市川よみうり2006年5月
おさんぽバス2号線実証運行=舞浜駅〜新浦安駅往復コース浦安市は今年度末から、期待を集めるコミュニティーバス(おさんぽバス)第2号路線の実証運行を、堀江・富士見・東野・舞浜地区で開始する。料金、運行時間(間隔)など運行形態は、好評の第1号路線を踏襲する。
 運行ルートはJR舞浜駅から同新浦安駅までを、見明川や旧江戸川、境川をほぼ沿う約9キロメートルの往復コースで結び、運動公園や舞浜(見明川沿い)、富士見、堀江公民館そば、堀江、シビックセンター地区(市役所周辺)、総合福祉センター、順天堂浦安病院そばなどを経由する。市は「路線バスのサービスがおよびにくい地域で運行させ、地域の公共交通機能の改善・充実を図る」とし、運行計画をまとめた。
 バス停は、間隔を原則約200メートルとし、片道約36か所。所要時間は約50分。始発は午前7時台、終発は午後8時台。運行本数は20分間隔の1時間3本。運行時間とダイヤともに、土・日曜日と祝日も同様。運賃は、大人も子供も一乗車ワンコインの100円。未就学児は無料。ICカードの導入は、路線バス共通カードの普及、使用状況を見ながら検討する。
 車両は、第1号路線で使っている小型車両、ノンステップ、二ドアと同条件だが、「ディーゼル車の環境性能が向上し、現行おさんぽバスのCNG(天然ガス)車と遜色(そんしょく)ない」とし、“環境”と”信頼性のある車両”をポイントに、新長期平成17年排出ガス規制適合の国産ディーゼル車とする考え。車両は、運行事業者の東京ベイシティ交通が購入し、市は減価償却費相当分を目安に補助する。
 
英国教授も感心=市川市民農園の活動・交流市川市内の市民農園を先月25日、英国・ブライトン大学のデニス・ドラン教授が視察した。ドラン教授は、英国同様、都市部に市民農園があることや、利用者の積極的な活動、交流が行われている点に感心していた。
 ドラン教授は同大写真学部の教授で、ビジュアル面から市民農園を研究。英国と環境が類似している日本の市民農園を調査し、比較研究するために来日した。
 民営の柏井きらくファーム(鈴木庸夫園主)では、日本と英国の市民農園、作物などの違いをお互いに聞き合った。ドラン教授は、利用者の交流が盛んな同ファームに対し「英国では活発な交流はないが、隣の利用者と助け合ったり情報交換、お互いに作物を振る舞う交流はある。英国の市民農園は農園であるとともに子供の遊び場」と話していた。同ファームの利用者は、市川の市民農園が平均20〜30平方メートルなのに対し、ドラン教授が250平方メートルの市民農園を2つ利用していることに「広くてうらやましいけど、大変ねえ」とあこがれを見せていた。
 視察を終えたドラン教授は「日本では区画が狭く、利用年数も短いが、巧みに作物を育てている。都市化が進むなか、市民農園など緑地の保全は世界の都市の共通課題。住民の憩いの場としても緑地スペースを確保することは、英国同様、日本でも求められてくるでしょう」と感じていた。

市内初機械式ゲート採用=本八幡駅第4駐輪場に市川市は1日から、JR本八幡駅周辺の自転車駐車場(駐輪場)として、機械式ゲートを使った第4駐輪場を開所した。同ゲートを使った駐輪場は市内初。
 同駐輪場は、午前6時から午後10時まで開場する登録式(無料)で、270台を収容する。機械式ゲートは、自転車でバーを押しながら入場する仕組み。
 住宅地の中に位置するため、地域住民から夜間の利用をしないよう要望が出され、市が住民との協議の結果、妥協案として同時間の利用となった。機械式ゲートは時間になると自動で施・解錠される。
 同時に、利用者も制限。犯罪の温床とならないよう、不特定多数が利用できないよう登録制にした。監視員は午前6時から午後5時まで常駐する。
 市は、JR高架下の第3駐輪場の増設部(旧ひかり公園、500台収容、無料)と駅北口の第8駐輪場(180台収容、1回利用=100円)合わせて950台分(延べ10661台分)を新たに整備した。
 市自転車対策課は、同駅周辺の放置自転車をピーク時1500台とし、今回の新・増設で通勤・通学の放置自転車をカバーできるとみている。今後、さらに駐輪場を増やす考えだが、買い物などの一次利用車が課題という。

未来に育てクロマツ=日出学園下級生にリレー市川市菅野の日出学園小学校(黒木実校長、生徒数857人)で先月28日、5年生が2年間かけて種から育ててきたクロマツの苗を3年生に引き渡した。東京外かく環状道路(外かん)の建設で減らされるクロマツを自分たちで育てようという取り組み。クロマツは、外かんの整備後に移転する同学園の校庭や外かんと市街地の緩衝帯に植えられる。
 5年生(139人)と3年生(140人)は校庭で2人組になって、自分の名前とメッセージを書いた名刺を交換。「あげたくないーやだー」という児童もいたが、黒木校長は「種から、だいぶ大きくなったクロマツを卒業まで育てたいだろうが、一人ひとりが育てる喜び、感動を感じられるように譲ってほしい」とあいさつ。「未来に役立つように育ててください」と話した5年生は、「心を込めて育てます。時々見に来てください」と言う3年生に、15〜20センチメートルに育ったクロマツを引き継いだ。
 3年生はその後、クロマツを一回り大きなビニール鉢に植え替え、「大きくなれよー」と水やり。鉢には5年生と3年生の名前が記され、2人で育てる形となっている。同校の二見晴彦教頭は「地域にたくさん見られ、児童が慣れ親しんでいるクロマツは、植物や地域、歴史とさまざまな面を学べる」と話す。  市川市と国交省、東日本高速道路(旧日本道路公団)、NPO法人みどりのネットワーク千葉は2年前から、同市菅野や平田のクロマツ移植事業を進めている。
 
1%支援制度申請数伸びず=市民団体など駅前でPR納税者一人ひとりが選択した市民活動団体に、選択者自身の個人市民税1%相当額が助成される市川市の通称・1%支援制度の、納税者による選択期間が26日に締め切られる。だが、締め切りまであと2週間となった12日の時点で、届け出数は2217人と、納税者のわずか1%程度に過ぎない。市は、市民団体とともに主要駅前で懸命のPR活動を続けており、「一人でも多くの人に理解してもらい、制度に参加してほしい。まだの人はぜひ届け出を」と呼びかけている。
 今年度、支援を申請した団体数は98で、申請額の合計金額は2480万8000円。昨年度の個人市民税納税額は一人平均約1300円、市内の個人市民税納税者数は約22万5千人で、申請額を満たすには単純計算で納税者の9.5%にあたる1万9千人の届け出が必要となる。
 昨年度は納税者の約2.9%にあたる6266人(有効数は5557人)が届け出を行い、申請額の5割近い約1300万円が、81団体と基金に助成された。今年度は、昨年度より納税者の届け出期間を10日ほど延長したが、締め切り2週間前での届け出数はほぼ同数。昨年度のような終盤の急激な追い込みが見られなければ、市民団体への支援額は大幅に減少することになる。

自転車の模範運転者に=浦安署ブルーカード発行浦安署は15日、自転車安全利用を目指した「シグナル作戦」キャンペーンをJR京葉線新浦安駅そばの入船交差点で行い、模範的な自転車運転者に対して、新たに作成した「ブルーカード」を配布した。
 毎月15日は自転車安全の日。マナーが悪く、事故も多い自転車の運転者に対して同署員と交通安全協会員が交通ルールの順守を呼びかけるとともに、県自転車商協同組合浦安支部の会員が空気圧やブレーキ、ライトなど無料の自転車点検を行った。2人乗りや信号無視、スピードを出して交差点に入ってくる運転者に対しては、「急いでいるのはわかるが事故に遭っては元も子もない」「信号無視は5万円以下の罰金あるいは3か月以下の懲役(道路交通法第7条違反)」とイエローカードを配って注意を促した。
 自転車運転者の走行を見る同支部の横川浩一さんは「交通ルールが守られていないし、マナーも悪い。夜にライトをつけないのは本当に危ない」という。同支部会員はリーフレットを手に「ここで配っているだけではみんなの目には届かない。店頭に張り、一人でも多くの人に心がけてもらえれば」と話した。
 一方、模範的な運転をしていた母親たちには、同日が初運用の「自転車安全利用ブルーカード」(自転車安全利用模範運転者の証)を発行。県警は「赤信号では降りて待ち、歩道では歩行者に注意しながら無理をせず左側を走っていた。子供を前に乗せているが、ヘルメットをかぶせていて模範的。警察が見ているからといってそう簡単にはできない」と評価していた。ブルーカードについては、「これまで、注意を促すためのイエローカードはあったが、模範的な人を評価するものがなかった。ぜひ広まってほしい」と期待している。
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