市川よみうり


最終更新日:2008年1月1日
《次の更新予定日:1月11日》

わが町の“富士”を知る

妙典中CCミニ登山に100人

     
 県第1終末処分場(下水処理場)の建設に伴って撤去される市川市行徳の違法残土、通称・行徳富士を知ろうと、地元市川市の妙典中ブロックCC(コミュニティ・クラブ)が昨年末、児童・生徒と保護者を対象に「行徳富士ミニ登山」を開いた。約100人の参加者は、行徳で最も標高の高い山頂から地域の姿と地域から見える遠くの景色を目に焼き付けた。
 行徳富士がたい積している場所は、約30年前に県が終末処理場を計画した地。地域住民の反対運動が起き、三番瀬を埋め立てる市川第2期埋め立て地に建設することとしたが、同埋め立てが白紙化され、当初の計画地に建設することが平成14年度に決まった。その間、建物の建設は制限され、資材や残土置き場、駐車場として使われ、約26年前から行政の指導を無視する形で土砂が違法に運び込まれた。残土がたい積された面積は東京ドームとほぼ同じ4.3ヘクタール、高さ37メートル、体積は同ドーム約半分の63万立方メートルにおよぶ。
 参加者は、市行徳臨海対策課から行徳富士がなぜできたのか、いまなぜ撤去されようとしているのか、これからどういったまちづくりが行われるのかを聞き、地域の歴史と未来を学んだ。
 ボランティアで参加した同市立妙典中バレー部男子生徒の先導で山頂まで約10分の道のりを歩いた児童や男性は、「よく、こんなにも残土を運び込めたものだ」「行徳の負の歴史として残してもよいのでは」「ススキや実のなっている木など残土とはいえ自然が豊富」と感じていた。
 頂上では、望遠鏡を使って行徳のまちや遠く富士山や筑波山、東京タワー、六本木ヒルズなどを見て楽しんだ。携帯電話で友人に電話をかけ、手を振って合図を送る人もいた。
 登山を終えた児童は「山登りは簡単でワクワクして楽しかった」「自然と触れ合えた」、親子3人で参加した保護者は「いつか登りたいと思っていた。もっと汚いと思っていたがそうでもなかった」と話していた。
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防犯の目が行き届きづらい

浦安・行徳の市境パトロール

 浦安署(中山邦文署長)と行徳署(向後正己治署長)、両地区の防犯協会は先月14日、浦安市と市川市の市境に重点を置いて防犯パトロールを行った。防犯の目が行き届きづらい市境を、警察署や防犯協会が連携してパトロールする例は県下にはない。
 浦安市の当代島公民館に集まった両署と両防犯協会の計約80人は、浦安学生防犯ボランティアV5メンバーの東海大浦安高放送部が防犯をアナウンスする防犯パトカーに先導されて歩き、地域に防犯の目が向けられていることをアピール。参加者は「私たちもパトロールするが、市境に住んでいるみなさんにも防犯意識を高めてもらいたい」という思いをもって活動していた。
 合同パトロールは東西線高架下の北栄2丁目で別れ、浦安署・防犯協会はさらに市内を幅広くパトロール、行徳署・防犯協会は東西線南行徳駅前でひったくりに遭わないための啓発リーフレットと自転車かごにつけるネットを配布した。
 同パトロールの実施を呼びかけたのは、当時の行徳地区防犯協会・歌代素克会長(現副会長)と浦安市防犯協会・岡本会長。市境は比較的犯罪が発生しやすいところで、最近ではひったくりが多く発生している。同パトロールに参加した歌代副会長は、「市境で起きる犯罪を抑止することが、安全で安心なまちづくりのために必要」と話す。参加した警察官も「警察には管轄する区域があり、犯罪者は手薄な場所をねらう。市境パトロールは画期的な取り組み」とみる。
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民芸品に込められた“想い”を

和洋女子大・企画展

 和洋女子大文化資料館(市川市国府台2の3の1、同大東館17階)で7日から23日まで、民芸品に込められた“想い”を伝える企画展「想―時代を越え、願いを民具に―」が開かれる。入場無料。
 同展は、同大博物館学芸員課程履修の4年生40人が、これまでの総まとめとして開くもの。春休みから資料収集を始め、その後もテーマやタイトル、展示方法などについて、学生たち自身で検討を重ねた。
 集まった民芸品の数は、大学の所蔵品を合わせて約150点。それらを、「十二支の置き物」「動物の民芸品」「人形」「その他の民芸品」の4コーナーに分け、それぞれの民芸品に込められた意味をキャプションで紹介している。
 展示品を並べる際も、シーザーの置き物の周りにハイビスカスや沖縄の写真を並べてイメージを作り上げたり、台と民芸品の色が重なるときには布を活用したりと、ひと工夫。台の位置をメジャーで正確に測定したり、台ごとにあるキャプションの高さを急激に変えないようにしたりと、細部にも気を使った。
 「獅子舞も地方によって形が違う」「赤べこには子供の健康を祈るという思いが込められている」と、学生たち自身が新たに知ったことも多い。学生たちは、「ただのお土産だと思っても、もっと深い意味があることを知ってほしい」と多くの来館を呼びかけている。
 開館時間は午前10時から午後4時半(土曜日は正午)まで。日曜、祝日、19日は休館。問い合わせは同資料館(TEL371・2494番)。
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