真間川と桜並木を日本一と誇れる故郷に
北方一丁目自治会の街づくり研究会代表
阿部 久雄さん
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自身の立ち上げた設計事務所が今年で創立40周年。「60歳からは地元のことを考えるべき」と思っていたが、それがかなったのは事務所の代表を退いた70歳のとき。20人以上いる社員の教育を続けながら自治会の理事を引き受け、「真間川と桜並木を日本一にしたい」と研究会を発足した。BR>
当初は一部に、「上流が汚いのにここだけやっても意味がない」との意見もあったが、「行動を起こすことで、『下流がやっているから上流もやらないと』という機運をつくることが大事」と活動を続けた。昨夏には、会員たちでボードを借りて自ら川の清掃を実施。その様子をパネルにしてさくら祭りで掲示したところ、住民たちの間に一体感が芽生えた。BR>
家や建物だけでなく、家族や地域のあり方にも理想を追い求める73歳の一級建築士。「真間川でボートレースや釣り大会ができれば高齢者と子供たちとの交流が生まれ、住民の一体化にも大きな役割を果たす」と川が浄化された先を夢見る。ただ、それまで時間はまだまだ必要。そのため、「『自分たちの街は自分たちでつくって守る』という考えを子々孫々に伝えなくてはいけない。『北方で育った』と誇れる故郷をつくってほしい」。
(2008年5月2日) MENUへ |
基本は辛く苦しい時ほど明るく元気よく
市川市消防局長
矢作 政雄さん
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「ありがとう」。この市民からの一言が、隊員には何よりの励み。だが、長年続ければ辛く苦しい時もある。「そんな時ほど明るく元気よく」。そう部下に指導している。 学生時代、肢体障害者施設で大好きな子供たちと遊ぶボランティアを続け、「人の役に立つ仕事をしたい」という夢を抱いた。消防は災害弱者を助ける仕事。「初心忘るべからず」と自分にも、同じ思いで入った後輩にも、常に言い聞かせている。 「119番通報する人は絶対に困っている。家族や恋人だと思って対応しないといけない」といつも心がけてきた。「大丈夫。任せてください」。この一言が通報者には大切だと気づいたのは晩年のこと。だが、「自分に自信がないと言えない」ため、自信を身に付ける重要性を痛感している。 小学生時代から40年ほど野球を続けたスポーツマン。いまも週末はテニスやゴルフで健康的な汗を流す。10月に、健康都市連合国際大会が開催される市川市。「市が目指す健康都市の基盤は、市民の安全と安心を守ること。災害を防ぐため、全職員が一致団結して取り組む」と使命を抱く。 「同じ時間でも過ごし方で差が出てくる」と時間の大切さを説く60歳。「長生きして職員が成長していく姿を見ていたい」。退職後も後輩を見守り続ける。 (2008年5月16日) MENUへ |
効き目のある「お守り」の存在のように
市川市危機管理監
本島 彰さん
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昭和45年、県に奉職。平成11年に市川市へ出向。県では流域下水道やつくばエクスプレス沿線の整備、市では市川駅南口再開発や大洲防災公園整備など、多くの街づくり事業に従事した。出向中は、市民と直に接するため成果を肌で実感。そこに魅力を感じるうちに市川が大好きになり、平成15年に市の職員に転じた。 今年3月に定年を迎え、4月から再任用で危機管理監に就任。災害時は市長を補佐して陣頭に立ち、平時は全庁的な情報収集・連携体制の確立などを指揮する。「一生懸命やっている姿をアピールし、気休めではなく、効き目のあるお守りのような存在になろう」。市民に安心安全を与えるため、職員にそう言い聞かせている。 ただ、被害を軽減させるには、行政の対策だけでなく共助が大事。「みんなで助け合う地域のコミュニケーション力が生まれれば、普段から住みよい街になる」と、それを支援する大切さを説く。そこで生きてくるのは、市民と直に接したこれまでの経験。「市民の声を聞くことが、安心安全の街づくりや危機管理につながる」。 趣味は読書で、主に経済誌が中心。「人材育成の参考になり、自己啓発にもなる」。気 (2008年5月23日) MENUへ |