市川よみうり2006年8月
江戸川河川敷が水没=台風シーズンは要注意先月20日、梅雨前線の活発化による折からの雨で、市川市と江戸川区の河川敷が水没した。台風が原因で起こることがあるが、梅雨時期の雨ではまれ。江戸川河川事務所は「これから台風の季節。居住地域だけでなく上流部の雨量にも注意を払ってほしい」と話している。
 長野県で大きな被害を引き起こした大雨は、利根川上流部でも17日からの累加雨量が200ミリに達し、翌18日には江戸川で水位が上昇し、江戸川基準点の野田市で平常時より約5メートルも高い5.8メートルに達した。
 市川橋に近い市川市側河川敷では午前5時ごろから水位の上昇を確認、午後2時まで河川敷が水没した。午後1時の水位は通常よりも約1.2メートル高い約3メートルだった。江戸川区側の河川敷は市川市側よりも標高が低いため、小岩菖蒲園の付近では午前1時ごろから水位が上昇し、午後3時ごろまで水が引かなかった。
 今回の出水に対して同事務所は水を安全に流すため、行徳可動堰(せき)の開放(20日正午)を同日午前9時に決定、施設占用者や関係行政機関に連絡したが、直前まで可動堰の上下流に船舶航行者があったため、人命の安全確保のため待機、確認し、予定の約1時間後に開放した。
 同事務所は「今回のような出水は、台風によって昨年はゼロ、一昨年は2回起きている。水位は近くの川の様子だけでは分からない。群馬県の雨は約20時間かけて野田市に達する。ふだんの天候だけではなく、上流でどのような川の流れになっているのかを気にし、いざという時にどのように逃げるのかを十分に考えてほしい」と、注意を促す。
 
都市合併をどう思う=市川JC市民アンケート調査市民の生の声を聞かせてください―。
 市川市や同市議会で政令指定都市化に向けた動きが出始めるなか、市川青年会議所(市川JC=中川剛理事長)は先月27日から、市民を対象とした広域合併に関するアンケート調査に乗り出した。市民に、都市間合併の動きがあることを知ってもらい、まちづくりへの意識を高めてもらうことが狙い。9月10日まで、同JC会員が街頭に立ち、市民にアンケート調査への協力を呼びかけていく。
 市川市では、千葉光行市長が昨年12月の定例市議会において、「(政令都市化に対して)そのような方向で検討してまいりたいし、行動をとらせてもらいたい」と前向きな発言をしたほか、今年度から、市民が政令都市化について議論するための情報を調査・提示する広域行政推進担当を企画政策課内に設置。市議会も、政令都市化のメリット・デメリットを検討するための「市川市政令都市検討議員懇話会」(芝田康雄会長)を3月に発足させている。
 しかし、市川市では選挙の投票率が昨年11月の市長選で24.64%、同3月の県知事選で36.2%など低いこともあり、「市民は合併問題にも関心がないように感じる」と同JC。実際、今月3日にJR本八幡駅北口でアンケート調査への協力を市民に呼びかけたところ、合併に関する動きを知っている人は、ほとんどいなかった。同JCは、「賛成でも反対でもいい。まずは知ってもらいたい」と精力的に活動を展開している。
 アンケートの内容は、「市川市が政令都市化を目指しているのを知っているか」「合併をどう思うか」など簡単なもの。アンケートの回答は、同JCのホームページ=http://www.ijc.jp
でも受け付けている。

目立つ貸出本の破損=市川市中央図書館本を大切にして―と、市川市中央図書館で31日まで、貸し出した際に破損され、利用できなくなった図書の特集展示「本が泣いています」が開かれている。展示されているのは、蛍光ペンやボールペンでアンダーラインが引かれたものや、ページが破り取られているもの、水に濡れシワシワになってしまったものなど九冊。同図書館では、近年このように貸し出し図書が破損されるケースが目立ってきているという。
 同図書館では、破損した図書は職員や図書館友の会会員が修理を行っているが、破損がひどい場合は破棄せざるを得ない。同図書館では長年の利用による破損と区別した統計はとっていないため具体的な件数は不明だが、先月だけでも利用できなくなった本は100冊以上に上るという。
 このため、貸し出し時にチェックを強化するだけでなく、返却予定日が記入された紙片にマナー向上の啓発文を記載するなど対策をとっているが、完全に防止することは難しい。同図書館は、「図書館の資料は市民共通の財産。自分が気持ち良く使えたのと同じように、次の人にも気持ち良く使ってもらうことを考えてほしい」と適切な利用を訴えている。

いっしょに食べよう!=浦安市が児童孤食対策児童が1人で食事をする孤食を減らそうと、浦安市は夏休み期間中、ダンランチ広場を市内2か所で開いている。
会場の1つの市立東小児童育成クラブでは、弁当や水筒を持参した児童がシルバー人材センターからの指導員とともに、家族などについて話をしながら「いただきます」。「みんなで話しながら食べるとご飯がとってもおいしい」と、昨年から行われているもので、昨年から続けて通う児童も多い。
「ごちそうさま」の後、歯磨きが終わると早速遊びだす子供たちだが、日によっては歯や健康にかかわる話も行われる。歯科衛生士が、さまざまな飲み物に含まれる砂糖の量を示して「できるだけ水やお茶を飲みましょう」と促し、「すてきな笑顔と頭がよくなることにつながる」と、よくかんで食べるようアドバイスしている。栄養士はクイズ形式でプール熱や日射病、食中毒に気を付けることを紹介した。
 
渋滞解消で7億円効果=国道357号千鳥町交差点国土交通省首都国道事務所は17日、さる5月26日に立体化した国道357号千鳥町交差点の上り車線(東京方面)について、立体化後の調査結果を発表した。それによると、同国道上り車線で同交差点を通る車両のうち、約7割が立体部を使用。立体化前に最大600メートル発生していた渋滞が解消し、年間約7億円の経済効果があると算出した。
 同省が先月2日に行った24時間の交通量調査によると、同交差点で同国道を東京方面に向かう交通量はおよそ3万4千台。そのうちの約7割にあたる2万4千300台近くが立体部を通過したという。また、立体化前の4―5月と立体化後の6―7月に、それぞれ10日間ずつ行った調査で、同国道の塩浜―高谷間の渋滞損失時間は、上下線を合わせて年間85万人時間から同65万人時間に縮小。費用に換算すると、年間28.5億円から21.6億円に減少し、経済効果は約7億円になるという。
 同交差点は、地下鉄東西線行徳駅前の通りと国道357号が交わる渋滞の激しい場所。同交差点を含む同国道市川市区間は、国交省と県で立ち上げた「千葉県移動性向上プロジェクト委員会」が県内21か所を選定した「移動性阻害要対策箇所」の一つになっている。現在、同交差点下り車線(千葉方面)も立体化の工事を行っており、今年度中に完成する予定。また、一昨年2月に立体化した高浜交差点の上り車線も、来年度中の開通を目指して立体化を進めている。

狭い駅前を再整備=浦安駅南口まちづくり案まとめる浦安市は東西線浦安駅南口周辺のまちづくり取り組み方針(案)をまとめた。バス停の集約化、くい違い道路の解消をまちづくりの課題のメーンとし、市有地を中心に民間活力を生かした再整備を目指す。まちづくりの初期段階から方針案を広く公開することで、”自分たちのまちづくり”として、地権者や商業者のほか利用する市民の関心を期待している。
 浦安駅周辺は、狭い駅前ロータリーのため道路にはみ出るタクシーや一般車が入りづらい、バス停が駅から離れているなど交通上の課題が大きい。そのほか、放置自転車の解消や歩行環境の改善、商業環境の改善などを課題にあげ、やなぎ通りを挟んで位置する駐輪場などの市有地を生かしたまちづくりを検討している。民間の土地や財力を導入し、新たなビルの建設も検討している。
 方針案は、今年4月に発足し、「できるところから着手する進化するまちづくり(ステップ・バイ・ステップ)」を目指す浦安駅前地区まちづくり懇談会(座長・青山侑明大大学院教授)も検討。
 市は「今回示したのはあくまで一つのイメージ。よりよい市民生活を目指し、いまある課題のうち、できることから取り組んでいきたい。そのためにも地権者や商業者、市民のみなさんにも関心をもってもらい、意見を聞かせてほしい」と話している。
 市は9月5日まで、同方針案への意見を求めている。方針案は広報や市ホームページ、情報公開コーナー、市街地開発課で公開。意見は郵送(官製はがきや封書で〒279ー8501浦安市役所市街地開発課)あるいはeメール:shigaichi@city.urayasu.chiba.jp、(FAX353・4378番)。係名や件名は、「浦安駅周辺方針(案)」係。問い合わせは同課(TEL351・1111番)。
      
BACK