市川よみうり2004年12月
オレオレ詐欺を未然防止に署長感謝状行徳署は先月、オレオレ詐欺被害防止に功労したと、南行徳駅前郵便局に署長感謝状を贈った。
 同局では10月14日、市内在住の女性(41)が全額払い戻しを請求。対応した佐野行雄局長が、女性の切羽詰まった様子をみて理由を聞いたところ、「主人が交通事故を起こし、示談金が必要だと警察から連絡があった」と答えたという。「これはオレオレ詐欺だ」と感じた佐野さんは、110番通報するよう説得。行徳署の説得で女性の夫に連絡したところ、事故を起こした事実のないことがわかり、被害を未然に防ぐことができたという。
 同局では、先月22日にもメモ書きを持った男性が90数万円の振り込みを申請。同じく対応した佐野さんが「電話で指示されたのでは」と問いかけると、男性はそれを認め、「息子が事故をおこしたので修理代を振り込む」とのこと。このときも佐野さんの説得で本人と連絡を取り事実が判明、寸前に被害を防いだ。このとき犯人は男性の息子になりすまし、「免許不携帯だったので警察には連絡しないでほしい」と語るなど、手口も巧妙化していた。
 同局では今年の夏に被害が一件起きて以来、多額の振り込み希望者には確認をとるとともに、窓口やATMにも張り紙で注意を喚起。佐野さんも「日々目が離せない」と、警戒感を強めている。
 
市川市オレンジ部隊地域巡回始動安全で安心して暮らせる街を目指し、市川市は8日から、市民が日常外出する際、蛍光色の帽子をかぶってパトロールを兼ねる「いちかわボランティアパトロール」を開始した。市は現在、広報などを通じて参加者を募集している。
 参加登録資格者は、週1回以上外出をし、活動の目的に賛同する18歳以上の市民。市庁舎5階の防犯対策課、行徳支所防犯対策課分室、大柏出張所、南行徳市民センターで受け付け、登録者にはその場で「いちかわボランティアパトロール」と書かれたオレンジ色の蛍光帽を貸与する。
 登録者は<1>活動の際、必ず帽子を着用する<2>地域の人とあいさつを交わすよう心がける<3>危険な行為は絶対しない<4>犯罪などを目撃したときは直ちに警察に通報する<5>他人の人権や財産を侵害する行為はしない―の、パトロール5か条を順守し、ジョギングや犬の散歩などのちょっとした外出でパトロールを兼ねるほか、市が開催する犯罪講習会などに積極的に参加し、市からのアンケートに協力することが求められる。
 市は現在帽子を500個用意しているが、状況をみて順次追加していく。問い合わせは市防犯対策課(TEL334・1129番)まで。   

市川市=地域通貨“てこな”モデル事業開始総務省の認定を受けて市川市の実施する住民基本台帳カードを使った実証実験「地域通貨“てこな”モデル事業」が4日から始まった。自治会やNPOボランティア団体・個人など約300人が参加する同事業。地域が抱える課題を地域の助け合いで解決することや、コミュニケーションの育成などが期待されている。
 同プロジェクトでは、「参加グループのイベントで子育て支援グループに保育を依頼し、お礼に“てこな”を払う」「グループの会議に自治会集会室を借り、お礼に“てこな”を払う」「自治会が防犯活動を行い、参加者に自治会から“てこな”を払う」などを想定。“助け合い”で住民基本台帳カードにたまった”1てこな”は1円、として市川市動植物園の入園料やメディアパーク駐車場料金、ニッケコルトンプラザでの買い物に使える。
 先月末の段階で参加を決めていたのは2自治会、16NPOボランティア団体と千葉商大、ニッケコルトンプラザ。市は、さらに子ども会や少年野球、自治会や商店会などにも参加を促し、住民同士の交流を進めたい考え。
 実証実験は来年1月31日までだが、市は事業をそのまま継続する予定。
 同プロジェクトへの参加は、団体、個人でも年内なら可能。住民基本台帳カードと公的個人認証の取得が必要。市外在住者や子供の場合はICカードを発行する。問い合わせは、「地域通貨てこな」事務局(TEL332・8236番、市民会館裏プレハブ内)や行徳支所市民課、いちかわ情報プラザ電子行政サービス窓口へ。

市川市=国府台ふれあいのみち開通 市川市の緑を守り、市民に親しんでもらおうと、市は仮称国府台緑地に「国府台ふれあいのみち」を整備し、4日に道開き式を開いた。市は今後、樹木や植物、地形の調査などを踏まえて、ほかの地域でも順次、遊歩道を整備していく方針。
 国府台緑地は国府台4丁目に市が保全・活用している約6ヘクタールの起伏のある緑地。里見公園とじゅんさい池緑地をつなぐ、生き物が行き来する緑の回廊で、江戸川から里見公園、じゅんさい池緑地、小塚山公園へと連なる「水と緑の回廊」の中核となる。
 国府台緑地にはコゲラやメジロ、シジュウカラなどが生息し、式典中にもきれいな鳴き声を披露していた。樹木はニセアカシアやトウネズミモチ、イヌシデ、コナラ、クヌギ、シラカシ、サクラなどが枝を伸ばしており、市は「いまは利用されてはいないが、元々は里山。今後地域に即した人による管理を進めていく。市民の自然観察や環境学習、レクリエーションなどの場になってほしい」と期待するとともに、「地域の人が維持管理をするアダプト制度で守っていけると市民、地域に根ざした緑地になる」と語る。
 遊歩道は県道市川松戸線の国府台小前バス停北から入り、丁字形に約350メートルの所。比較的木が少なく、すでにあった道を活用してはいるが、整備には地域の人がボランティアで草刈りや剪(せん)定、ゴミ拾い、樹木板の取り付け、地元子ども会は案内板の文字書きや挿し絵描きなどを担当した。
 案内板を製作した国府台小6年の田中里朱乃さんは「家がそばでこの林でよく遊んでいたし、作業を見ていたので、どんな道ができるか楽しみだった」。同小4年の柳田哲くんは「たまに遊びに来ていた。クワガタムシが捕れるんだよ」とふれあいのみちについて語った。
 
市川市=行徳署東西線3駅で集団パトロール 行徳署は10日、年末年始特別警戒取り締まりの出動式を同署で行うとともに、管内の東西線妙典、行徳、南行徳の3駅で交通安全協会、少年補導員とともに集団パトロールを実施した。
 出動式で今満博署長は「積極的な犯罪や事故の防止、安心で安全なまちづくりのために来年1月3日までパトロールに総力をあげて取り組んでほしい。年内は冬の交通安全運動期間でもあり、特に飲酒運転や高齢者の事故防止、チャイルドシートやシートベルトの着用について、地域に即した対策を講じ、死傷事故を防ぐため、一人でも多く街頭に出てほしい」とあいさつした。
 出動式には、市川市行徳支所や行徳防犯協会、行徳交通安全協会、管内金融機関連絡協議会、行徳郵便局、新浜自治会関係者も参加した。
 駅周辺で行われた集団パトロールのうち、行徳駅では、塚本勝身副署長はじめ警察官約10人や行徳署交通安全協会員、同署少年補導員らが約1時間にわたって市立七中や行徳駅前公園周辺、商店街などを巡回した。

浦安市川市民病院来年1月から土曜日の診療拡充浦安市川市民病院(尾原義悦病院長)は来年1月から、土曜日の外来診療を、現在の第2土曜に第4土曜日も加え、耳鼻科、形成外科を除く全科目で実施する。共働きなど、仕事に忙しい地域住民の利便性を考慮した取り組みで、一年間試行してきた第2土曜の外来診療が好評だったことを受けて、第4土曜にも実施する。
 休日の外来診療は、数年前から地域住民の要望が高かったサービス。同病院では今年1月から、同じ地域の総合病院が外来診療を行っていなかった第2土曜にスタートした。同院の杉本青永副院長は「公設病院の使命として、地域住民のために配慮した。無理に会社を休んで来るほどではないと思えるようなちょっと気になることでも、土曜日に来ていただければ」と話している。
 第2、4土曜外来診療の科目は次のとおり。
 ▽第2土曜(12科目)=内科、小児科、外科、小児外科、脳神経外科、整形外科、産婦人科、皮膚科、泌尿器科、眼科、放射線科、メンタルクリニック
 ▽第4土曜(6科目)=内科、小児科、外科、脳神経外科、整形外科、産婦人科
 受付時間は午前8時から同11時まで、診療時間は午前9時から。産婦人科のみ予約が必要。

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