市川よみうり2008年10月
新ルート導入の基準設定=市川市コミュニティバス運行指針(案)市川市はこのほど、同市でコミュニティバスを新たに導入する際の手続きや基準などを定めた「市川市コミュニティバス運行指針」案を作成した。  同案では、バスの事業主体をこれまでの市から、市民や市、運行事業者などで組織する実行委員会に移行。同委員会が解散した場合や、ルートの採算率が二年連続で40%を下回った場合は運行を廃止するとしている。  市は、同案を19日まで本庁舎やホームページなどで公開、市民から意見を募集中。意見を反映した指針を年度内に策定し、来年度から運用を開始する考え。
 
リサイクルと立ち飲み処「ほっぷ」開店=地域活動センターとも浦安の地域活動支援センターともは10日午前9時半から、昼は雑貨&リサイクルショップ、夕方からは立ち飲み屋になる多機能な店「ほっぷ」をJR新浦安駅前の駅前行政サービスセンター跡地(南口階段下)に開く。  障害のある人もない人も“自分らしく生きることができる”地域づくりを目指す同センターの活動の一環。同店では、障害のある人とない人が一緒に働く。  10日午前9時半からオープニングイベント、11時から開店。立ち飲み処は14日午後5時に開店。  同センターは、同店の運営ボランティアを募集中。問合わせは同センターとも今川センター(п@304・8810番)。

オランウータンが渡れる橋を=市川市動植物園職員がボルネオで技術提供「オランウータンを救うために橋をかけよう」―。市川市動植物園飼育員の水品繁和さんが、マレーシア・ボルネオ島で、熱帯雨林の開拓によって分断された野生オランウータンの生活圏を繋げるため、橋の設置を行うプロジェクトに参加した。現地で森林の整備運動「緑の回廊計画」などを行っているBCT(ボルネオ保全トラスト)が、活動の一環として「オランウータンのための吊り橋プロジェクト」を実施している。  二人が派遣されたのは今年4月。「どのような橋を作れば渡ってくれるか」と熟考し、3次元で物を捕らえるオランウータンの習性や日ごろの経験などを総動員し、試行錯誤の末に全長18b、幅0・8b、高さ1・5bの、四角い箱のような立体的な橋の設計図を作り上げた。現地の宿で知り合った日本人夫妻やオランダ人の青年など約20人の手によって4時間たらずで完成させ、幅20bの川に設置した。設置場所として選んだのはイチヂクの木。オランウータンが熟した実を求めて橋を渡ってくれることを期待したためだ。  水品さんは帰国後、「我々の身の回りのほとんどの製品には、森林伐採の原因であるアブラヤシが使われているんです」と、日本での生活が遠方の自然破壊と無関係ではないことを訴え、今後もBCTを通じての募金活動や、ボルネオの自然保護活動を行っていく決意を抱いている。

運営法人は地域医療振興協会=浦安市川市民病院浦安市と市川市は、両市が運営する浦安市川市民病院の病院機能を存続させようと2日、後継候補者を社団法人地域医療振興協会に決めた。両市は、地域での小児医療や救急医療などの医療ニーズに安定的で質の高い医療サービスを継続できるよう現在地で全面建て替えを行い、同病院を民営化する。  同協会は静岡・伊東市立伊東市民病院、神奈川・横須賀市立うわまち病院、東京北社会保険病院を運営している。浦安市川市民病院については、「利便性が高く、研修医にも魅力的。収支の見込みがある」と応募。今後の運営について、「循環器では榊原厚生財団、小児科では東京医科歯科大などの協力を受けて運営する」という。  新病院の重点目標は▽各専門分野の充実(循環器、母子医療、腫瘍、救急)▽地域医療を担う医師の育成▽県および全国の医療支援▽病院機能評価の受審―を掲げる。  病院の規模は、病床数が一般病床340、感染症病床4、診療科目は内科、循環器科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、神経科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科の15。  新病院の開院に向け、来年3月まで両市は後継法人と協定などの協議を行い、同年4月1日に病院運営を委譲、新しい病院の供用開始は平成24年4月の予定。
 
病名で「闘病記」検索を開始=市川市中央図書館市川市中央図書館はこのほど、病名ごとに闘病記を検索できる「闘病記資料病名検索」を同館のホームページ上で始めた。一般の書籍をタイトルや著者名などではなく、テーマに沿って検索できるようにしたのは同館では初めて。同館は「これまで文学やエッセイなどの棚にバラバラに置かれていた闘病記をまとめ、利用しやすくした」という。  検索可能な病気は「がん」「小児がん」「脳の病気」「心臓の病気」「障害」「こころの病」「そのほか疾病(しっぺい)」の7分野で約180種類。ホームページ(http://opac.city.ichikawa.chiba.jp/tbl.html)の一覧に表示された病名やほんのタイトルを直接入力すると、市内にある闘病記の蔵書約1000冊のなかから、該当する資料の一覧が表示される。同館利用券があり、事前にパスワードの登録があれば、画面上で予約ができる。同検索システムは、館内の検索端末では行っていない。  「難解な専門書よりも、何かと参考になりやすい」(同館司書・山岸裕明さん)闘病記は、自費出版などが多く、手に入れるのが難しいが、同館は今後も所蔵資料を順次整備していく。

地域や友人との出会いを=26日、市川市初の還暦式市川市の和洋女子大(国府台2の3の1)で26日午前10時から午後4時まで、健康都市連合国際大会の記念イベントとして、昨年度に60歳を迎えた人を祝う「還暦式」(同市、還暦式実行委員会主催)が開かれる  市民の発案を基に、市と市民、地域が協働して今年初めて実施する式典。スローガンに「さあスタート!健康都市で、現役デビュー」を掲げ、「人生の節目を祝う」だけでなく、これからの人生を過ごす市川についての「情報提供の場」を目指している。。

三番瀬を背に初の薪能=浦安市浦安市は18日午後6時―同8時半、同市では始上演となる薪(たきぎ)能を同市総合公園ニコニコ広場で開く。翌日まで同市役所周辺で開かれる浦安市民まつりの一環。  日本古来の伝統芸能の薪能。同市の貴重な財産の海を背景に、水面に浮かぶ幽玄な薪に照らされた幻想的な能を屋外で楽しめる。市が「市民が文化に触れる機会を」と企画した。  能はシテ方金春流80世宗家・金春安明さんが「船弁慶」を、狂言は大蔵流25世宗家・大蔵彌太郎さんが「萩大名」を演じる。  S席5000円、A席4000円、B席2000円(有料席は約1000席)、C席は無料(900席)。有料席は中学生以上。チケットは文化会館、市民プラザ、総合体育館、中央武道館で販売。雨天時は同市文化会館で開き、S、A、B席のみ。  市民祭は、「笑顔で集う市民まつり 伝えていきたいふるさと浦安」がテーマ。昼の部「ふれあい祭」(午前10時―午後4時)では、浦安三社祭写真展、Eボートクルーズ、ちびっこロープ渡り体験、気球体験(18日)、遊漁船乗船体験(19日)、児童が自ら企画した商品を販売する起業家育成事業(同)などを開く。  夜の部「浦安文化芸術祭」の音楽祭(19日午後4時―同7時半、総合公園ニコニコ広場)では、市民音楽グループやトランペット・フリューゲルホーン奏者・市原ひかりさんのジャズ演奏が楽しめる。全席無料。  問い合わせは同市市民活動推進課(рR51・1111番)。
 
計画「変更」から「反対」へ主張転換=3・4・18号住民協議会市川市は6日、都市計画道路3・4・18号の整備に必要な未買収地の収用裁決申請に向け、土地調書と家屋調書を作成するための立ち入り調査を今月から始めると発表した。これに対し、3・4・18号線住民連合協議会は、「都市計画によるまちづくりを放棄した進め方で、住民に対する計画説明会の責務すら果たさず、法律に定める手続きを無視している」と非難。一部地下化などへの計画変更を求めていたこれまでの方針から、「現計画への反対」という方針への転換を明確にした。  都市計画道路3・4・18号は、鎌ヶ谷市から京葉道路・市川インターチェンジを経由して浦安市に抜ける南北の幹線道路で、そのうち本北方橋から国道14号までの約1・6`bが未整備の状態。未整備区間は昭和48年に環境問題への懸念などから事業計画が凍結されたが、同61年に地域住民の合意を得ることなどを条件に凍結が解除された。  だが、交通量1日1万台以下で設計されている同道路には、開通直後から1日3万台以上が通行すると見込まれており、同協議会などの沿線住民は環境が悪化するとして計画の変更や撤回を要求。環境基準をクリアすると主張する市とは平行線を続けている。  また住民側は、同道路の延長線上付近にある北千葉道路が平成20年代半ばに成田空港と接続される計画であることから、交通量が3万台を大きく上回ることになると予測。しかし、市はこれについても否定的な見解を示している。  こうしたなか、市は市議会からの建設促進決議などを背景に、平成17年から一部の橋の工事に着手すると、昨年11月には道路の完成目標を平成27年度に設定。今年に入ってからは、土地収用法を適用して強制的に用地を取得する方針を明らかにしていた。  市は今月までに、未開通部分の取得対象用地百86件のうち、約94%にあたる155件を取得。残り31件のうち12件は、事業計画への反対などにより土地・建物の調査を拒否している。  今回、市が立ち入り調査を行うのは八幡5丁目の地権者のうちの一部だが、件数など詳細は明らかにされていない。立ち入り調査が終了した土地に関しては土地調書と物件調書を作成し、今年度中に収用委員会に裁決を申請するとしている。  一方、3・4・18号線住民連合協議会は、市が強硬手段に突入したことで、「現計画しか認めない」という市の姿勢が示されたものと判断。市の対応や計画の問題点などを厳しく非難するとともに、計画に反対して現在の住環境を守ることを、沿線住民に強く呼びかけている。
 
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