市川よみうり2007年9月
6世紀後半の円墳周溝発掘=考古学上の大きな成果県教育振興財団が遺跡調査を進めている市川市平田の東京外環道路建設予定地で、6世紀後半ごろのものと見られる円墳の周溝と竪穴式住居跡が発掘された。円墳や竪穴式住居の跡が、JR総武線以北の市川砂洲と呼ばれる低地で見つかったのは今回が初めて。同地には、縄文時代以降に人が住み始めたといわれているが、それを証明するものはほとんどなかったため、同財団は「考古学上の大きな成果」と評価している。
 円墳の周溝が出土したのは、全体の半分から3分の1程度の部分で、残りの部分はアスファルトの下。一部は民家の敷地に差し掛かっている可能性もある。
 大きさは周溝の直径が約20メートルと、円墳としては最も小さな部類で、村長クラスの人物が埋葬されていた可能性が高いという。高さは2〜3メートルほどと見られるが、盛土された部分はすでに残っていない。通常、周溝には多数の埴輪(はにわ)がめぐらされているが、同円墳では3センチメートル大の欠片2点しか見つからなかったという。
 
公園の外周を低木で整備=行徳地区を中心に市川市は、老朽化した公園の外周の柵を、改修にあわせて低木で整備している。今月下旬からは南行徳4丁目の東海面公園を約2か月の工期で着工する。
 同事業は、区画整理事業で昭和40年代から50年代にかけて集中的に町が形成された行徳地区の公園で老朽化が著しいことから、同地区を主に進めている。平成17年度には日の出の南浜公園、同18年度にかけては湊新田2丁目の行徳駅前公園で実施した。すべての公園で実施するのではなく、柵の老朽化、破損が著しい公園のうち、交通量の多い車道に面していない、車道との緩衝になる歩道がある場合など、地域の実情にあわせて実施している。東海面公園では、公園外周に沿ってクロマツが植えられているため危険度が低く、防犯、景観の観点から、低木で設置する。
 同公園の低木には、四辺にオオムラサキツツジやクルメツツジ、ヒラドツツジ、リュウキュウツツジ、サツキ、アオキの6種を、高さ30―40センチメートル、幅40センチメートルを2列に渡って植える。工事期間中も公園は利用できる。

12か所防犯灯設置=浦安・犯罪の発生未然防止浦安市は1日、市内12か所に設置を進めてきたスーパー防犯灯をすべて稼動させた。被害に遭った場合にボタンを押すことで、警察がカメラで場所や犯人を識別できるとともに、赤色灯が回り周囲に知らせる。犯罪の発生未然防止の効果もある。  スーパー防犯灯は、街灯の目の高さに警察とホットラインでつながり、警察が通報者の様子を見られるカメラ、会話ができるマイクやスピーカー、緊急通報ボタンを装備したもので、上部には広い範囲を見渡せるカメラ、周囲に知らせる赤色灯、サイレンを備えたもの。人通りが少なく、ひったくりやわいせつ行為などの路上犯罪が起こりやすい生活道路に設置した。周辺にはスーパー防犯灯が設置されていることと、その方向を示した路上シールが張られている。  1日から稼動させたのは、海楽1、2丁目の湾岸道路クローバーインター歩道橋付近、東野1丁目と富岡1丁目の湾岸道路を渡る歩道橋付近の4か所。平成17年12月から設置を始めた。

モザイク歩道出現=JR市川駅北口ロータリー市川市が進めているJR市川駅北口ロータリーの歩道整備が始まり、一部個所にモザイクで舗装された歩道が現れた。京成バスは先月21日から、バス待ちの整列方式を変更した。
 歩道の整備は10月末までの予定。赤、白、灰色のモザイクで彩られた歩道は、ロータリー北東の角のii(アイアイ)ロード入り口付近からお目見え。まだ、灰色で暗いイメージの強い道路だが、完成すれば、明るいレンガ色でロータリーを彩どる。現在、舗装のはぎ取りや段差などで歩行者に影響はあるが、「歩行者に注意を払って、通行止めにはせずに工事を進めていく」(市川市)という。
 京成バスが取り組んでいるバス待ちの整列方式は、降雨時でも雨に濡れないようにすることを狙ったもの。シェルターの柱から駅側に2列(市川北高校行きと国分高校行き、北国分駅行き、松51松戸駅行き、聖徳学園行き)、バス側に1列(和洋学園)並ぶ方式を取っている。実験的に取り組んでいるもので、10月末までの同ロータリー歩道部分の整備完了にあわせて、よりよい方式を採用する。
 
市内初スケートパーク=塩浜第2公園にオープン市川市は8日、市内初のスケートパークを擁した塩浜第2公園(塩浜3の25)を開園した。講習会や大会の開催もできる、利用者を重視した施設をもつ県内最大級規模で、本場米国の施設にひけをとらないとの声も高い。
 浦安市との市境を流れる猫実川やJR京葉線に面した同公園には、インラインスケートやスケートボード、BMXが楽しめる、ミニランプやクォーターランプ、スパン、ボックスなど11のセクションをもつスケートパーク(約1000平方メートル)、アスファルト全天候舗装のバスケットボールコート(約680平方メートル)、5つの健康器具をもつクロマツの緑道を整備。
 開園式後には、プロのインラインスケーターやスケートボーダーなどのデモンストレーションが行われ、アクロバチックな技が披露された。
 元インラインスケーターで、市内南行徳でインラインスケート用品の輸入販売業を手がける宮崎眞樹夫さんは、「公共の施設は形だけで、使い勝手の悪い施設が多い。(塩浜第2公園のスケートパークは)本場アメリカのノウハウを生かし、うまい人が使いやすいセクションやレイアウトの施設を目指した。うまい人が集まり、彼らを見て子供たちが育っていける、人のいい循環ができる。今年中にはスクールを開き、大会も開催したい。インラインスケートは10年ほどやっていないが、久しぶりに滑りたい」と話していた。
 同公園は工業地区の街区公園として昭和62年に開園したが、実際は緩衝緑地としてしか利用されておらず、不法投棄が行われていたり、ホームレスが住み着いていたりしていた。市は、環境浄化と健康都市・市川として何ができるかを検討し、スポーツを楽しめる公園として再整備した。
 スケートパークとバスケットコートの利用は午前9時から午後5時まで。利用は無料。同公園には、JR京葉線市川塩浜駅から徒歩20分。バスは、東西線南行徳駅から新浦安駅行き、京葉線新浦安駅から南行徳駅行き、新浦安駅から江戸川スポーツランド行きで、塩浜工業団地を下車、徒歩5分。

データ流出防止を強化=浦安市コンピューター交換 浦安市は今月中に、庁内や出先機関を含めたすべての業務用パソコン約1000台を、データの持ち出しができない機種に更新し、個人情報の漏えいの未然防止をさらに強化する。
 情報の漏えい防止やウィルス感染を防ぐ安全対策は、平成17年10月にサーバーなどハード面と、ウィルス対策ソフトなどソフト面の両面で取り組んでいた。しかし、これまでのパソコンはすべてのデータをサーバーに保存する仕組みだったが、個々にハードディスクを持つとともに、外付けハードディスクやUSBメモリーなどを接続でき、データを持ち出すことが物理的に可能だった。
 庁内や公民館など行政施設、学校などに新たに導入したパソコンは内部にハードディスクを持たず、外付けハードディスクなどを接続できないため、データを完全に持ち出すことができなくなったため、情報漏えいの可能性が著しく低くなった。外部メモリーなどからデータを移せないため、データに潜んだウィルスに感染する危険性も低い。パソコンはサーバーに接続しなければ使えないシンクライアント型で、メモリーに残ったデータも電源を落とせば消え、持ち運びができないように重量をつけたデスクトップ型であるため、盗難の恐れも低い。
 市は、ハードとソフトだけでなく、情報セキュリティポリシーの策定やセキュリティ講習の年2回実施など人的面からも対策を進めている。紙ベースを含めたデータは重要度でランク付けされており、個人情報のあるものは執務室から外には持ち出せないようにしている。市情報政策課は、「情報の管理は、個人情報や行政の内部情報の漏えい、ウィルス感染など市民、庁内に及ぼす影響が大きい。2年前から重点的に進めてきた情報管理施策は、パソコンの更新とあわせて万全の体制となった。これまで、情報の漏えいやファイル交換ソフトの使用によるウィルス感染などは起きていない」という。
       
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