市川よみうり & 浦安よみうり online

「人をつなぐ 未来へつなぐ」


地域学校協働本部の活動(学校地域連携推進課)


福カフェの様子(写真は昨年度)

 「市川版コミュニティ・スクール」が市内公立全校・全園で導入されて1年が経過しました。市川市では学校運営協議会と地域学校協働本部を一体的に整備することで、学校が抱える課題を地域と共有し、具体的な活動に落とし込んで解決を図れる仕組みを作りました。その実働部隊が地域学校協働本部であり、学校と地域をつなぐネットワークの機能を担います。各校・園に1名から2名の地域学校協働活動推進員が配置され、学校での教育活動支援や地域課題の解決に向けた活動を行っています。今回はいくつか活動例を紹介します。
 
 【みまもりたい】
 
 第二中ブロック地域学校協働本部は、東京外かく環状道路の延伸による交通量の増加、大型車両の通行から児童生徒の安全を守るため、「みまもりたい」を組織しました。推進員だけではなく、地域の方々が「みまもりたいビブス」を着用し、登下校の見守りを行っています。
 
 【はまっこサポートあいさつの日】
 
 塩浜学園ブロック地域学校協働本部は愛称をはまっこサポートとして活動しています。今年度、月初めの3日間を「はまっこサポートあいさつの日」として、地域の方々がピンク色のはまっこキャップを着用して自宅の近くに出て、挨拶の声掛けをしています。
 
 【福カフェ】
 
 福栄中ブロック地域学校協働本部では「福カフェ」という地域のコミュニティカフェを月に1回、福栄中学校の地域ルームで開催しています。開催日には福カフェののぼりが入口に立ち、どなたでも立ち寄って一息ついてもらうことができます。推進員との、何気ない会話の中に新しい活動のきっかけが隠れています。(現在はコロナ対策を取りながら開催)
 
 【おさんぽパトロール】
 
 第五中ブロック地域学校協働本部は、地域の方に光るリストバンドを着けてお散歩がてら見守りをしてもらう、「おさんぽパトロール」活動を行っています。自治会を中心に多くの方々が協力してくださっています。
 
 コロナ禍で人とのつながりが薄くなりがちな今こそ、地域と地域、地域と学校がつながって、地域の宝である子ども達を健やかに育てていくことが大切です。地域学校協働本部が「つなぐ」役目を発揮できるように支援してまいります。
 
 (2021年12月25日)  

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東国分爽風学園の取り組み(学校環境調整課)


中学校教諭による小学校での授業の様子

 今年4月より、東国分中学校、曽谷小学校、稲越小学校の3校は、義務教育学校に準じた形で、小学校と中学校の9年間の教育を一貫してできる、市内初の小中一貫型小学校・中学校、通称「東国分爽風学園」としてスタートしました。
 
 小中一貫型小学校・中学校とは「義務教育学校」の特例を、今の3校の場所や学校名などをそのまま生かしながら実施できるところに特徴があります。
 
 具体的な例として、小学校と中学校の学年の区切りを、4年―3年―2年、5年―4年など、発達段階に合わせて柔軟に設定できること、学校や地域の特色に根差した「新しい教科」の創設ができること、小学5年生の時から、各教科の専門の先生方による「教科担任制」を実施できることや、中学校の部活動に参加できることなどが挙げられます。
 
 東国分爽風学園では、小中一貫教育の取り組みを、3校が連携、協力しながら、実施できることから進めています。
 
 具体的な取り組みとしては、夏休み前に各学校で行っていた集会を、オンライン会議システムを使い、3校合同で実施し、各学校の校長先生方から、夏休みの過ごし方などを、3校の児童生徒に向けて話しました。
 
 また、夏休み中には、3校の教職員による合同の研修会を、オンライン会議システムで実施しました。
 
 そして現在は、中学校の数学科の教員が、曽谷小学校と稲越小学校の6年生の算数の授業を行う取り組みが実施されています。
 
 実際に授業を受けた児童は、「中学校の先生は、厳しくて、難しい授業をするのかと思っていたが、優しくて面白い授業をしてくれる」、「皆が手を挙げられるように工夫をしてくれている」、「中学校の先生と小学校の先生が一緒に教えてくれるので、いつもよりも授業がわかりやすい」など、中学校の教員の授業を肯定的に捉えている児童が多くいました。
 
 また、令和4年度からの実施を目指し、「新たな教科」の創設に向けての検討も進めています。検討にあたっては、各学校の特色を生かすとともに、地域に根差した教科となるよう、学校と教育委員会が連携しながら話し合いを進めています。
 
 今後も、東国分爽風学園の小中一貫教育の取り組みを、一層進めて参ります。  
 
 (2021年11月27日)  

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学習交流施設「市本」がオープンします(社会教育課)




 11月3日、JR市川駅北口に「学習交流施設 市本(いちぼん)」がオープンします。
 
 本施設は、主に社会人や大学生を対象に、本を介した学びと交流を促進し、働きながらも学び続けていける環境の醸成や新たな交流の機会創出を目的とした施設です。
 
 後段でご紹介するような、本にまつわる各種企画を通して利用者の皆さんの新たな学びと交流をサポートします。
 
 【毎月テーマに沿った本に出会える】
 
 「市本」では毎月異なるテーマを設定し、そのテーマに沿った本を選書し、配架します。施設内での閲覧に加えて、気に入った本があれば購入することもできます。
 
 施設がオープンする11月のテーマは「読書の楽しみ」です。ジャンルを問わずテーマに関連がある本を選書していますので、お気に入りの1冊と出会い、学びを深めてみませんか。
 
 【本を介した学びと交流】
 
 「市本」では本を介した様々な学びと交流の企画を実施していきます。
 
 SNSを毎日更新し、1日1冊その月のテーマにまつわる本を紹介します。
 
 また、テーマに合わせた各種イベントを実施します。コロナ禍においては、オンラインでの開催が中心となりますが、テーマに関心のある方同士を繋いだり、特定の本を取り上げた読書会などを実施したりするなど参加者間の交流を促進していきます。
 
 【学びと交流を育む居心地良い空間】
 
 「市本」は、訪れた皆さんが居心地良い雰囲気のなかで学び、交流していただけるような空間づくりを目指しています。窓に面した個人用の読書カウンターに加えて、テーブル席をご用意しているほか、施設内のドリンクスタンドで購入した飲み物を飲みながら本と触れ合うことができます。
 
 また、コミュニティマネージャーと呼ばれるスタッフが、新たな本との出会いや交流の機会づくりをサポートします。 イベントの際にはコーディネーター役を務めたり、本や市川市に関する様々な情報を発信したりしていきます。
 
 【今後の展望】
 
 コロナ禍において思うような活動ができていない方も多いと思います。その中で「市本」を通して新たな学習に取り組む方が増え、新たな交流の形が生まれることで、皆さんに愛着を持っていただける施設となるよう取り組んでまいります。
 
 (2021年10月23日)  

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家庭教育学級の取り組み(学校地域連携推進課)




 家庭教育学級とは、子どもにかかわり合う大人が学び合う場です。家庭でのよりよい子育てについて考え、親として子どもと一緒に成長することを目指します。
 
 家庭教育学級の講座には、各学校・幼稚園の主催により目標や内容を決めて企画運営を行う「自主企画講座」や、それぞれの要望に応じて市川市の家庭教育指導員が講師を務める「指導員講座」のほか、教育委員会が主催するオンライン講座などがあります。今回は鬼高小学校で行われた自主企画講座の様子を紹介します。
 
 鬼高小学校では毎年6回程度講座を開催してきましたが、昨年度は新型コロナウイルスの影響で例年通りの活動を続けることが困難に。しかし家庭教育学級長の山﨑さんは、「今できることを楽しくやろう」と、初のオンラインによる自主企画講座の開催にチャレンジしました。特別支援教育に造詣の深い早川校長先生を講師に迎えた講座は、内容の分かりやすさに加え、オンラインだったため「職場から参加できた」という声も上がり、大好評だったそうです。もっと詳しく聞きたいという声に応え、今年度は「子ども理解の視点~感覚統合について・続編~」というテーマで参加者を募集しました。
 
 当日は、オンラインのほか直接会場でもお話が聞ける「ハイブリッド型」で開催。校長先生は自身の子育て経験も交えながら、「発達の仕方は皆同じではなく、誰にでも得意なこと苦手なことがある」「子供自身ではでこぼこに気づけない。子供の通訳になろう」と保護者の方々に温かいメッセージを伝えていました。
 
 講座終了後の質疑応答では活発な意見交換があり、その後のアンケートでも、「子供はこうあるべき、こうすべきと決め付けることなく、子供の声やSOSに耳を傾けて柔軟に対応していくことが、安心感や成長に繋がっていくんだと分かりました」「考え方や接し方の参考になりました」などの声が多く寄せられ、子どもとの関わりを見つめ直すきっかけとなったようです。
 
 市川市公式ウェブサイトでは、子育てのヒントとなる動画や講座のお知らせ等を掲載しています。家庭教育に関して、情報提供や相談対応を行う家庭教育指導員の講座も随時受け付けています。詳しくは「市川市家庭教育学級」で検索してください。
 
 (2021年9月25日)  

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市立図書館から見た学校とのネットワークシステムの紹介




 市川市では、教育センター内に置かれた学校図書館支援センターが中心となって、公共図書館と幼稚園を含む全ての市立学校を相互に結ぶネットワークシステムを構築しています。市立図書館は、このネットワークシステムを通じて各学校から貸出しの依頼のあった本を、週2回の物流便で各学校に届けています。昨年度は、休館や休校の影響もあって利用が減少しましたが、それでも4千冊を超える本の貸出しがありました。
 
 学校からの貸出しの依頼は、各学校に配置されている学校司書により主に電子メールを使って行われます。本のタイトルを指定される場合もありますが、その多くは、どの教科でどういった本を必要としているかといった調べ学習のための貸出しの依頼です。図書館の職員は、あらかじめ授業に役立つような本を集めた、ネットワークシステム専用の約1万600冊の本の中から役に立ちそうな本を集め、足りないときは、市立図書館の本棚からも選んで届けているため、子どもたちは、学校にいながら一般貸出用の本も利用できるようになっています。
 
 また、依頼のあった学校には、物語や小説などのセットを貸し出しています。新たな本との出会いとなるよう、毎年違うセットを届けるよう心がけています。
 
 さらに、特別支援学級には布の絵本や布のおもちゃも貸し出しています。今年度からは幼稚園からの依頼もあり、利用が広がっています。
 
 このように、物流便で市立図書館ならではの多様な図書館資料を各学校に届けていますが、ネットワークシステムを介して、市立図書館と学校間での職員の交流が日常的に行われることも、このシステムのメリットです。市立図書館から学校に情報を発信する定期便として物流便を利用し、おすすめ本のリストの送付や、子どもたちの参加を促すイベントのお知らせもしています。学校の先生方から子どもたちに直接本やイベントの紹介をしてもらう事で、より一層興味を示してもらえるようになりました。
 
 これからも、ネットワークシステムを通じて市川の子どもたちの知的好奇心に応え、調べ学習や読書環境向上のためのサポートを行っていきたいと考えています。
 
 (2021年8月28日)  

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保健体育課から「手洗いのススメ」




 教育委員会の保健体育課は、体育、保健、給食の三つのグループで構成されています。児童生徒の健康の保持増進や学校安全の確保に向けて、日々、様々な業務を行っています。
 
 令和元年度末から、職員が一丸となって取り組んでいるのが、新型コロナウイルス感染症の予防対策です。アルコール消毒液等を購入し、学校内の衛生管理の強化を図るとともに、ほっと給食(新型コロナウイルス感染防止対応給食の通称)の実施、授業改善のための各学校への指導に努めています。
 
 今回は、感染症予防のポイントの一つであり、家庭でも実践できる「手洗い」についてお伝えいたします。
 
 文部科学省の作成した学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル「学校の新しい生活様式」によると石けんやハンドソープで10秒もみ洗い後、流水で15秒すすぐと手のひらに残存しているウイルスは約0・01%に減少するそうです。
 
 また、学校生活では「外から教室に入るとき」「咳やくしゃみ、鼻をかんだとき」「給食の前後」「掃除の後」「トイレの後」「共有のものを触ったとき」の六つのタイミングで手洗いをすることを大切にしています。
 
 各学校で、毎朝の健康観察、マスク着用とあわせて、「手洗い」に努めたことで令和2年9月から令和3年3月までの市内公立学校のインフルエンザによる学年閉鎖・学級閉鎖は1回もありませんでした。
 
 新型コロナウイルス感染症が流行する前の平成30年9月から平成31年3月までは市内で3回の学年閉鎖、124回の学級閉鎖があったことを考えると激減と言える数値です。
 
 各学校での新型コロナウイルス感染症予防のための指針となる市川市版「新たな学校生活スタイルガイドライン」(市川市教育委員会ホームページに掲載)にも「手洗い」についての記載があるので、ぜひご覧ください。
 
 大切なお子様が引き続き充実した学校生活を送ることができるよう、各学校では「咳エチケット」や「清掃・消毒」も意識しつつ、「手洗い」等の感染予防に取り組んでいきます。
 
 日常生活においても折に触れて「手洗い」を行うことを推奨いただければと思います。
 
 なお、各ご家庭には毎日、清潔なハンカチを登校時に携帯させることをお願いいたします。
 
 (2021年7月24日)  

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子どもたちのインターネットトラブルを未然に防ぐために


出張授業の様子

 小中学生の携帯電話やスマートフォンの所持率が上がり、インターネットは子どもたちにとって身近になっています。安全に正しく使えばとても便利ですが、個人情報の流出や、ゲーム依存、誹謗中傷など、トラブルや事件のきっかけにもなってしまいます。

 少年センターではこのようなインターネットトラブルを未然に防ぎ、正しく安全に使用するための「インターネットトラブル防止出張授業」を児童生徒や保護者、教職員を対象に実施しています。

 出張授業は学年や学級単位で行われ、少年センター職員がパワーポイントを使用し、インターネットの特性である「公開される・広がる・記録される」ことの怖さや、友達同士のトラブルを防ぐためにはどうすればよいかなど、具体的な事例をもとにわかりやすく説明をしています。最近では、オンラインゲームによるトラブル事例について子どもたちと一緒に考えてきました。

 授業を受けた子どもたちからは、「ルールを守ることは自分を守ることだと知りました。」「自分が被害者にもなるし、加害者にもなることを知りました。」など様々な感想を聞くことができました。

 令和2年度は、換気やソーシャルディスタンスに配慮しながら、16校(延べ2582名)で出張授業を実施できました。こうした授業を繰り返し行うことで子どもの意識を高め、インターネットトラブルを未然に防ぐためのスキルや、子ども同士のコミュニケーション能力を身につけられるようにしたいと考えています。

 現在、スマートフォンを持っていなくても、ゲーム機等を使用してインターネットに繋げることができるだけでなく、コンビニエンスストアや大型店舗などのフリーWi―Fiを使って、街中の至る所でインターネットに接続することができます。子どもたちをインターネットの危険から守るには、大人の見守りが不可欠です。安全に利用するための家庭でのルールづくりや、地域や保護者への啓発活動にも、今後更に力を入れていきたいと考えています。

 地域や保護者の方で「インターネットトラブル防止出張授業」の実施を希望される場合は、市川市少年センター(☎320・3345番)にご相談ください。
 
 (2021年4月24日)  

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今年度新たに設置した特別支援学級・通級指導教室




 市川市教育委員会では、平成31年4月から5年間を計画期間とする「第3期市川教育振興基本計画」に基づき、特別支援教育の充実に向けた具体的な取組を進めています。

 本計画では、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校において、それぞれ子どもの学びの環境を整えるとともに、一人一人の抱える困難や課題を把握し、発達の段階に応じた組織的・継続的な指導や支援を充実させていくことを目標としています。

 そこで、市川市では、障がい種や地域のバランスを勘案して、特別支援学級及び通級指導教室を計画的に設置しています。

 今年度は、特別支援学級を南行徳中学校(自閉症・情緒障がい)と妙典中学校(知的障がい)に、通級指導教室を信篤小学校(自閉症・情緒障がい)に設置しましたので、各学級、教室の様子をご紹介します。

 【南行徳中学校】

 特別支援学級「きらめき学級」では、基本的に該当学年の学習を行いながら、生徒の状況に応じて内容を選択して学びます。落ち着いた環境作りや個々の特性に配慮することで、安心して学習に取り組み、自信をもって活動する姿が見られるようになってきました。

 【妙典中学校】

 特別支援学級「みのり学級」では、各教科、特別活動等子どものニーズやペースに合わせて学習を進めています。友達同士で声を掛け合ったり協力をしたりして、学級集団としてのまとまりもでてきました。生徒それぞれの得意な分野を生かしながら、今後も活躍の場を広げていきたいと考えています。

 【信篤小学校】

 通級指導教室「すみれ教室」では、得意なことを伸ばしながら苦手なことにも取り組めるように、指導・支援を行っています。具体的には、ゲームを通して人との関わり方やルールを学習したり、運動や工作をしたりします。子どもたちが所属する学級で自信をもって過ごせるよう支援していきたいと考えています。

 ご紹介した3校の設置の他にも、今年度から中山小学校と信篤小学校の通級指導教室の教員が定期的に週何日か鬼高小学校で巡回指導・支援を行っています。

 市川市教育委員会では、引き続き多様な学びの場を整備し、子どもの様々な教育的ニーズに応えられるよう、取り組んでまいります。
 
 (2021年3月27日)  

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体育館等(避難所)のトイレ改修


テント(プライバシー・感染症対策用)を活用した避難所


改修した体育館のトイレ

 令和元年、首都圏を襲った台風15号や台風19号は、記録的な大雨や暴風をもたらしました。

 この強風による倒木や建物の破損、送電塔や電柱の倒壊による長期にわたる停電など、甚大な被害も記憶に新しいところです。

 このような、大規模な台風や地震等の避けることのできない自然災害により、高齢者や障がい者、様々な市民の皆さまが学校の体育館や公民館を避難所として利用することが想定されます。

 災害時の避難所は、平時にそれぞれの目的で利用されている公共施設を指定しており、その目的に照らして整備してきたところです。

 しかし、避難所として使用する際は、その期間が長期に及ぶ可能性もあり、避難された方々が生活環境の変化などにより、体調不良をおこすことがないように避難所の環境整備が必要となります。

 市川市では、令和2年度より「避難所環境整備事業」として、避難所となる学校の体育館や公民館などの環境改善に取り組んでいます。

 具体的には、避難者の健康を維持する上で非常に大切なトイレの改修を進めております。

 現在、体育館と公民館のトイレは、洋式便器と比べ和式便器の割合が圧倒的に高い状況となっています。

 和式便器を使用する機会がなくなった児童・生徒や、足腰の弱い高齢者の方々にとっては、大きな負担となります。

 そこで、和式便器を温水洗浄便座の付いた洋式便器に交換いたします。

 さらに、個室のスペースを広げるとともに、安全性を高めるため手すりを設置するなど、平時においても、使い勝手の良いトイレに整備しています。

 現在、避難所のうち、崖崩れの危険性が高い地域の避難所として指定している10校(小学校9校、中学校1校)の体育館で改修が完了しており、今年度中に公民館8館の改修が完了する予定です。

 引き続き、平時も災害時も児童・生徒をはじめ市民の皆さまにも安心して使っていただける学校や公民館施設の環境整備に努めてまいります。

 (2021年2月27日)  

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ボランティアとの協働~市川図書館友の会


過去のリサイクルブック市の準備の様子

 国際化、情報化、高齢化などの社会の変化に伴い、生涯学習に対する関心が高まる中、市川市の図書館は日々多くの方々に利用していただいております。

 利用する方の役に立ち、気持ちよくお使いいただけるよう多岐に渡る図書館サービスを展開していますが、この図書館サービスはいくつかの市民ボランティア団体によっても支えられています。

 今回はそのうちの一つ、市川図書館友の会(以下「図書館友の会」)の活動をご紹介いたします。

 【市川図書館友の会】

 図書館友の会は、中央図書館の開館をきっかけに、「ボランティア活動を通じて図書館と図書館員の応援、人と人との触れ合い」を目的として平成6年9月に発足し、今年で27年目となりました。現在の会員数は74名。図書館ボランティアとしては先駆的で、図書館とボランティア団体との協働の成功事例として全国的にも注目されてきました。ボランティア団体として自律性の高い会のため、活動したいときに自分のペースで参加できるということもあり、幅広い世代の方が入会しています。図書館友の会は、次の五つの部会に分かれて活動しています。

 アレンジ部では、返却本を棚に戻し書棚の整理をします。参加人数が最も多い部会です。レファ・サポート部では、書庫出納と本の修復を行います。インフォメーション部では、新会員への基礎講座や夏休みの学生ボランティアの研修等を担当しています。

 このほかに、会報を作成する広報部や入会窓口等を担当する総務部があり、会員は各々の関心に合わせいずれかの部会に所属しています。

 各部会による活動のほか、本の再利用を目的とした「リサイクルブック市」での協力や、先進図書館等の見学会を自ら企画・実施し、会員相互の交流を深めるとともに、図書館やボランティアについても積極的に研鑽を重ね、日々の活動に役立てています。

 長く活動を続けておられる会員の方にその理由を尋ねると、「本が好きだから」という答えが返ってきました。本が好きな人々に支えられ、本を楽しみたい人や、情報が必要な人が図書館に集まってくる、このような市民との関係を大切にし、これからも市民の皆様に喜んでもらえる図書館運営を目指していきます。
 
 (2021年1月23日)  

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