市川よみうり連載企画

小さなおかずでバランスアップ「キノコとジャコのサラダ」

千葉伝統郷土料理研究会・小田中三津子


イラスト・三橋 早苗

 食欲の秋、今が旬のキノコは食用としての歴史が古く、古代ローマ時代から食べられていました。日本においても古くから身近な存在であったことは、縄文時代の遺跡からうかがえます。

 成分は、水分、たんぱく質、繊維質、ミネラル、ビタミン類などが豊富で、カルシウム代謝に重要なビタミンDが多く、骨粗鬆症(こつそそしょうしょう)の予防に効果があります。食物繊維も多く、便通をよくしてくれます。また、低カロリーで、ビタミンやミネラルが豊富なことから健康的なダイエット食品です。

 キノコの栽培法には、原木栽培(ほだ木に種菌をつけた駒木を打ち込む方法。シイタケやマンネンタケなど)、菌床栽培(びん栽培。エノキタケやエリンギ、マイタケなど)、堆肥栽培(ベッド栽培。マッシュルームやフクロタケなど)の三種類の方法があります。最近は高度な技術と万全な管理体制のもとで、清潔で高品質なキノコが生産され、同時に新品種の開発も行われています。自然志向・健康志向の高まりとともに食べる機会が増え、和・洋・中、どんな料理にもマッチする食材として需要も伸びています。

 今回は歯応えがよく、旨みいっぱいの「キノコとじゃこのサラダ」を紹介しましょう。

 材料(4人分)

エノキタケ1/2株
ブナシメジ1/2株
じゃこ10㌘
ホウレンソウ1/2株
レタス1/3株
酒少々
ドレッシング(サラダ油大さじ1杯、酢大さじ1杯、しょうゆ大さじ1杯、砂糖小さじ1杯、キノコの煮汁も味をみて加える)

 作り方
①エノキの石づきを落とし、1/2に切りほぐして洗う。ブナシメジも石づきを取り小房に分け洗う。
② ①を鍋に入れて酒をふり、しょうゆ少々(ドレッシングの中から)で煮て冷ます。
③じゃこをフライパンでから煎りして冷ます。
④ホウレンソウを洗ってサッと茹(ゆ)で、手早く水にとり、冷めたら水気を絞って4~5㌢㍍の長さに切る。
⑤レタスを洗って食べやすい大きさに手でちぎる。
⑥以上の材料をボールに入れ、ドレッシングであえる。

<2009年10月17日>

小さなおかずでバランスアップ
「サツマイモのふんわりキッシュ」

千葉伝統郷土料理研究会・田中紀子


イラスト・三橋 早苗

 「九里(栗)より(四里)うまい十三里」ともいわれるホクホクの焼きイモがおいしい季節になりました。

 サツマイモは小学校の学校農園などでも栽培され、秋になると収穫してふかしイモなどにして味わいます。子供たちは自分で育てたサツマイモを食べることをとても楽しみにしています。

 サツマイモは甘藷(かんしょ)ともいい、ほかのイモより甘い特徴があります。加熱することでサツマイモに含まれるβ―アミラーゼという酵素がでんぷんを麦芽糖に分解し、甘みが増します。低温で長時間加熱すると、この酵素がよく働きます。石焼きイモや、いまは難しくなりましたが落ち葉で焼いたイモがおいしいのは、じっくりと加熱ができるためです。サツマイモに多く含まれる食物繊維やヤラピン(切り口の乳状の液)には便秘解消、ビタミンCには風邪予防の効果があります。

 今回は豆腐と合わせた、ふんわりと、ほのかに甘いサツマイモのキッシュをご紹介します。

 


 材料(4人分)

 有塩バター小さじ2杯
 タマネギ小1/4個
 サツマイモ中1/5個
 むきエビ3尾
 おから60㌘
 木綿豆腐1/5丁
 豆乳大さじ3杯
 タマゴ2個
 生クリーム大さじ2杯
 食塩小さじ1/4杯
 白コショウ少々
 粉チーズ20㌘

 作り方

 ①タマネギを薄くスライスし、サツマイモを皮付きのまま1㌢㍍の角切りにして水にさらしておきます。エビを1~2㌢㍍に切ります。
 ②豆乳とタマゴ、生クリーム、塩、コショウをよく混ぜ合わせます。
 ③フライパンにバターを入れ、タマネギとサツマイモを炒めます。
 ④タマネギがしんなりとしてきたらエビを加え、エビに火が通って赤くなったら、おからと豆腐も加え、豆腐をつぶすようにして炒めます。
 ⑤混ぜておいたタマゴソースを加え、半熟状になったら火を止めます。
 ⑥すべてを耐熱容器に入れ、粉チーズをふりかけて、200度のオーブンで10分焼きます。

<2009年11月7日>

小さなおかずでバランスアップ「鶏肉と落花生の炒め物」

千葉伝統郷土料理研究会・田中紀子


イラスト・三橋 早苗

 落花生の新豆が十月ごろから売り出されています。千葉県は落花生の産地として有名で、国産の七割ほどが作られています。特に八街市が有名です。

 七月下旬に黄色い花が咲いた後、子房柄と呼ばれる部分が土の中に向かって伸びていき、九月ごろにまゆ状の実がなります。「花が落ちて実が生まれる」。これが「落花生」と言う名前の由来です。表面の網目模様は「維管束(いかんそく)」といい、その管から土の中の栄養分を吸収し、成長しています。

 落花生はコレステロールを減らす働きをするオレイン酸やリノール酸、ビタミンB1やビタミンE、たんぱく質などが豊富で、おやつに、おつまみに、そして料理にと、幅広く親しまれています。落花生を原料にした名物もたくさんあります。乾燥させずに生のままゆでる「ゆで落花生」もおいしいですね。

 学校給食でも「千葉県民の日」に、さんが焼きなどの郷土料理と合わせてピーナッツ和えを出しています。甘めの味付けが子供にも食べやすい料理です。

 今回は落花生を使った中華料理をご紹介します。落花生のカリッとした食感がアクセントになっています。

 材料(4人分)

 鶏もも肉180㌘  塩小さじ半分  酒小さじ2杯  落花生(味つけしていないもの)20粒くらい  ゆでタケノコ50㌘  シイタケ2枚  青ピーマン2個  赤ピーマン2個  油小さじ2杯  合わせ調味料(砂糖小さじ1杯半、オイスターソース大さじ1杯、しょうゆ小さじ半分、酒大さじ1杯半)  片栗粉小さじ2杯(水小さじ2杯)  ごま油小さじ1杯

 作り方

 ①鶏肉を一口大に切り、塩と酒で下味をつける。
 ②落花生の薄皮をとり、軽く煎っておく。
 ③タケノコ、シイタケ、ピーマンを1~2㌢㍍の角切りにする。
 ④砂糖、オイスターソース、しょうゆ、酒を合わせておく。片栗粉も水で溶いておく。
 ⑤フライパンで油を熱し、鶏肉を炒める。鶏肉に火が通ったら野菜を加え炒める。
 ⑥落花生、合わせ調味料を加え、水溶き片栗粉で全体をまとめ、香り付けに鍋肌からごま油を回し入れる。


<2009年11月21日>

小さなおかずでバランスアップ「豚とカブの煮物」

千葉伝統郷土料理研究会・志波早苗


イラスト・三橋 早苗

 カブは昔話にもよく登場し、日本ではなじみのある食材です。また、赤カブ、白カブ、大カブ、小カブと日本全国各地に約八十種類もの品種がある伝統野菜です。中でも一般に出回っている金町(かなまち)小カブは有名で、市川市の隣の東京都葛飾区の金町が発祥の地でもあります。
 カブの収穫量の全国第一位は千葉県で、私たちの住む市川市でも、量はそれほど多くはありませんが生産されています。
 カブに含まれる栄養素は根の部分と葉の部分で大きく異なります。葉の部分は緑黄色野菜に含まれ、栄養も豊富です。ぜひ、捨てずに料理に利用してください。カブの葉先は痛んでいることが多く、あくも強いので下の部分を使うことをおすすめします。葉はぬれたままビニール袋に入れて、電子レンジで一~二分加熱して使うと臭みがなくなります。
 今回は、カブと豚肉を使った少しピリ辛な煮物をご紹介します。もちろん、葉の部分も使います。

 
 

 材料(4人分)

 豚ロース薄切り肉200㌘
 カブ(葉つきの物)大6個
 調味料(しょう油大さじ3杯、砂糖大さじ1杯弱、酒大さじ2杯、ハチミツ大さじ2杯、コショウ少々、がらスープの素少々)
 ニンニクのみじん切り小さじ1杯
 ゴマ油適量
 豆板醤小さじ1/4杯弱
 ショウガのみじん切り小さじ1杯
 すりゴマ小さじ1杯
 水2/3カップ

 作り方

 ①カブを葉と根の部分に分け、葉を4㌢㍍幅ぐらいに切ってレンジで加熱し、根をくし型に切ります。
 ②鍋を熱してゴマ油を入れ、ショウガ、ニンニク、豆板醤、肉を炒めます(豆板醤の量は好みで調節してください)。
 ③ ②に水2/3カップ、カブ、調味料を加えて弱火で煮ます。
 ④器に盛り、上からすりゴマをかけてカブの葉を添えます。


<2008年12月5日>

小さなおかずでバランスアップ
「カボチャのサラダ」
「ゆず味噌」

千葉伝統郷土料理研究会・志波早苗


イラスト・三橋 早苗

 十二月二十一日の冬至に、カボチャを食べてゆず湯に入ると風邪をひかないと言われています。

 本来、夏野菜の一つであるカボチャの収穫時期は六~九月ごろです。しかし、冬至にこのような習慣があることからもわかるように、カボチャは長く保存がききます。最近では冬場にニュージーランド、メキシコ、トンガなどから大量に輸入されるようです。

 おいしいカボチャを見分けるポイントは、ヘタがコルク状で縦にひびが入り、皮が硬く、大きさのわりに重い物を選ぶこと。冷暗所に保存することをおすすめします。

 今回はほんのり甘く、カリカリのナッツがアクセントになるカボチャのサラダと、ゆずの風味のきいた練り味噌をご紹介します。

 ゆず味噌は、薄味で煮たダイコンや、こんにゃくにつけて食べてみてください。

 カボチャのサラダ

材料(4人分)

 カボチャ200㌘
 ニンジン1/4本
 ハム1枚
 アーモンド(細切り。なければホールを軽く砕く)大さじ1杯
 マヨネーズ大さじ1杯
 お酢小さじ1杯弱
 油小さじ1杯弱
 塩小さじ1/5杯弱
 こしょう少々
 砂糖小さじ1/3杯

作り方

 ①カボチャを小さめのいちょう切りにして電子レンジで加熱する。
 ②ニンジンを角切りにしてゆでる。
 ③ハムをせん切りにする。
 ④アーモンドをアルミ箔(はく)に広げてトースターで軽く焼く。
 ⑤マヨネーズ以下の材料を混ぜておき、①~④の材料が冷めたら軽く和える。

 ゆず味噌

材料

 白味噌100㌘
 砂糖大さじ4杯
 白炒りゴマ小さじ2杯
 みりん大さじ1杯
 ゆずの皮小さじ2杯

作り方

 ①ゆずの皮をおろしておく。ゴマを炒る。
 ②鍋に味噌、砂糖、みりんを入れて、弱火にかけながら練る。
 ③つやが出てきたら、火からおろしてゴマとゆずを加える(ゆず、砂糖はお好みで量を加減する)。


<2009年12月19日>