市川よみうり2004年10月
三番瀬再生会議の設置へ県は先月24日、三番瀬再生計画策定に向けて知事の諮問機関となる三番瀬再生会議を設置するため、「(仮称)三番瀬再生会議準備会」を開き、三番瀬再生会議の設置要綱案をまとめた。県は今後、同会議委員の人選を進め、年度内の三番瀬再生計画に向けて動き出す。ただ、準備会には漁業関係者の出席は一度もないため、同会議発足に向け課題を残している。県は「漁業関係者に参加してもらうための決定的な手立てはないが、さまざまな形で参加を探っていきたい」としている。
 準備会には三番瀬再生計画検討会議(旧検討委員会)の流れをくむ15人が出席し、三番瀬再生会議設置要綱案と三番瀬再生に伴う事業の影響を評価する評価委員会について検討。再生会議からの建議や知事が策定する再生計画が旧円卓会議の再生計画案に基づくこと、県民とのパートナーシップを能動的に進める、報告を受けるだけではなく、すべてにわたり意見を述べられることなどを確認。委員には、旧円卓会議ではオブザーバーだった国と市が参加するが、これまでの市川市と浦安市、船橋市に加え、ラムサール条約で指定されている谷津干潟を持つ習志野市が一部三番瀬に面していることから加えていくとした。
 二度の準備会に参加を呼びかけても一人も参加していない漁業関係者については、「彼らのもつ背景や考えを共有すべき」「漁業の専門家としての参加も要請できるのではないか」という意見が出された。
 
浦安市=東小の小校庭芝生化事業着工浦安市が今年度の施策として掲げていた市立東小(戸村満校長・児童数776人)の小校庭芝生化事業が、いよいよ着工した。工期は11月30日までで、その後養生期間を経て、来春からの共用開始を目指している。
 同小の小校庭は、広さ約2000平方メートル。そのうち、車両などが通ることのある周囲を残した1560平方メートルを芝生化する。
 施工費は1480万円で、スプリンクラーを4基設置するほか、地面の下には根腐れを防ぐため排水設備を埋設。芝は、3種類の冬芝を5対4対1の割合で使用する。
 草刈機など備品は市が購入して同小に貸与。維持管理は学校が生徒や保護者、地域と一体で行うことを基本としているが、目砂やエアレーションなど専門的な部分については専門業者に委託。年間委託料は200万円程度を見込んでいる。
 市教委では、昨年度から東京・杉並区や市川市などで、すでに同事業に取り組んでいる学校を調査。校長会で、維持管理の難しさなどの課題とともに情報を提供したところ、「全教室が小校庭向きになっており、砂塵が3階まで達し、暑い日でも窓を開けられないことが多い」(戸村校長)という同小が、砂塵(さじん)対策のほか児童が裸足で遊べることなどから要望し、12月に実施が決まった。   

大洲に地域待望の複合施設開業   市川市の急病診療所や地域福祉施設、西消防署大洲出張所などの複合施設「急病診療・ふれあいセンター」が今月から、大洲防災公園隣接地で業務を開始した。
 診療所は、最新医療機器の導入や狭さの解消で、待ち時間を短縮。大洲出張所は、マンション建設や駅南口再開発で人口が増加する市川駅南地区の災害発生時に効果を発揮するとともに、大洲防災公園と連動した活動、施設利用が図られる。
 市は、開所に先立ち、先月29日、開設記念式典を行った。
 千葉光行市川市長は「防災や子育て、介護などは、家庭や地域で持っていた機能だが、住民ネットワークとともに希薄化している。急病患者への早急対応、市川南地区の消防力強化、子育て・福祉・コミュニティーの拠点になる」と施設をアピールした。
 土橋正彦市川医師会長は「旧診療所は個室がないなど使いづらい面もあったが、新診療所は災害時の設備も整っている。質の高い医療へ研鑽を積んでいきたい」と語った。
 急病診療所・休日急病等歯科診療所は1階。平日・土曜日の夜間、日曜・祝日などに急病患者への応急処置を行う。年末年始やゴールデンウイークには内科4、外科1の診療体制を確保する。明るく広い待合室をもち、診療が伸びた場合でも、駐車場料金は徴収しない。
 大洲消防出張所(1―3階)は新田出張所を廃止し、大洲に配置した。普通消防ポンプ車1台、高規格救急車1台を配置。大規模開発や人口増加へ対応するため、消防・救急体制を強化した。大洲防災公園隣接地に整備したため、災害時には防災公園機能と一体化でき、治安の維持や住民を含めた初動体制の確保などが行える。
 2階には、ファミリーサポートセンターや地域ケアシステムの拠点、在宅介護支援センター、ボランティアセンター、集会室を、3階には老人デイサービスセンターや身体障害者地域生活支援センターを整備した。

東西線=行徳駅前指導強化で放置自転車減少放置自転車数が多く、駐輪場利用率が低い―といわれる地下鉄東西線行徳駅で、市川市の強化した放置自転車対策が効果を上げている。
 昨年11月に市が行った調査では、同駅の駐輪場利用率は無料駐輪場が70.2%、有料駐輪場が41.2%、合計46.3%で、3600台分以上の駐輪場スペースが余っているにもかかわらず、放置自転車数は約2300台。そのため、市は5月から放置自転車の撤去作業を同駅に集中し、駐輪場やバスなどの交通機関の利用を促すなど、対策を強化してきた。
 その結果、9月の放置台数は約550台に減少。駐輪場利用率も、無料駐輪場が約300台増え、94.9%とほぼ満車に近い状態となり、有料駐輪場も約700台増の62.4%、合計で68.9%まで改善した。
 同駅周辺の放置自転車街頭指導員は「文句を言う人はごく一部。6割くらいが駐輪場に移動し、3割くらいは徒歩やバスなど交通機関の利用に変更しているよう」と手応えを語りながら、「撤去だけでなく、一人ひとりにコツコツと説得している」と理解を求める。 市は、「この状態が定着するまで対策強化を続けていく」という。
 
市内6校目誕生・子供に放課後の居場所市川市立八幡小(千坂行雄校長・児童数625人)に6日、学校施設を利用して子供に放課後の居場所を提供する「八幡小ビーイング」がオープンした。「ビーイング」は曽谷、塩浜、鶴指、市川、宮田に次いで6校目となる。
 初日はビーイング曽谷のスタッフが応援に駆けつけ、牛乳パックや割りばしを利用したコマづくりを指導。気になってのぞきに来た子供たちにも声をかけるなど、みんなで仲良く遊んでいた。
 同ビーイングのスタッフ9人が交代で、常時2人で勤務する体制。リーダーの原田郁子さん(49)は、「まだスタートしたばかりで殺風景だが、子供たちといっしょにこの部屋をつくり上げていきたい。子供たちがほっとする場所になれば」と、今後の抱負を語っていた。
 開設時間は毎週月曜日から金曜日の午後2時から同5時まで。小・中・高生なら誰でも参加することができる。

「薬物NO!」を訴え街頭キャンペーン 心身ともに健全な少年の育成を目指し、市や警察、学校関係者、市民団体など27団体で構成する「市川市明るい環境をつくる会推進会議」(議長・田島宰浩市川市PTA連絡協議会会長)は16日、コルトンプラザで薬物乱用防止街頭キャンペーンを実施した。
 八幡下町ゆうづる子ども会の太鼓演奏をバックに、同推進会議メンバーなど約50人が「薬物NO!」と書かれた風船、薬物による障害が記載されたポケットガイド、ティッシュやあぶらとり紙を配布。薬物問題の現状などをパネル掲示し、道行く人々に薬物の乱用防止を訴えた。

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