市川よみうり1-00
市川よみうり2002年1月
こざと公園にオオハクチョウの若鳥  昨年末、市川市・南大野のこざと公園に、非常に珍しいオオハクチョウの若鳥が姿をみせ、話題になっている。成鳥のオオハクチョウは体長約140センチだが、こちらはやや小さめ。
 「(12月)16日午前中に灰色の若鳥1羽を確認した。どこから、なんのためにきたのか不明だが、わりと人なつっこい」と市川中高教諭の石井信義さん。近郊では平成12年冬に茨城・古徳沼でオオハクチョウ60羽を確認。また同年、同菅生沼でコハクチョウ200羽が確認されている−という。

71.8%が市川市のイメージは「便利な街」  都市計画マスタープラン策定に向けて準備を進めている市川市は、さきごろ景観基本計画の景観に関する市民アンケート調査を実施、結果をまとめた。対象は20歳以上の市民から無作為に抽出した2000人。有効回答率は34%。
 それぞれ15項目のなかから、まちの印象について<1>そう感じる<2>やや感じる<3>あまり感じない<4>まったく感じないの4つを選択する「市川市はどのようなイメージのまちと思うか」に、最も多かったのが「便利な街」と「そう感じる」の組み合わせ24.4%。「やや感じる」の47.4%を加えると71.8%の高い数値を示している。次が「歴史と文化、伝統のあるまち」で「そう感じる」23.9%と「やや感じる」の40.2%を合わせると64.1%になった。
 よい印象の一方、「イメージの薄いありふれたまち」と「そう感じる」が18%で、「やや感じる」の34.5%を合わせると52.5%。また「夜が暗く寂しいまち」は「そう感じる」15.8%と「やや感じる」の36.2%を加えると52%となり、「イメージの薄いありふれたまち」とほぼ同じ。
 逆にイメージを「あまり感じない」で最も多かったのが「発展をつづける活力のあるまち」の53%で、続いて「文化活動、イベントのさかんなまち」52.9%。「工業の発展したまち」50.5%、「商業のにぎわいのあるまち」48.6%。「教育や福祉、医療の充実したまち」46.2%。「人がふれあえる親しみのあるまち」が39.9%だった。 

旧木内家別邸跡地のマンション建設で許可処分取り消し請求市川市真間4丁目の旧木内家別邸跡地のマンション建設計画に反対をしている市川国府台マンション管理組合や地域住民有志は、昨年12月25日、マンションと地域住民40人の署名を添えて県開発審査会に、開発許可処分の取り消しを求める審査請求書を提出した。
 請求書では「現状は安定している請求人等居住のマンションであるが、開発ならびに共同住宅の建設がなされば地盤の変化、形質の変更等によって6階建て6棟分の高重力が加われば、バランスが崩れることは明らか」と指摘。「土地は急傾斜崩壊危険地区でもあり、このような台地にさまざまな力の加わる開発がなされれば、請求人等のマンションへの影響は多大なものがあり、さらに近年増加している集中豪雨などで崖もろとも崩壊する危険もあり、生命、財産が脅かされているものである」と危機感を訴えている。
 さらに、計画用地は第一種低層住居専用地域で建物の絶対高さ10メートル以下の制限された風致地区であることにふれ「事業者はこのような規制のある土地であることを承知の上で購入した。また市は、風致地区に高層住宅を建てるための条例の例外規定『住宅地高度利用計画』を適用し、6階建てで共同住宅の建築を容認する処分を行った」と非難、「適用条件の『土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の増進を図る』(都市計画法第12条の6)べき地域でも、『土地の利用状況が著しく変化しつつある』所でもなく、『著しく変化することが確実と見込まれる区域』でもない。『著しい変化を』与えようとしているのは事業者であって、都市計画法の目的たる公共の福祉の増進に寄与するとは到底考えられない」と反論。
 高さ制限緩和に関して千葉光行市長が『市の提案により20メートルの緩和をした』(平成13年12月市議会)と明言している点についても、説明会で業者は『当社からお願いした』と語っている−と、決定までの不明瞭さを追及してる。

NPO法人が三番瀬の効果的な利用ルール提案 参加の海から、暮らしの海へ−と、NPO法人三番瀬環境市民センター(安達宏之理事長)は20日、市川市文化会館会議室で、2回目の「三番瀬環境保全会議」を開き「漁業者の代表も参加して三番瀬の効果的な利用ルール」を安達さんが提案した。また、三番瀬のガイド、保全・再生のために活動する三番瀬レンジャー態勢づくりを提唱した。
 安達さんは「船の不法係留やプレジャーボートが干潟に多数乗り上げ、アサリなどを採取。また漁業権区域内で魚介類を採取している人もいるなど無法地帯」と現状を報告。具体的に「三番瀬の出入り個所を設け、許可性とする。この処置は、きちんとした利用法が周知徹底されるまでの当分の間とする」とルールを説明した。さらに「(再生案が出ていないのに)乱暴かも知れないが、こういったことをわれわれが先にさきに考えていかなければ、再生案(県)は出てこない」と28日午後6時から、千葉市文化センターで開かれる県主催「三番瀬再生計画検討会議」の先手を打った。
 しかし、千葉大工学部教授・北原理雄さんは「出入り制限をするのは基本的に反対。使わせないルールではなく、みんなが自然を享受するためのルールをつくり、守らせる仕組みを一緒に考えていかなければならない。生業を営んでいる人たちが最優先」と異議。
 南行徳漁業組合・石井強さんは「市民が安心して、いつでも歩いて三番瀬に入っていけるような方法が必要でないか。管理については相当な議論をしていかなければならない」と述べると、行徳漁業組合・藤原隆夫さんが「釣りする人と漁業者とのトラブルが結構あるので、きちっとした規制が必要」と現状を報告した。
 コーディネーターの早大工学部教授・佐藤滋さんは<1>悪意には厳正に対処する<2>細かい項目はガイドラインを上げてきちっとさせていく<3>組織が問題−と指摘、「ルールを規制とするか方法とするか課題」と結論を次回に持ち越した。
 安達さんの利用ルール案は<1>ゴミを持ち帰る<2>釣り糸・釣り針を放置しない<3>漁具を使った潮干狩りは行わない<4>潮干狩りで採取する貝は食べられる分だけとする<5>稚魚・稚貝は持ち帰らない<6>膝より深いところ(漁業権区域)に入らない−など。また、再生事業を環境教育の視点からも積極的に活用するため「アシ原の海草場再生作業や、継続的な調査を住民参加で行い、三番瀬保全のための人材育成を行う」と提案した。  


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