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連載「人」

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「人」リスト〜2020年

ものづくりで人の役に立ちたい

~第10回歯科技工G1グランプリ優秀賞

 西内 快帆 さん

 筑波大付属聴覚特別支援学校高等部(市川市国府台)の専攻科歯科技工科で学ぶ21歳。一昨年と昨年、歯形彫刻の技術を競う歯科技工G1グランプリに出場し、国家資格を持たない本科生の部門で一昨年は最優秀賞、昨年は優秀賞に輝いた。

 小さい頃から何かを作ったり、細かい作業をしたりすることが好きで「ものづくりをして人の役に立つ仕事がしたい」と考えていた。高校生のとき、入れ歯の世界大会で1位になった作品の制作過程の動画をインターネットで見つけ、「自分もこんな入れ歯を作ってみたい」と歯科技工士を目指すようになった。

 同支援学校の歯科技工科は、全国唯一の聴覚障害者向け歯科技工士養成課程。入学後は「自分がだんだんうまくなっていくのが分かって楽しい」と歯形彫刻にのめり込んでいき、実力をつけた。

 今年3月に同校を卒業して、鶴見大歯学部歯科技工研修科でさらに研さんを積む。「もっと技術を磨いて、次回のG1グランプリでもう一度最優秀賞を獲りたい。そして、歯科技工士として活躍したい」。  

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「吹奏楽で自分を好きになって」

~日本学校合奏コンクール金賞市川市立妙典中吹奏楽部顧問

 大濱 美海 さん

 小学校から高校まで、吹奏楽部に青春を捧げた。最後の大会を終え、「やり切った」という満足感からその後は吹奏楽から離れていたため、「教師になっても吹奏楽部の顧問になろうとは考えていなかった」という。

 だが2014年、吹奏楽部の強豪校である妙典中に赴任し、副顧問を務めることに。3年間、子供たちの体調管理や書類の作成などでサポートした。

 顧問として指導を始めたのは4年目から。最初の頃は「とにかく何をしていいのか分からなかったし、指揮も振れなかった」と自信が持てず、逃げ出したくなった。そんな時に背中を押してくれたのは生徒たち。「彼らと一緒に悩んだり、泣いたり、喜んだりすることで、逃げてはいけないと思えた」。生徒と真摯に向き合い続け、昨年11月には日本学校合奏コンクールで金賞を受賞した。

 吹奏楽を通して子供たちの成長や可能性を目の当たりにし、「自分も人として、教師として成長できた」と話す33歳。「生徒たちには結果ではなく、部活を通して自分のことを好きになってほしい。今後もその手伝いをしたい」。  

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演劇で市川を盛り上げたい

~結成10周年を迎えた「劇団AQUA」主宰

 飯島 和謙 さん

 市川生まれ、市川育ち。小さい頃からミュージカルや劇が好きだった。千葉日大一高に入学すると演劇部に入部。最初は照明など裏方を担当していたが、役者にもチャレンジし、2年生の秋には関東大会に出場した。

 大学では演劇をやめていたが、19歳のとき、高校の演劇部の同級生との再会をきっかけに「もう一度、みんなで演劇がやりたい」と、気持ちが再燃。高校の同級生を中心に、市川市内を拠点に活動する劇団AQUAを立ち上げた。現在は、市内外から演劇が好きな若いメンバーが幅広く集まり、27人が活動している。

 主宰として劇団を引っ張り、演出・役者としても活動する29歳。「演劇はドラマやアニメと違って、お客さんの前で演じる〝生もの〟で、終わってしまうと残らないはかないもの。舞台のために皆が一丸となって一つの物語を作る。その非日常感が魅力」と、一回一回の舞台を大切にしている。

 「生まれ育った市川を演劇で盛り上げたい。また、仕事などで離れ離れになってしまったメンバーの帰る場所としても、劇団を残していきたい」。  

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撮りっ放しなんてもったいない

~40周年を迎えた浦安ビデオクラブ会長

 小島 建夫 さん

 映像制作の魅力は「自分の観点で一つの物語を作れること。テーマを決め、シナリオを作り、撮影、編集。やり始めると止まらない。撮りっ放しにしているなんてもったいない」と言う79歳。写真に例えれば、厳選した写真をアルバムに貼って初めて記録になる。動画も作品にすることで、家族や友人らと楽しめる。

 学生時代は写真撮影にいそしんでいた。動画撮影は、会社員になってから。当時ブームで始めたが、機材もそろえたのに仕事が忙しく、中断。子供が小学生になると再び撮影を始めたが、本格的な作品作りは定年後から。2003年、浦安ビデオクラブが講師を務めた公民館のビデオ編集教室に参加し、「撮りためてきた動画で作品が作れる」とすぐに同クラブに入会した。それから、孫と花鳥風月を主な題材に、年に2、3本の作品を制作してきた。

 作品を見てもらう中で一番嫌いなことは「早送りされること」。そう言うだけあって、見てくれる人たちに楽しんでもらえる作品作りに苦心している。「私の作品を見て、新たな発見をしてもらえたらうれしい」。  

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市川を健康寿命日本一にしたい

~「いきいき生きがいプロジェクト@いちかわ」代表

 岩井 ますみ さん

 「いきいき生きがいプロジェクト@いちかわ」が昨年末、地域と連携して課題解決に成果を上げている県内の市民団体に贈られる「ちばコラボ大賞」を受賞。「多くの方のおかげで、病床で夢見ていたことが少しずつ形になってきた」と感謝の思いで振り返る。

 カラーコーディネーターとして順調だった10年前、がんが発覚。休職して闘病に専念していたとき、父親の介護が重なった。闘病や介護の経験を通じ、「笑顔で元気な高齢者を地域に増やしたい」と強く思うようになり、復職後の2017年、同団体を立ち上げた。

 地元の福祉団体や店、企業などに協力を呼び掛け、「ちょっとオシャレして出かけたくなる認知症・介護予防イベント」をこれまでに5回開催。回を重ねるごとに規模が大きくなり、先月のイベントは大雨の中、200人以上の高齢者らが訪れるにぎわいだった。

 今春から月に一度、健康や美容など一つのテーマを掘り下げたイベントも開く予定。「夢は市川市の健康寿命を日本一にすること。『脳も街も活性化するモデルケース』として、世界に向けて発信していきたい」。  

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絶対に日本のトップ棋士になる

~春から囲碁のプロ棋士としてデビュー

 近藤 登志希 さん

 最後と決めて臨んだ4回目のプロ試験。本選では負けが続くきわどい場面もあったが、不安や気負いもなく一局一局で集中して戦い、見事に合格。「プロ合格はあくまで通過点。もっともっと強くなりたい」と意気込む。

 小学2年生のとき、父の影響で囲碁を始めた。翌年参加した大会で勝つ楽しさを味わい、5年生頃からプロになることを見据えて練習に励んできた。練習時間を確保するため通信制高校に通い、年1、2度のペースで囲碁の強国・韓国の道場に″武者修業〟。昨年は同国に2カ月間滞在して毎日十数時間の練習を積み重ね、本番のプロ試験でその成果を存分に発揮した。

 「勝つことが楽しい」と技術を磨く一方で、上達するほど負けることのつらさも感じるように。「少しのミスで動揺しただけで負けることがあるから気を付けたい」と、心の持ち方も大切にしている。

 「絶対に日本のトップ棋士になる」と力強い18歳。「日本の囲碁は中国や韓国よりまだまだ弱い。もっと強くなって世界戦で活躍して、日本の囲碁界を引っ張っていけるくらいの存在になりたい」。  

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