市川よみうり2006年3月
情報帳と防災マップを作成=市川南地区まちづくり10周年総武線と江戸川に挟まれ、駅から近いのに静かな住宅街―。
 昨年10周年を迎えた市川南地区まちづくり推進協議会は、これまでの成果をまとめたまちづくり情報帳と防災マップを作成した。今後、地区内の全戸に配布し、まちづくりと防災への意識を高めてもらう考え。
 同協議会がまちづくりの活動範囲とする地域は市川南1、2、5丁目。阪神・淡路大震災を契機に、「災害時に被害が少ないだけでなく、毎日を安全・安心に暮らせることが大事。まちの魅力づくりや課題への対策を自分たちができることから取り組みたい」と、平成7年9月に発足した。
 防災マップ「あれこれマップ」は、同協議会の活動や市川南地区の歴史、災害のコラム、まちの見どころのほか、「つくろう!わが家の防災マップ」という書き込み型防災マップも掲載。市川駅南口再開発も着工され、これから刻々と変化する市川の姿を捉えるとともに、災害への対応を促している。
 まちづくり情報帳「あれこれブック」は、30年後のまちづくりや福祉のまちづくりなど、あれこれマップに掲載しきれなかった情報を細かく載せている。
 同協議会は「住民のみなさんに、自分たちが住む市川南のまちすべてを知ってもらい、いつまでも住み続けられる魅力のあるまちづくりに協力してほしい。特に防災に意識をもってほしい」と話し、同マップとブックをきっかけにまちづくりへの関心を求めている。同協議会への参加者も地域内外を問わず募集中。問い合わせは馬場さん(TEL323・4357番)。会合は毎月第三水曜日午後7時から市川南自治会館。
 
民家15軒を耐震診断=市川工業高生徒や卒業生県立市川工業高(神保信行校長)建築科の耐震研究班は先月25日、市川・宮久保三丁目北自治会で「町内まるごと耐震診断」を実施、同班の生徒や卒業生15人が、同自治会員の自宅15軒の現地調査を行った。
 同班は、これまで3年間に21軒の現地調査を行ってきたが、このようなまとまった件数を一度に行うのは今回が初めて。以前、同校の耐震講座を受講した同自治会の防災担当者が、「みんなで診断してもらったほうがいい」と会員に呼びかけて実現した。
 生徒らは訪問した一軒一軒で、平面図の作成や聞き取り調査、外観の写真撮影などを行い、問題点や気になることがあれば、その場で居住者にアドバイス。「近々、大地震が来るといわれて心配だったので、このチャンスに申し込んだ」という女性は、「とても丁寧に対応してくれる。若いからいいね」と満足した様子で、調査した生徒にとっても「教科書を読むよりも、実際に見たほうが頭に入る」と、貴重な学習機会になっている。
 診断結果は、伝統的な造りのため除外した2軒を除く13軒すべてで、基準値の1.0を割り込み、「専門家に見てもらったほうがよい」という厳しい判断。同校の取り組みは、全国の23団体が指定されている2006年度「防災教育チャレンジプラン」(内閣府、消防庁など後援)の一つにもなっており、同科の菊池貞介教諭は「この活動を全国に広めていきたい」と、地域への貢献に意欲を示していた。

現役の女性裁判官が講義=中学2年生151人を対象に千葉地裁は10日、東海大付属浦安中(石田時郎校長、生徒458人)の2年生151人を対象に、裁判がテーマの出前講座を行った。
 生徒は裁判所の仕組みをドラマ仕立てのビデオで学んだ後、同地裁民事第5部の裁判官・鎌田泉さんの話に耳を傾けた。鎌田さんは「当事者の話を聞く法廷だけが裁判官の仕事ではない。裁判官室で判決を書くのも重要な仕事。通常は3人の合議制。3人でいろいろな角度から考え、正しい判断をする」と裁判官の仕事を紹介。裁判官の立場については「3人のキャリア(従事している年月)が違っても対等。法服(裁判官の制服)は何色にも染まることのない黒い色」と紹介。生徒に法服を着させて裁判官を味わわせると、「男女3人できるとハリーポッターみたいですね」と冗談を交えた。
 さらに、「みなさんは裁判官にならずとも、近い将来、裁判に携わる可能性がある」と裁判員制度を紹介。同制度については「複雑で重大な殺人や放火事件などを、いろいろな経験をもった人と裁判官で裁判する。裁判員は希望者ではなく、20歳以上の抽選で選ばれる。平成21年5月までには始まり、裁判は裁判官だけで行うものではなくなる」と説明。「裁判は縁のないものではなく身近なもの。もうすぐ春休み。ぜひ裁判を傍聴席で見てほしい。興味深く、いろいろなことを考えられるはず」と促した。
 聴講後に女子生徒は「裁判の流れとか全体像が分かった。裁判官は男の人ばかりと思っていたので、若い女性の裁判官は意外だった」と感想を話したうえで、「裁判官や弁護士に興味はあるけれど、とっても難しいんですよね」ともらした。

浦安市日の出交番を新設=新町地区を守る新しい交番が4月早々、浦安市内日の出に開所する。開発が進む新町地区を守る警官の拠点として、市民から設置の要望が出ていた。
 日の出交番は24時間開く交番で、2人3交代制。日の出、明海、高洲が管轄地域。浦安署は同交番設置にあたり必要な警官を増員する。
 新浦安駅前複合施設「IL MARE」内にも4月1日、新浦安駅前交番が開所する。同施設建設にあたって仮設で設けられていたが、同施設内に移転する。24時間開き、3人3交代制。
 
市川市大洲の歩道橋撤去=変則交差点改良へ県と市川市はこのほど、大洲防災公園近くにある産業道路(県道若宮西船市川線)上の交差点改良工事に着手した。13日には、県が同交差点にあった大洲歩道橋の大部分を撤去。市は歩道橋の撤去完了後に、歩道、横断歩道、信号機の改良を行う。
 同交差点は、東西を走る産業道路に、北側からほぼ直角に市道、南側からY字型に稲荷木に抜ける市道が、それぞれ交わっている変則交差点で、まだ信号機のなかった昭和44年に、県道だけをまたぐ歩道橋が設置された。だが、橋脚により歩道の幅は狭く、市道の交通量も増加。信号機には、県道から市道に入るための右折用矢印もなく、地元の自治会から歩道橋撤去と信号機改良の要望が上がっていた。
 改良工事により、同交差点は橋脚のスペースを活用して市道、県道とも両側の歩道を確保するほか、4辺すべてに横断歩道を整備する。信号機も、市川方面から稲荷木方面に向かう市道への右折用矢印を表示するよう変更。完成時期は5月末を目標にしている。

シンボルマーク決定=市川市街の安全パトロール平成10年度から、市川市が公共機関や地域団体などと実施している「街の安全パトロール」のシンボルマークが、このほど市民からの応募で決まり、13日に市長室で入賞者への表彰式が行われた。
 採用作品は、以前にグラフィックデザインの仕事をしていた主婦・楠昌子さん(30)が「月夜を歩くパトロール員の頼りがいのある後ろ姿をイメージして描いた」という作品。「シンボルマークが防犯の役に立ってくれれば」と、犯罪抑止への思いを語った。
 シンボルマークは、ポスターやパンフレットなどに使用し、同パトロールのPRに活用する。そのほかの入賞作品についても、ホームページなどで活用する予定。。
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