Ichikawa Yomiuri online

 地震と津波の被害を受けた方々に、お見舞いを申し上げます。
 市川市と浦安市内の最新の情報については、市役所のホームページや登録者向けメール、市が発信するツイッターなどを参照して下さい。


トウキョウサンショウウオを救え!
1人1匹ずつ2カ月飼育
国府台高校2年生

トウキョウサンショウウオにエサを与える理科研究部の生徒たち

トウキョウサンショウウオにエサを与える理科研究部の生徒たち

 絶滅危惧種・トウキョウサンショウウオの減少を少しでも食い止めようと、県立国府台高校(本城学校長)が、生物の履修生全員で一人1匹ずつ幼生を育てて元の場所に戻す取り組みを長年続けている。生物が必修科目となった今年は、329人の2年生全員が4月から家で幼生を育て、今月21日に八日市場の田んぼの脇に戻した。同校は「トウキョウサンショウウオを生徒が一人1匹ずつ育てている学校は県内でも他にあまり聞いたことがない」と話している。

 同校がこの活動を始めた時期は不明だが、すでに10年以上続いていると見られる。毎年3月に入手した卵をふ化させ、4月に2㌢ほどの大きさになったところで生徒に配布。生徒たちは6月まで2カ月間、各家庭で4~5㌢になるまで育て、再び学校に持ち寄る。

 トウキョウサンショウウオは、ふ化すると他の生き物による捕食や共食いなどで個体の数が減るため、変態して上陸するまでの生存率は5%にも満たないと言われる。これに対し、生徒たちが1匹ずつ別々に分けて育てた幼生の生存率はおよそ8割。同校の川北裕之教諭(理科・生物)は「私たちが育てた卵は水のかれた土溝に産み落とされたもので、それを考えれば8割は価値がある」という。

 また、この活動は生き物を飼う機会が少なくなっている生徒たちにとっても貴重な経験。同校は、生徒たちが自分たちで世話をすることで、トウキョウサンショウウオをはじめとする希少動物への関心が高まることも期待している。

 トウキョウサンショウウオが再び学校に集められた時には、携帯電話で写真を撮るなどして別れを惜しむ生徒や、学校まで見に来る保護者もいた。理科室で、集まったトウキョウサンショウウオの世話をしていた理科研究部生物班の生徒たちは「飼うのに協力してくれたお母さんも返す時は悲しんでいたし、自分も返したくなかった」「絶滅危惧種なんて遠い存在だったけど、興味を持つようになった」と話していた。
 

理科工作教室
参加者募集中

 県立国府台高校は7月23日と24日の午前9時からと午後1時半からの合計4回、同校の生徒による理科工作教室を開く。今回は模型自動車「ライントレーサー」を製作する。

 ライントレーサーは、前方に黒色を認識するセンサーが2つついたモーター付きの小型車両で、黒線を引いた白紙の上で走らせると、線を追いかけて自動的に曲がったりする。

 工作教室では、半田ごてを使って電子回路を組み、同校が準備した部品を組み立てる。完成後は、実際に黒線を引いた紙の上で走行。完成したライントレーサーは持ち帰ることができる。

 対象者は市内在住の小学4~同6年生で、各回6人まで。持ち物は上履きと水筒、筆記用具。参加費は1100円。希望者は同校「高校生による理科工作教室」宛に、往復はがき(〒272―0827国府台2の4の1)かファクス(373・7902番)で、希望する日時・名前・学校名と学年・連絡先を書いて7月9日(消印有効)までに申し込む。

問い合わせは同校・髙根教諭(☎373・2141番)。  

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幻想的なハスの花開く
法華経寺の龍王池

法華経寺の八大龍王池で咲くハスの花=24日撮影

法華経寺の八大龍王池で咲くハスの花=24日撮影

 市川市中山の法華経時境内にある八大龍王池で、ハスとスイレンが幻想的な花を咲かせている。

 ハスは龍王池の両端の方から中央に向けて根を伸ばし、だんだんと池を覆い、大きな葉の間から伸びた茎の先に、白色から桃色へと段階的に色を変える大きな花をつけている。買い物帰りの女性は「とてもきれいで幻想的。5月はショウブが咲いて、これからはハスが咲いて、ここを歩くのが楽しみ」と話していた。

 ハスは今月中旬から咲き始め、今月末ごろには数多く咲く見ごろを迎える見込み。特に早い時間は、池の周囲に咲くスイレンも花を広げており見ごろ。古代のハス「大賀ハス」も植えられている。

 龍王池は平成19年、中山のまち起こしの一環として改修。井戸を掘って水を循環させ、さまざまな花が咲く地域の憩いの場となっている。  

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浦安で子育てワークショップ
地域のつながり作りへ「一歩踏み出す」

ワークショップで地域とのつながりについて考え、発表する参加者

ワークショップで地域とのつながりについて考え、発表する参加者

 浦安市中央公民館で週末に家庭教育学級を地域の保護者たちが企画・運営しているグループ「うらやす子育てミーティング」は15日、東日本大震災から3年を経たことを踏まえて「家族を守るためのつながり」について考えるワークショップを同公民館で開いた。

 同グループが昨年末、保護者が抱く思いを聞き合うイベント「浦安市公民館縦断ワールドカフェ」を市内の元町、中町、新町の3カ所で開いたところ、巨大地震と地域コミュニティに関心が高かったため、それらについて話し合う同ワークショップを企画した。

 ワークショップでは、市の澤畠博危機管理監から市の防災対策を聞いた後、市民3人から東日本大震災時の体験を聞き、当時を振り返った。その後、4人ずつのグループに分かれて「家族を守るために必要なつながり」について思いを語り合うとともに、全体で発表し合った。参加した母親たちは「地域で子育てができることがやはり理想。地域の人とあいさつができるところから関係を持ちたい」「自分からオープンにして自分や家庭を知ってもらうこと、そして相手を受け入れることが必要。でも難しい。尻込みしないで一歩踏み出すようにしたい」などと話していた。

 なお、同グループは7月5日午後3時から同5時まで、ワークショップの「ふりかえり会」を同公民館で開く。入場無料。事前申し込み不要。保育の申し込みは締め切り済み。

 参加希望者は同公民館に電話(351・2638番)かeメール(chuo.kominkan@city.urayasu.lg.jp)で申し込む。  

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過払い受け今年度から制度変更
市川市 私立保育園の運営費
交付基準の複雑さ解消

 市川市は、昨年度発覚した市内の社会福祉法人に対する保育園運営費補助金の過払いを受け、今年度から私立保育園に対する運営経費の交付基準を変更した。これまで補助金として支払っていた経費の多くを委託料に改め、過剰な支払いの原因とされた複雑さを解消。市立保育園との格差是正や、園ごとの規模の違いも考慮した。

 私立保育園に対する補助金の過払いは、市議会議員からの指摘を受けて昨年8月に発覚。市内で2園を運営する社会福祉法人が、非常勤職員の基本保育(午前9時~午後5時)の勤務時間数を延長保育の勤務時間数に付け替えて申請していたことなどによるもので、市は現在、同法人に5年間の過払い分約3330万円の返還を求めている。

 過払いが続いた原因について、市は全18項目に上る複雑な補助金制度や、これをチェックする職員の少なさなどにあると判断。今年度からは補助金を5項目に減らし、大部分を委託料に変更した。

 昨年度まで実働時間に応じて全園一律の上限まで交付していた非常勤職員の人件費は、実働時間に関係なく園の規模に応じた人数分を交付。同じく、これまで実働時間に応じて交付していた延長保育の経費は、今年度から実働時間に関係なく各園の基本保育時間を除く全開園時間分を規模に応じて交付する。常勤の保育士の人件費は、園の規模に応じた国の最低設置基準の人数を超える分を一律5人分まで交付していたが、新制度では園の規模に応じて国の基準より手厚くしてある市立保育園の基準に合わせて交付する。

 市は、保育園の委託料や補助金に関する業務の担当者についても、これまでの1人体制から2人体制に拡充した。今回の制度改正で、市から保育園に交付される年間の運営経費は、昨年度と比べ概算で1億2千万円程度増える見通しという。
 

市川市の体質は変わらず
情報開示、消極的

 今回、制度改正について取材するため新基準の公開を求めた本紙に対し、市保育施設課は公文書公開請求制度に基づく手続きを求めた。そして、新基準の公開が決まったのは、本紙の申請から約4週間も経ってから。条例では公開・非公開の決定は「14日以内」とされており、それを超える場合は理由を説明する義務があるが、市は本紙に「事務的な処理があったため」としか説明していない。同課は、新基準に関する市議会議員向けの説明資料の公開についても本紙の求めに応じなかった。

 市川市は、昨年8月に市議会議員から指摘を受け過払いを公表した際も、実は市が昨年4月に把握していながら、調査も公表もしていなかったことを伏せていた。当該園が「市のレクチャーどおりに申請した」と証言し、園から申請された「ありえない数値」を市の担当者が何年も見過ごしていた点についても、調査は内部による聞き取りのみ。当該保育園の開園当初の資料も調査しておらず、議会からも批判が出ていた。

 今回、基準は新たに分かりやすく変わったが、情報公開に消極的な市川市の体質はそう簡単に変わりそうもない。
 

市川市立保育園の指定管理料算定基準
文言ミス 気付かずに放置
昨年も別の基準で同じ指摘

 市川市立保育園の指定管理料算定基準が、本来は保育士資格の有無に関係なく交付すべき非常勤職員設置費を保育士の有資格者のみに交付する書き方になっていることが本紙の取材で分かった。

 市は昨年度、私立保育園への補助金過払いを受けて行われた市監査委員による監査で、私立保育園補助金の基準について全く同じ問題を指摘されていた。保育園補助金に関しては新たに策定された基準で修正されたが、ほとんど同じ算定方法の指定管理料の算定基準については「私立保育園の補助金制度改正に時間を取られて気付かなかった」(市保育施設課)という。同課は、今後早期に同基準を修正するとしている。

 私立保育園に関する監査では、当該園に対する過去5年間の補助金が約7220万円過大だったと指摘されたが、このうち約3640万円はこの市のミスによるもので、園への返還請求額には含まれていない。市立保育園の指定管理料についても、実際の運用で非常勤職員設置費は保育士資格の有無にかかわらず交付されている。  

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キッズスタッフが来場者おもてなし
浦安市中央公民館 県民の日イベント

パティシエ気分でパンケーキ付きチョコとフルーツのパフェを作る子供たち

パティシエ気分でパンケーキ付きチョコとフルーツのパフェを作る子供たち

 浦安市中央公民館で15日に開かれた「浦安まるごと親子広場」のミニ縁日や子どもカフェでキッズスタッフが活躍し、子供からお年寄りまでの来場者をもてなしていた。

 ミニ縁日では駄菓子屋やスーパーボールすくい店などを運営し、子どもカフェではカレーや一口ピザ、フルーツパフェなどを販売した。完売した食べ物の調理に参加した小学5年生の山田梨乃さんと渡邉愛さん、2年生の井上苺さんは「家庭科よりも自由に研究しながらできて、準備から楽しかった。来年もまたここで調理がしたい」と楽しんでいた。長時間の立ち仕事で少し疲れも口にしていたが、達成感を感じていた。  

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男性ソプラノ歌手の美声響く
新浜小創立40周年
記念コンサート

迫力満点の美声で子供たちを圧倒する岡本さん

迫力満点の美声で子供たちを圧倒する岡本さん

 市川市立新浜小(木村良人校長、児童数895人)で9日、創立40周年を記念したコンサートが開かれ、全校児童が世界的にも珍しい男性ソプラノ歌手・岡本知高さんの美声に酔いしれていた。

 岡本さんは、男性でありながら女性ソプラノの声域を持つソプラニスタ。全国各地での公演やCDのリリースなどに加え、学校を訪問して子供たちと交流するコンサート活動にも力を入れている。

 この日のコンサートには、ピアニストの榎本潤さんとともに出演し、迫力満点のオペラの曲のほか、『故郷』『紅葉』『翼をください』といった子供たちになじみのある曲も披露。演奏の合間には榎本さんとの息の合った軽妙なトークで子供たちを沸かせるとともに、「一生懸命背伸びしなくてもいいから、自分に勝つことができる人になってほしい」などと、子供たちに熱いメッセージを送った。

 コンサートを聴き終えた6年生の男女2人は「きれいな声で堂々としていて、テレビでは感じられない生声の迫力に圧倒された。忘れられない思い出になった」と、興奮した様子で話していた。

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5年連続、県大会へ
東葛飾消防操法大会で優勝
浦安市消防団

浦安市消防団として5年連続15回目の県大会出場を決めたメンバー=同市消防本部提供

浦安市消防団として5年連続15回目の県大会出場を決めたメンバー=同市消防本部提供

 浦安市消防団第3分団が22日、野田市総合公園で開かれた東葛飾支部の消防操法大会(ポンプ車の部)で優勝した。同市消防団の優勝は5年連続15回目。団員3人は個人の最優秀賞も受賞した。

 同大会は、消防活動の基本となる規律とチームワーク、消防団が火災現場で使うポンプ車や小型ポンプ車の実戦的な消防技術を競い合うもの。同市は200点満点中165点で、2位の柏市に14点の大差をつけて最優秀賞を獲得した。補助員を除くと操法を行うのは5人だが、このうち指揮者・戸頃健太さんと2番員・安達大輔さん、3番員・小菅祥平さんの3人は個人の最優秀賞に選ばれた。

 同市の消防団は、消防職員とともに最前線で消火にあたることが、後方支援と位置づけられている近隣地域の消防団とは異なる。

 同団は7月26日に千葉県消防学校で開かれる千葉県消防操法大会に、東葛飾支部代表として出場する。県大会に向けて同団は「東葛飾支部代表に恥じない演技ができるように頑張る」という。

 出場メンバーは次の通り。 〈敬称略〉
 ▽指揮者・戸頃健太
 ▽1番員・皆葉亮
 ▽2番員・安達大輔
 ▽3番員・小菅祥平
 ▽4番員・水島崇超
 ▽補助員・北村恵介

 なお、同支部大会では、市川市消防団第17分団も小型ポンプ車の部で優秀賞(準優勝)を獲得し、県大会に出場する。

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チャレンジを楽しもう!
うらやす子ども起業塾
参加者を募集中

 「失敗を恐れず、チャレンジしてほしい」―。浦安市中央公民館は「うらやす子ども起業塾」の参加者を募集している。

 同塾は、市内に住む若い女性2人が公民館で学んだことを生かして「自信を持って、チャレンジすることの楽しさや大切さを子供たちに実感してほしい」と企画し、同公民館に持ち込んだもの。

 同塾では「浦安のみんなを笑顔にする」ことを目的に、参加者皆で具体的な事業(商品やサービス)を考え、9月に2日間店を出す。事業計画書や決算書の作成、金銭のやり取りも行う。企画した峰松めぐみさんと朝井典子さんは「私たちも運営委員として事業に取り組んで、自分の思いを形にすること、アイデアが皆の意見で自分の想像以上に良くなることを実感できた。子供たちも楽しめるはずなので、皆でワクワクする事業をしてほしい」と、子供たちの参加を募っている。

 日程は8月2日(説明会)、9日と23日(準備)、9月6日と7日(出店)、13日と20日(まとめ)、10月5日(成果発表)の、いずれも午前10時~午後4時の予定。会場は同公民館。

 対象は同市内在住・在学の小学5年生~中学生で、定員は申し込み抽選10人。参加費は500円(出資金)。

 参加希望者は、往復ハガキの往信裏面に希望イベント名と住所(〒)・氏名(ふりがな)・年齢・学校名(学年)・電話番号・性別・保護者氏名を、返信表面に自分の宛先を書いて、同公民館(〒279―0004猫実4の18の1)に郵送。同公民館窓口(返信用ハガキを持参)や同市ホームページ(電子申請)からも申し込み可。締め切りは7月25日必着。

 同公民館は同事業のサポーター(16歳以上)も募集している。

 問い合わせは同公民館(☎351・2638番)。  

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市川手帳

 束縛がなく、快適な一人暮らし。大学生や新社会人にとって、あこがれの〝おひとり様〟生活▼国立社会保障・人口問題研究所の「日本の世帯数の将来推計」によると、全世帯に占める単独世帯の割合は、4年前の2010年にはすでに28都道府県で最大という▼単独世帯の割合は、来年には全国平均で33・3%となり、徐々に増加する。また、65歳以上の世帯主の割合は、その20年後の2035年に40・8%となり、そのうち単独世帯は37・7%に増える▼高齢になれば連れ合いが亡くなり仕方なく一人暮らしになる、あるいは、子供に面倒をかけたくないと自ら一人暮らしを選ぶ人もいる。日本の未来の〝独りっきり〟のわびしさが、数字に暗示されているようで怖い。

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