市川よみうり連載企画
<107> 小さなおかずでバランスアップ!
「キノコとジャコのサラダ」

千葉伝統郷土料理研究会・小田中三津子


イラスト・三橋 早苗

 食欲の秋、今が旬のキノコは食用としての歴史が古く、古代ローマ時代から食べられていました。日本においても古くから身近な存在であったことは、縄文時代の遺跡からうかがえます。

 成分は、水分、たんぱく質、繊維質、ミネラル、ビタミン類などが豊富で、カルシウム代謝に重要なビタミンDが多く、骨粗鬆症(こつそそしょうしょう)の予防に効果があります。食物繊維も多く、便通をよくしてくれます。また、低カロリーで、ビタミンやミネラルが豊富なことから健康的なダイエット食品です。

 キノコの栽培法には、原木栽培(ほだ木に種菌をつけた駒木を打ち込む方法。シイタケやマンネンタケなど)、菌床栽培(びん栽培。エノキタケやエリンギ、マイタケなど)、堆肥栽培(ベッド栽培。マッシュルームやフクロタケなど)の三種類の方法があります。最近は高度な技術と万全な管理体制のもとで、清潔で高品質なキノコが生産され、同時に新品種の開発も行われています。自然志向・健康志向の高まりとともに食べる機会が増え、和・洋・中、どんな料理にもマッチする食材として需要も伸びています。

 今回は歯応えがよく、旨みいっぱいの「キノコとじゃこのサラダ」を紹介しましょう。

材料(4人分)

 エノキタケ…1/2株
 ブナシメジ…1/2株
 じゃこ…10㌘
 ホウレンソウ…1/2株
 レタス…1/3株
 酒…少々
 ドレッシング   サラダ油…大さじ1杯   酢…大さじ1杯   しょうゆ…大さじ1杯   砂糖…小さじ1杯   キノコの煮汁も味をみて加える

作り方
 ①エノキの石づきを落とし、1/2に切りほぐして洗う。ブナシメジも石づきを取り小房に分け洗う。
 ② ①を鍋に入れて酒をふり、しょうゆ少々(ドレッシングの中から)で煮て冷ます。
 ③じゃこをフライパンでから煎りして冷ます。
 ④ホウレンソウを洗ってサッと茹(ゆ)で、手早く水にとり、冷めたら水気を絞って4~5㌢㍍の長さに切る。
 ⑤レタスを洗って食べやすい大きさに手でちぎる。
 ⑥以上の材料をボールに入れ、ドレッシングであえる。

<2009年10月17日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<108> 小さなおかずでバランスアップ
「サツマイモのふんわりキッシュ」

千葉伝統郷土料理研究会・田中紀子


イラスト・三橋 早苗

 「九里(栗)より(四里)うまい十三里」ともいわれるホクホクの焼きイモがおいしい季節になりました。

 サツマイモは小学校の学校農園などでも栽培され、秋になると収穫してふかしイモなどにして味わいます。子供たちは自分で育てたサツマイモを食べることをとても楽しみにしています。

 サツマイモは甘藷(かんしょ)ともいい、ほかのイモより甘い特徴があります。加熱することでサツマイモに含まれるβ―アミラーゼという酵素がでんぷんを麦芽糖に分解し、甘みが増します。低温で長時間加熱すると、この酵素がよく働きます。石焼きイモや、いまは難しくなりましたが落ち葉で焼いたイモがおいしいのは、じっくりと加熱ができるためです。サツマイモに多く含まれる食物繊維やヤラピン(切り口の乳状の液)には便秘解消、ビタミンCには風邪予防の効果があります。

 今回は豆腐と合わせた、ふんわりと、ほのかに甘いサツマイモのキッシュをご紹介します。

 

材料(4人分)

 有塩バター…小さじ2杯
 タマネギ…小1/4個
 サツマイモ…中1/5個
 むきエビ…3尾
 おから…60㌘
 木綿豆腐…1/5丁
 豆乳…大さじ3杯
 タマゴ…2個
 生クリーム…大さじ2杯
 食塩…小さじ1/4杯
 白コショウ…少々
 粉チーズ…20㌘

作り方

 ①タマネギを薄くスライスし、サツマイモを皮付きのまま1㌢㍍の角切りにして水にさらしておきます。エビを1~2㌢㍍に切ります。
 ②豆乳とタマゴ、生クリーム、塩、コショウをよく混ぜ合わせます。
 ③フライパンにバターを入れ、タマネギとサツマイモを炒めます。
 ④タマネギがしんなりとしてきたらエビを加え、エビに火が通って赤くなったら、おからと豆腐も加え、豆腐をつぶすようにして炒めます。
 ⑤混ぜておいたタマゴソースを加え、半熟状になったら火を止めます。
 ⑥すべてを耐熱容器に入れ、粉チーズをふりかけて、200度のオーブンで10分焼きます。

<2009年11月7日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<109> 小さなおかずでバランスアップ
「鶏肉と落花生の炒め物」

千葉伝統郷土料理研究会・田中紀子


イラスト・三橋 早苗

 落花生の新豆が十月ごろから売り出されています。千葉県は落花生の産地として有名で、国産の七割ほどが作られています。特に八街市が有名です。

 七月下旬に黄色い花が咲いた後、子房柄と呼ばれる部分が土の中に向かって伸びていき、九月ごろにまゆ状の実がなります。「花が落ちて実が生まれる」。これが「落花生」と言う名前の由来です。表面の網目模様は「維管束(いかんそく)」といい、その管から土の中の栄養分を吸収し、成長しています。

 落花生はコレステロールを減らす働きをするオレイン酸やリノール酸、ビタミンB1やビタミンE、たんぱく質などが豊富で、おやつに、おつまみに、そして料理にと、幅広く親しまれています。落花生を原料にした名物もたくさんあります。乾燥させずに生のままゆでる「ゆで落花生」もおいしいですね。

 学校給食でも「千葉県民の日」に、さんが焼きなどの郷土料理と合わせてピーナッツ和えを出しています。甘めの味付けが子供にも食べやすい料理です。

 今回は落花生を使った中華料理をご紹介します。落花生のカリッとした食感がアクセントになっています。

材料(4人分)

 鶏もも肉…180㌘  塩…小さじ半分  酒…小さじ2杯  落花生(味つけしていないもの)…20粒くらい  ゆでタケノコ…50㌘  シイタケ…2枚  青ピーマン…2個  赤ピーマン…2個  油…小さじ2杯  合わせ調味料   砂糖…小さじ1杯半   オイスターソース…大さじ1杯   しょうゆ…小さじ半分   酒…大さじ1杯半  片栗粉…小さじ2杯(水…小さじ2杯)  ごま油…小さじ1杯

作り方

 ①鶏肉を一口大に切り、塩と酒で下味をつける。
 ②落花生の薄皮をとり、軽く煎っておく。
 ③タケノコ、シイタケ、ピーマンを1~2㌢㍍の角切りにする。
 ④砂糖、オイスターソース、しょうゆ、酒を合わせておく。片栗粉も水で溶いておく。
 ⑤フライパンで油を熱し、鶏肉を炒める。鶏肉に火が通ったら野菜を加え炒める。
 ⑥落花生、合わせ調味料を加え、水溶き片栗粉で全体をまとめ、香り付けに鍋肌からごま油を回し入れる。


<2009年11月21日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<110> 小さなおかずでバランスアップ
「豚とカブの煮物」

千葉伝統郷土料理研究会・志波早苗


イラスト・三橋 早苗

 カブは昔話にもよく登場し、日本ではなじみのある食材です。また、赤カブ、白カブ、大カブ、小カブと日本全国各地に約八十種類もの品種がある伝統野菜です。中でも一般に出回っている金町(かなまち)小カブは有名で、市川市の隣の東京都葛飾区の金町が発祥の地でもあります。
 カブの収穫量の全国第一位は千葉県で、私たちの住む市川市でも、量はそれほど多くはありませんが生産されています。
 カブに含まれる栄養素は根の部分と葉の部分で大きく異なります。葉の部分は緑黄色野菜に含まれ、栄養も豊富です。ぜひ、捨てずに料理に利用してください。カブの葉先は痛んでいることが多く、あくも強いので下の部分を使うことをおすすめします。葉はぬれたままビニール袋に入れて、電子レンジで一~二分加熱して使うと臭みがなくなります。
 今回は、カブと豚肉を使った少しピリ辛な煮物をご紹介します。もちろん、葉の部分も使います。

材料(4人分)

 豚ロース薄切り肉…200㌘
 カブ(葉つきの物)…大6個
 調味料   しょう油…大さじ3杯   砂糖…大さじ1杯弱   酒…大さじ2杯   ハチミツ…大さじ2杯   コショウ…少々   がらスープの素…少々)
 ニンニクのみじん切り…小さじ1杯
 ゴマ油…適量
 豆板醤…小さじ1/4杯弱
 ショウガのみじん切り…小さじ1杯
 すりゴマ…小さじ1杯
 水…2/3カップ

作り方

 ①カブを葉と根の部分に分け、葉を4㌢㍍幅ぐらいに切ってレンジで加熱し、根をくし型に切ります。
 ②鍋を熱してゴマ油を入れ、ショウガ、ニンニク、豆板醤、肉を炒めます(豆板醤の量は好みで調節してください)。
 ③ ②に水2/3カップ、カブ、調味料を加えて弱火で煮ます。
 ④器に盛り、上からすりゴマをかけてカブの葉を添えます。


<2009年12月5日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<111> 小さなおかずでバランスアップ
「カボチャのサラダ」「ゆず味噌」

千葉伝統郷土料理研究会・志波早苗


イラスト・三橋 早苗

 十二月二十一日の冬至に、カボチャを食べてゆず湯に入ると風邪をひかないと言われています。

 本来、夏野菜の一つであるカボチャの収穫時期は六~九月ごろです。しかし、冬至にこのような習慣があることからもわかるように、カボチャは長く保存がききます。最近では冬場にニュージーランド、メキシコ、トンガなどから大量に輸入されるようです。

 おいしいカボチャを見分けるポイントは、ヘタがコルク状で縦にひびが入り、皮が硬く、大きさのわりに重い物を選ぶこと。冷暗所に保存することをおすすめします。

 今回はほんのり甘く、カリカリのナッツがアクセントになるカボチャのサラダと、ゆずの風味のきいた練り味噌をご紹介します。

 ゆず味噌は、薄味で煮たダイコンや、こんにゃくにつけて食べてみてください。

【カボチャのサラダ】

材料(4人分)

 カボチャ…200㌘
 ニンジン…1/4本
 ハム…1枚
 アーモンド(細切り。なければホールを軽く砕く)…大さじ1杯
 マヨネーズ…大さじ1杯
 酢…小さじ1杯弱
 油…小さじ1杯弱
 塩…小さじ1/5杯弱
 こしょう…少々
 砂糖…小さじ1/3杯

作り方

 ①カボチャを小さめのいちょう切りにして電子レンジで加熱する。
 ②ニンジンを角切りにしてゆでる。
 ③ハムをせん切りにする。
 ④アーモンドをアルミ箔(はく)に広げてトースターで軽く焼く。
 ⑤マヨネーズ以下の材料を混ぜておき、①~④の材料が冷めたら軽く和える。

【ゆず味噌】

材料

 白味噌…100㌘
 砂糖…大さじ4杯
 白炒りゴマ…小さじ2杯
 みりん…大さじ1杯
 ゆずの皮…小さじ2杯

作り方

 ①ゆずの皮をおろしておく。ゴマを炒る。
 ②鍋に味噌、砂糖、みりんを入れて、弱火にかけながら練る。
 ③つやが出てきたら、火からおろしてゴマとゆずを加える(ゆず、砂糖はお好みで量を加減する)。


<2009年12月19日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<112> 小さなおかずでバランスアップ!
「五色なます」

千葉伝統郷土料理研究会・川口敬子


イラスト・三橋 早苗

 「すずしろ」という名で春の七草にあげられ、冬になると温かい鍋料理で活躍する野菜、みなさんはわかりますか。答えはダイコンです。

 ダイコンは品種が豊富で収穫時期が異なるため、春夏秋冬一年中いつでも出回っていますが、秋から冬が旬で霜の降る頃がおいしい野菜です。

 葉が青々としていて、持ち上げたときに根にずっしりと重みがあり、みずみずしくしまっていることがおいしいダイコンを見分ける上でのポイントです。

 ビタミンA、ビタミンC、カルシウムが多く、生のまま大根おろしにしたり、サラダやなますにしていただくと、効果的に栄養をとることができます。今回はおせち料理にも欠かせない「五色なます」の作り方を紹介します。

材料(4人分)

 ダイコン…150㌘(約5分の1本)
 ニンジン…25㌘(約1/4本)
 キュウリ…30㌘(約1/3本)
 塩…少々
 乾燥キクラゲ…1・5㌘
 ユズの皮…1個分
 調味料   だし汁…大さじ2杯   純米酢…大さじ1杯   砂糖…大さじ1/2杯   塩…1・5㌘
 白いりゴマ…小さじ1/2杯

作り方

 ①ダイコン、ニンジン、キュウリをせん切りにして塩少々を加え、塩もみして約20分おき水気を絞る。キクラゲを戻してせん切りにし、湯通しする。ユズの皮をせん切りにする。
 ②調味料を合わせ、①のユズ以外の材料と白ゴマを加え混ぜ合わせる。
 ③冷蔵庫で4~6時間漬けおき、盛り付けてユズの皮をちらす。


<2010年1月3日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<113> 小さなおかずでバランスアップ!
「白菜スープ」

千葉伝統郷土料理研究会・川口敬子


イラスト・三橋 早苗

 冬が旬の白菜は、鍋物や炒め物、煮物、おひたし、汁の具、漬物、サラダなどいろいろな形で食卓にのぼることが多いですね。英名をチャイニーズキャベツ(Chinese Cabbage)といい、西洋のキャベツに対し東洋を代表する野菜です。原産は中国で日本での歴史は浅く明治になってから伝わりました。どっしりした円筒形の葉がしっかり重なった品種のものが最も出回っていますが、小型のミニ白菜など作られている品種は150種類以上あるそうです。

 せんいがやわらかく、くせがないのでどんな素材にも合い、和、洋、中華など、いろいろな味付けや調理法で楽しめますが、水溶性のビタミンCやカリウムが多いのでスープごといただく料理にすると無駄なく栄養をとることができ、体も温まるので今の時期にはおすすめです。

 今回は豆乳を使った「白菜スープ」を紹介します。

材料(4人分)

 白菜…150㌘
 ニンジン…50㌘(約1/2本)
 ジャガイモ…100㌘(1個半)
 ニンニク…1片
 ベーコン…20㌘(1~2枚)
 油…少々
 固形スープ…2個
 水…1カップ
 豆乳…2カップ
 塩コショウ…少々

作り方

 ① 白菜を短冊切り、ジャガイモを角切り、ニンジンをいちょう切り、ベーコンを1㌢㍍角、ニンニクを薄切りにする。
 ②少量の油でニンニク、ベーコン、ニンジン、ジャガイモを炒める。
 ③ ②に白菜と固形スープ、水を加えて煮る。
 ④野菜がやわらかくなったら豆乳を入れる。
 ⑤塩コショウで味を調える(豆乳は煮つめないように気をつける)。

<2010年1月16日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<114> 小さなおかずでバランスアップ!
「洋風うの花いり」

千葉伝統郷土料理研究会・菅谷純子


イラスト・三橋 早苗

 豆腐を製造する過程で大豆から豆乳をしぼった後に残ったものが「おから」です。おからは「絞りかす」の意味で、茶殻の「がら」などと同様の「から」に丁寧語の「御」をつけたものです。

 おからの「から」が〝空〟に通じ縁起が悪いので、白いことから卯の花(うのはな、主に関東)、包丁を使わないで切らずに食べられることから雪花菜(きらず、主に関西)とも言われています。

 おからは日本以外でも、中国、韓国など、東アジアの精進料理や家庭料理として使われています。

 畑の肉とも言われる大豆から作られるおからは、アミノ酸バランスの優れたたんぱく質や、コレステロールを低下させる働きのあるリノール酸、レシチン、ビタミンB群、カルシウム、食物繊維などのミネラルなどたくさん含まれていて栄養満点です。

 今回は子供も食べやすい洋風のおから料理を紹介します。

材料

 おから…200㌘
 ベーコン…140㌘
 タマネギ…1個(100㌘)
 ピーマン…2個(60㌘)
 ニンジン…60㌘
 コーン…大さじ6杯
 顆粒(かりゅう)コンソメ…小さじ1杯
 牛乳…150cc
 塩こしょう…少々
 サラダ油…小さじ1杯
 バター…小さじ1杯(5㌘程度)

作り方

 ①タマネギ、ピーマン、ニンジンを千切りにする。
 ②フライパンにサラダ油をしき、ベーコンを炒め、さらにタマネギ、ニンジン、ピーマンを炒める。
 ③ ②に顆粒コンソメと牛乳、塩こしょうを加え、おからを入れて炒め煮にする。
 ④水分がなくなったら、コーンを入れて炒める。
 ⑤バターを入れて仕上げる。


<2010年2月6日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<115> 小さなおかずでバランスアップ!
「切り干し大根のごま酢あえ」

千葉伝統郷土料理研究会・菅谷純子


イラスト・三橋 早苗

 伝統的なわが国の食品には生活習慣病の予防に役立つものが多く、切り干し大根もその一つです。冷凍・冷蔵などの保存方法のなかった江戸時代の中ごろ、晩秋から冬にかけて旬を迎える大根の保存のために工夫されたようです。愛知県の農家が発祥といわれていますが現在は宮崎県が全国の九割を生産しています。

 大根を細く切り、日光と寒風で自然乾燥させて作るため、天気が安定し、乾燥した寒風が吹く冬が生産に適しています。太陽の光を浴びることで甘味がさらに増し、生の大根に比べてエネルギー、食物繊維、ビタミンB1・B2、カルシウム、鉄分などの栄養がぐんと増えます。

 安くておいしく、保存もきき、調理も簡単です。ぜひ日常の食事に取り入れてみましょう。

 今回はゴマをたっぷり使った、ごま酢あえです。子供が苦手だと思いがちな切り干し大根ですが、学校給食では人気のメニューです。

材料(4人分)

 切り干し大根…50㌘
 油揚げ…1枚
 キュウリ…1/2本(80㌘)
 ニンジン…1/8本(25㌘)
 ゴマ…大さじ2杯(20㌘)
 練りゴマ…大さじ2杯(30㌘)
 酢…大さじ3杯
 砂糖…大さじ2杯
 しょうゆ…大さじ1杯半

作り方

 ① 切り干し大根を、さっと洗ってから水で戻し、柔らかくなったら水分をしっかりと絞り、ザク切りにする。
 ②ニンジンを千切りにして、さっと茹(ゆ)でておく。
 ③キュウリを千切りにする。
 ④ゴマを炒っておく。
 ⑤油揚げをオーブントースターでカリッとなるまで焼き、千切りにする。
 ⑥練りゴマ、酢、砂糖、しょうゆを合わせておく。
 ⑦すべての材料と⑥をまぜる。

<2010年2月20日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<116> 小さなおかずでバランスアップ!
「ハマグリのチャウダー」

千葉伝統郷土料理研究会・鶴田雪衣


イラスト・三橋 早苗

 冬から春先になると、身がぷっくりとふくらんだハマグリが食べごろになります。ハマグリは、二枚の貝がぴったり合うことから、昔から貝合せという遊びに使われたり、良縁を願ってひな祭りの食卓や結婚式の祝い膳に供されたりします。

 埋め立てや青潮などの影響で、東京湾でハマグリはとれなくなってしまいましたが、千葉県漁連のハマグリ漁業復活プロジェクトや地元の漁師さんたちの努力により、市川(行徳)の海では再びハマグリがとれるようになりました。

 ハマグリなどの貝類には、コハク酸をはじめ、旨みのもととなるアミノ酸が多く含まれます。今回は、ハマグリの旨みをたっぷり引き出した「ハマグリのチャウダー」の作り方を紹介します。

 チャウダーは、魚介類と野菜を用いた具の多いアメリカ風のスープで、主に牛乳や生クリームを使うものと、トマトを使うしものがあります。


材料(4人分)

 ハマグリ…12個
 ベーコン…4枚
 タマネギ…1個
 ジャガイモ…1個
 牛乳…3カップ
 生クリーム…1/2カップ
 バター…20㌘
 白ワイン…1/4カップ
 塩こしょう…少々
 青ネギ(小口切り)…大さじ3杯

作り方

 ①ハマグリを薄い塩水に一晩漬け、砂抜きをしてから殻と殻をこすり合わせてよく洗う。
 ②ベーコンを短冊切り、タマネギを薄切り、ジャガイモを1㌢㍍角に切って水にさらす。
 ③鍋にバターを熱し、ベーコン、タマネギ、ジャガイモを炒める。
 ④ハマグリと白ワインを加えてひと煮立ちさせ、牛乳を加えハマグリが開くまで弱火で煮る。
 ⑤味が足りなければ塩を加え、生クリームを加えて仕上げ、ネギを散らす。

<2010年3月6日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<117> 小さなおかずでバランスアップ!
「ワカメと春キャベツのツナあえ」

千葉伝統郷土料理研究会・鶴田雪衣


イラスト・三橋 早苗

 ワカメは私達日本人にとって身近な海藻です。全国的に養殖されていますが、市川の三番瀬でもワカメや昆布が養殖されています。これは売り物として作っているわけではなく、ワカメや昆布によって波を抑えて砂を安定させ、アサリやハマグリなどの漁場環境を整えるためです。千葉県全体のワカメの養殖生産量は一万八二四〇㌔㌘(平成二十年)となっています。

 ワカメが成長してとれるようになるのは二~三月ごろです。海から引き上げたばかりのワカメは褐色をしています。これを、根(めかぶ)、茎(茎ワカメ)、葉(ワカメ)に分けてゆでると、鮮やかな緑色に変わります。ワカメには、緑色のクロロフィルと、茶色のフィコキサンチンという色素があり、加熱されると緑色の色素だけが残るためです。

 ワカメには、カルシウム・ヨウ素・食物繊維など、不足しがちな栄養素が含まれています。塩蔵、乾燥などの保存方法があり、一年中手に入れることができます。今回は、ワカメと春キャベツのツナあえ春野菜を合わせて「ワカメと春キャベツのツナあえ」を紹介します。


材料(4人分)

 乾燥ワカメ…(もどして)50㌘
 キャベツ…150㌘
 ツナ缶…80㌘
 おろししょうが…小さじ半分
 しょうゆ…小さじ2杯

作り方

 ①ワカメをもどす。
 ②キャベツを短冊切りにしてさっとゆで、水気をきり冷ます。
 ③ツナ缶の汁をきっておく。
 ④おろししょうがとしょうゆを合わせ、①~③の材料をあえる。

<2010年3月20日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<118> 給食に登場する季節のスイーツ
「イチゴさくらもち」

千葉伝統郷土料理研究会・大河原悦子


イラスト・三橋 早苗

 桜が咲き、一気に春がやってきました。4月は新しい門出の季節でもあります。胸をおどらせながら登校する子供たちの姿を見て、私たち学校栄養士(執筆者)は子供たちの食生活とかかわりながら、元気な体に育って欲しいと願っています。

 今年度は「学校給食に登場する人気スイーツから季節の行事や旬の食材、地域の食文化を見つめてみよう」をテーマに紹介していきます。

 今回は旬のイチゴを入れたかわいらしい「イチゴさくらもち」です。

 材料の道明寺粉は、もち米を水に浸し、蒸した物を天日にさらし、乾燥させた干し飯(ほしいい)です。昔は保存食として使われていました。大阪の尼寺の道明寺で最初に作られたので「道明寺粉」と呼ばれ、今では関西風のさくらもちの材料に使われています。かわいらしく、簡単に作れるので、入学やお祝いの日に作ってみてはどうでしょうか。

材料(8個分)

 道明寺粉…100㌘
 水…150cc
 上白糖…大さじ2杯弱
 こしあん…120㌘
 イチゴ…(小さめ)8個
 紅麹パウダー…耳かき1杯弱(または赤色粉を少量水に溶かしたもの数滴)

作り方

 ①あんを8等分して丸めておく。
 ②イチゴのへたを取り、水洗いして水気を取る。
 ③耐熱ボウルに水と砂糖と赤色粉または紅麹パウダーを入れ、薄いピンクの色をつける。
 ④ ③のボウルに道明寺粉を入れて混ぜ合わせ、ラップをかけて電子レンジに5分程度かけ、そのまま10分蒸らす。
 ⑤ ④のあら熱をとり、手に水をつけ、8等分して丸く平らに伸ばし、①のあんと②のイチゴをのせて丸める。

<2010年4月3日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<119> 給食に登場する季節のスイーツ
「オレンジピール(砂糖漬け)」

千葉伝統郷土料理研究会・大河原悦子


イラスト・三橋 早苗

 店先に大きな夏ミカンが並ぶ季節になりました。夏ミカンは実を食べるだけでなく、皮も砂糖漬けにしておいしく食べられます。

 ミカンの他にもユズやショウガ、ナスやレンコンなどの様々な野菜や果物を使った砂糖漬けは江戸時代から作られていました。砂糖は甘味だけでなく食べ物の水分を吸収する働きがあるので、昔から保存食としても使われてきました。この砂糖漬けは砂糖が貴重な時代、果物や野菜を無駄なくおいしく食べられるように工夫した贅沢(ぜいたく)なお菓子と言えます。

 千葉県では不思議な名前の砂糖漬け「天問冬(てんもんどう)」というお菓子があります。天問冬という薬草の根の砂糖漬けが作られていたことから、野菜や果物の砂糖漬けを総称してこのように呼ぶようになったようで、今でもこの名前が残っています。今日ではオレンジピールと言った方が分かりやすいかもしれません。今回は夏ミカンのてんもんどう(砂糖漬け)の作り方を紹介しましょう。

材料(4人分)

 夏ミカン又はオレンジの皮…(できるだけワックスや農薬を使っていない柑橘類の皮)200㌘
 水…100㏄
 上白糖…200㌘
 グラニュー糖…適宜

作り方

 ①夏ミカン(オレンジ)の皮を5㍉㍍幅位の細切りにする。
 ②鍋に①のミカンの皮とたっぷりの水を入れて10分くらいゆで、ザルにとって水を変える。
 ③ ②を3~4回繰り返して苦味をとる。
 ④鍋に水と砂糖と③のミカンの皮を入れ煮詰める。
 ⑤水分がなくなったら、ザルに並べグラニュー糖をまぶす。

<2010年4月17日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<120> 給食に登場する季節のスイーツ
「よもぎ柏餅」

千葉伝統郷土料理研究会・大河原悦子


イラスト・三橋 早苗

 大空に鯉(こい)のぼりが泳ぐさわやかな季節になりました。5月5日は端午(たんご)の節句です。この日はちまきや柏餅(かしわもち)を食べ、よもぎや菖蒲(しょうぶ)を屋根に飾ったり、菖蒲湯に入ったりする習慣があります。菖蒲の葉を尚武(しょうぶ=武をたっとぶ)という意味にかけ、いつのころからか男の子のお祝いの日になりました。

 柏の木は神の宿る神聖なものとされ、葉が枯れても新芽が出るまで葉が落ちないことから家が代々続くように願い、柏餅を食べるようになったようです。

 よもぎには春の息吹を感じ、生命力あふれる香りが厄(やく)を払うとされてきました。古代の人々はこのような植物を食べたり身につけたりして大地の力をもらい、健康で長生きしたいと願ったのです。

 本来は上新粉だけで作る白い餅ですが、夏に向け元気をもらえるよう、香り豊かなよもぎを入れてみました。親子で手づくりの柏餅を作ってみましょう。

材料(6個分)

 上新粉…100㌘
 上白糖…10㌘
 水…140cc
 あん…100㌘
 乾燥よもぎ(市販)…大さじ1杯=約3㌘(よもぎの葉を使う場合は、新芽の部分200㌘位を取り、熱湯でゆでてから冷水にとり、固く絞って細かくきざむ)
 柏の葉…市販の6枚

作り方

 ①あんを6等分して丸めておく。  ②耐熱ボールに上新粉と砂糖、よもぎと水を少しずつ入れ、泡だて器でよく混ぜる。  ③ ②のボールにラップをかけて電子レンジに2分程度かける。  ④へらでよく混ぜ、さらにラップをかけ1~2分レンジにかける。  ⑤ ④をぬれ布きんに包んでよく練ってから、手に水をつけながら6等分に丸めて楕円形にのばし、①のあんを入れ半月の形にして柏の葉に包む。

<2010年5月1日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<121> 給食に登場する季節のスイーツ
「そら豆の茶巾しぼり」

千葉伝統郷土料理研究会・大河原悦子


イラスト・三橋 早苗

 風薫(かお)る5月、昔の人々は水の上や新緑を吹き渡っていく、さわやかな風を薫ると感じ、薫風(くんぷう)とよびました。若葉の緑が輝き、夏が始まる季節です。初ガツオやそら豆が出回り始めます。

 そら豆は、さやが天に向かって伸びるので空豆(そらまめ)と書きますが、蚕(かいこ)のまゆに似ているので蚕豆(そらまめ)とも書きます。調理方法は多く、乾燥した豆を水に戻して煮豆にしたものをおたふく豆、乾燥してそのまま炒った豆をはじき豆とも呼びます。マーボー豆腐に使う豆板醤(とうばんじゃん)という、中国の辛い調味料食の材料にも使われています。

 ほとんど塩ゆでして食べることが多いそら豆ですが、でんぷん質が多く、つぶすとねっとりした緑のあんになります。今回はそら豆あんのお菓子にしてみました。

材料(6個分)

 さやから出したそら豆…(冷凍でもよい)250㌘
 きび砂糖…40㌘

作り方

 ①鍋にたっぷりのお湯を沸かし、そら豆を15分ほどゆでる。
 ②皮をむいて、耐熱ボールに入れマッシャーまたはすりこぎでつぶし、きび砂糖を混ぜる(フードプロセッサーにかけてもよい)。
 ③ラップをかけずに電子レンジに2分程度かけ、水分をとばしてから少し冷まし、6等分に丸める。
 ④ ③をガーゼまたはラップで包み、口をひねって茶巾(ちゃきん)しぼりにする。
 ※冷凍のカボチャで同じような茶巾しぼりも作れます。

<2010年5月15日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<122> 給食に登場する季節のスイーツ
「梅のゼリー」

千葉伝統郷土料理研究会・山口由紀子


イラスト・三橋 早苗

 春を告げた梅の花に青梅が実り、初夏を彩る季節となりました。

 梅は奈良時代以前に中国から渡来したもので、もともとは青梅を塩漬けにして乾燥させた薬でした。また、その塩漬け汁は料理に使われ、料理の味加減をみる「塩梅(あんばい)する」はここから出た言葉です。

 梅の酸っぱさのもとはクエン酸で、新陳代謝を盛んにし、疲労回復や老化予防に役立ちます。

 今回は梅の甘露煮とサイダーを使い、さわやかな口当たりの梅ゼリーを紹介します。これから迎える蒸し暑い季節におすすめのデザートです。

材料(4人分)

【梅の甘露煮】
 青梅…500㌘
 砂糖…500㌘

【梅ゼリー】
 梅の甘露煮…4個
 水…70cc
 砂糖…13㌘
 ゼラチン…5㌘
 湯…45cc
 サイダー…200cc

作り方

【甘露煮】
 ①青梅を洗ってヘタをとり、太めの針の先で20か所くらい穴をあける。
 ②鍋に梅を入れ、かぶる程度に水を入れて火にかける。50℃位の湯で2~3回ゆで、あく抜きする(温度が高いと皮が破れます)。
 ③ ②の梅がかぶるくらいの水をいれ、砂糖の半量を加え、弱火で20~30分煮る。
 ④あくをきれいにすくい、残りの砂糖を加えやわらかくなるまで焦げないように煮る。火を止め、煮汁をしみこませる(冷やしてそのままいただくのもお勧め)。

【ゼリー】
 ①鍋に水と砂糖を入れ、火にかけ煮溶かす。煮立つ前に火を止め、湯で溶かしておいたゼラチンを加え混ぜ、室温にさます。
 ②泡が立たないようにボールにサイダーを入れゼラチン液を側面からそっと流し入れて、ゴムベラで静かに混ぜる。梅の甘露煮を入れた器にゼリー液を流し入れ、冷やし固める。

<2010年6月5日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<123> 給食に登場する季節のスイーツ
「冷たい枝豆のおしるこ」

千葉伝統郷土料理研究会・山口由紀子


イラスト・三橋 早苗

 「ゆめ半島千葉国体」が9月25日から開かれます。マスコットのチーバくんの横をむいた姿は千葉県と同じ形をしており、ペロンと出している舌の部分は市川・浦安市にあたります。

 黒い鼻の部分の野田市は全国1位を誇る枝豆の生産地で、これから8月にかけて最盛期を迎えます。

 枝豆を使った料理というと宮城県の郷土料理「ずんだ餅(もち)」が有名です。ずんだは、枝豆(未成熟な大豆)をすりつぶして作るあんのことで、鮮やかな緑色が涼しげです。栄養面にも優れている〝先人の知恵と工夫〟で、夏の風物詩の一つとして、あえ物や汁物等で食べ継がれています。また、和風・洋風、さまざまなデザートとしてアレンジされたものも作られています。

 今回は豆腐とずんだの大豆兄弟コンビの冷たいデザート「枝豆のおしるこ」にしてみました。

材料(4人分)

【枝豆のおしるこ】
 むき枝豆…200㌘
 水…200cc
 砂糖…大さじ4杯
 片栗粉…小さじ1杯
 水…小さじ1杯(水溶き片栗粉用)
 塩…少々

【豆腐白玉】
 白玉粉…60㌘
 絹豆腐…70㌘

作り方

【おしるこ】
 ①枝豆をゆでてさやから出し、薄皮をとりのぞいてフードプロセッサー、ミキサー、すり鉢等でペースト状にする。
 ②鍋に①と水・砂糖・塩・水溶き片栗粉を加え、ひと混ぜして火にかけ、とろみがついたら火を止め冷ます。

【豆腐白玉】
 ①白玉粉と豆腐をよく混ぜ合わせ、耳たぶの柔らかさにする。
 ②16等分に丸め、ゆでる。浮き上がったら冷水にとり冷やす。
 ③器におしること白玉を盛り付ける。
 出さかりの時に枝豆ペーストを作り冷凍しておくと一年中楽しめます。

<2010年6月19日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<124> 給食に登場する季節のスイーツ
「七夕寒天ゼリー」

千葉伝統郷土料理研究会・菅谷純子


イラスト・三橋 早苗

 ゼリーやプリンなど冷たいデザートが恋しい季節になりました。

 デザートとして食べているゼリーの原料は海藻です。昔、ところてんを外に出しておいたところ、外の寒さで凍ってしまい、日中、陽が当たり水分がとんで乾燥したものが寒天となりました。これをヒントにして今の寒天の製法が編み出されました。寒さが厳しく、乾燥した長野県の諏訪、伊那地方では寒天がたくさん作られています。

 良質なところてんになる天草は7種類ほどあります。地方によって違いますが、千葉県ではマクサやヒラクサから作られています。栄養面ではミネラルや食物センイが豊富でヘルシーな食品です。参考までに水分に対しての割合は寒天が0・8~1%、ゼラチンは5%と違いがあります。

 さて、もうすぐ、七夕です。天の川の星をかたどったゼリーを浮かべたフルーツポンチを、お子様と一緒に作ってみてはいかがでしょうか。

材料(8人分)

 オレンジゼリー
  粉末寒天…2㌘
  オレンジジュース…120cc
  水…40cc
  上白糖…10㌘
 白いゼリー
  粉末寒天…2㌘
  牛乳…120cc
  水…40cc
  上白糖…10㌘
 スイカ…50㌘
 メロン…50㌘
 パイン…缶1缶

作り方

 ①鍋に水80ccと粉末寒天1袋(4㌘)を入れ、よく混ぜてから煮る。
 ② ①を沸騰させてから半分に分け、片方にオレンジジュースと上白糖を入れ、もう片方に牛乳と上白糖を入れ、再び煮てから平らな容器に入れて粗熱をとり、冷蔵庫で冷やしておく。
 ③ ②の固まった寒天を星型にくりぬく。
 ④スイカとメロン、パインを丸くくりぬくかサイコロ型に切り、パイン缶の汁を入れた器に③の寒天と一緒に盛り付ける。

<2010年7月3日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<125> 給食に登場する季節のスイーツ
「黒ごまミルクゼリー」

千葉伝統郷土料理研究会・菅谷純子


イラスト・三橋 早苗

 今回は、ゼラチンを使ったデザートを紹介しましょう。

 寒天は海藻から作られますが、ゼラチンは動物の骨や皮などが原料になっています。寒天は常温で固まりますが、ゼラチンは原料の関係でそれより低い温度でないと固まりません。ゼラチンは口に入れたとき溶けやすいので、昔から乳幼児や病人のためのゼリーとして使われています。温度の高い夏には、必ず冷蔵庫でしっかりと固めましょう。また、ゼラチンは煮すぎると固まりにくくなるので注意が必要です。

 ゼラチンの性質を上手に利用して、今回は黒ごまミルクゼリーを作ってみましょう。ごまには体に必要な栄養素が詰まっていて、中国では「食べる丸薬」と言われています。ただ、外皮が固く、そのままでは体の中を素通りしてしまい、栄養も効用もうまく生かせませんので、すりつぶすなど消化しやすい形にして利用しましょう。

材料(4個分)

 黒練りごま(市販)…大さじ1杯半(約23㌘)
 牛乳…230cc
 グラニュー糖…大さじ3杯
 粉ゼラチン…小さじ1杯強(4㌘)

作り方

 ①ゼラチンをふやかしておく。
 ②鍋に練りごまを入れ、牛乳を少しづつ加えて溶きのばし、グラニュー糖を加え、中火にかける。
 ③木べら等で混ぜながらグラニュー糖が溶けたら、①のゼラチンを加えて、煮溶かして火を止める。
 ④ ③をボウルにあける。ボウルの底を氷水にあて混ぜながらトロミがつくまで冷やし、型に流し入れて冷蔵庫で固める。

<2010年7月17日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<126> 給食に登場する季節のスイーツ
「フルーツサラダ」

千葉伝統郷土料理研究会・永畑佳恵


イラスト・三橋 早苗

 みなさん、千葉県が酪農と関係が深いことを知っていますか?

 約280年前、現在の南房総市丸山の嶺岡の牧場で白牛3頭の飼育が始まり、江戸城内で牛乳が飲用されていました。これが、日本の酪農の始まりとされています。いまでは、千葉県の牛乳生産量は全国第3位です。

 さて、学校給食では毎日牛乳が登場しますが、夏休みのいま、子供たちはどうしているのでしょうか。生活が豊かになり、飽食の時代といわれてもなぜか日本人のカルシウムは不足しています。平成19年の国民健康・栄養調査の結果からも10代後半から60代にかけてのカルシウム摂取量が推定平均必要量を下回っており、将来、骨粗しょう症も懸念されます。牛乳には「カルシウム」が多く含まれており、これから作られる食品の1つにチーズがあります。「カッテージチーズ」はさっぱりとしていて、夏にお勧めの手軽にできる食べ物です。今回は、このチーズと夏のフルーツをあわせていただく料理を紹介します。カルシウムとビタミンCが手軽に取れる一品です。

材料(4人分)

 牛乳…200cc
 酢…大さじ1杯
 レモン汁…大さじ1~2杯
 ハチミツ…大さじ1杯
 スイカ…1/10個
 メロン…1/6個
 ブルーベリー…10粒(約40㌘)

作り方

 ①牛乳に酢を入れ、一煮立ちしたら、ざるでこして冷やす。これでカッテージチーズが出来上がり。
 ② ①にレモン汁とハチミツを混ぜる。
 ③スイカ、メロンの皮をむいて1㌢㍍角切りにし、ブルーベリーを洗って②と和える。

<2010年8月7日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<127> 給食に登場する季節のスイーツ
「ヨーグルトスコーン」

千葉伝統郷土料理研究会・永畑佳恵


イラスト・三橋 早苗

 皆さんは、もう夏バテ対策をしていますか? 夏こそ「朝食」を大切にしたいものです。今回は、夏休みの朝食にもぴったり、アレンジすればおやつにもぴったりの「ヨーグルトスコーン」をご紹介します。

 ヨーグルトは、牛乳のカルシウムが乳糖と結びつき、消化されやすい乳酸カルシウムに変化しているので、牛乳よりさらに効率よくカルシウムをとることができます。カルシウムは他の栄養素と比べると体への吸収率がよくありません。たんぱく質やビタミンDと一緒に摂ると効率よく吸収されるのでヨーグルトはお勧めです。

材料(8個分)

 ヨーグルト(プレーンタイプ)…200㌘
 薄力粉…100㌘
 強力粉…50㌘
 ベーキングパウダー…小さじ2杯
 有塩バター…40㌘
 牛乳…大さじ2杯
 上白糖…大さじ1杯
 スキムミルク…大さじ4杯

作り方

 ①ざるの上にペーパータオルを敷き、上にヨーグルトを置いて30分程水切りをする。
 ②バター・牛乳・砂糖をボールに入れて電子レンジに30秒かけ、その中にスキムミルクを入れ溶かしてから冷ます。
 ③薄力粉・強力粉・ベーキングパウダーを混ぜ、2度ふるいにかける。
 ④ ②に①のヨーグルトを混ぜ、③の粉を入れよく混ぜる。8等分して丸める(丸める時に生地が手につくようなら、分量外の薄力粉をつけながら丸めてもよい)。
 ⑤180度に温めたオーブンで約15分焼く。
 ※そのままでもおいしいですが、ハチミツやメープルシロップをかけてもおいしいです。また、チョコチップやブルーベリーを加えるのもお勧めです。

<2010年8月21日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<128> 給食に登場する季節のスイーツ
「梨のゼリー」

千葉伝統郷土料理研究会・田中紀子


イラスト・三橋 早苗

 ナシは、日本では弥生時代の遺跡から種が見つかり、日本書紀には五穀とともに栽培を奨励する記述が残っています。そして、江戸時代には市川・船橋あたりで栽培が盛んだったことも知られています。ナシの栽培に歴史のある市川では「梨街道」と呼ばれる道があり、いまでは「市川のなし」ブランドとして全国的にも有名です。

 日本ナシは宮沢賢治の童話にもある野生「やまなし」の仲間を改良してできた品種と、中国大陸からの品種などを交配してできたものです。固く酸っぱいナシが品種改良の結果、みずみずしく甘く、そのままでも十分おいしく食べられるようになりました。最近ではジュースや和菓子にもナシが使われていますが、その他すりおろして肉料理の調味料として加えると、甘みとともに、酵素(たんぱく質の分解を促進するプロテアーゼ)で肉を柔らかくする働きがあります。いまが旬のナシで、冷たいデザートを作ってみてはいかがでしょうか。

材料(4人分)

 ナシ…1/2個(200㌘くらい)
 白ワイン…大さじ3杯
 砂糖…大さじ3杯
 ゼラチン…5㌘
 水…150cc

作り方

 ①ゼラチンを大さじ1杯の水にふり入れ、ふやかしておきます。
 ②ナシ半分を1㌢角に切り、残り半分をすりおろします。
 ③白ワイン、砂糖、水、ナシ(角切り・すりおろし)を煮立てたら火を止め、ふやかしておいたゼラチンを加えよく溶かします。
 ④好みの型に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固めます。

<2010年9月4日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<129> 給食に登場する季節のスイーツ
「3色のおはぎ」

千葉伝統郷土料理研究会・田中紀子


イラスト・三橋 早苗

 お彼岸になると「おはぎ」が和菓子屋さんやスーパーなどに並びます。このおはぎ、季節によって呼び名が違うのはご存知でしょうか。春に咲く牡丹に見立てて「牡丹餅」、秋に咲く萩に見立てた「おはぎ」、夏は「夜船」、冬は「北窓」というように自然の風景を連想させる呼び名もあります。

 おはぎなど日本の和菓子に欠かせない「あずき」は、赤い色が邪気をはらうとしていろいろな行事で食べられます。昔からおはぎ(ぼたもち)は、春の豊穣、秋の収穫を祈り、各家庭で作り神様にお供えしました。今回は、「あずき」と「きなこ」と「ゴマ」の三色のおはぎを紹介します。お子様と一緒に作ってみましょう。

材料(各色4個、計12個分)

 もち米…2カップ
 水…2カップ(炊飯用)
 粒あん(市販)…100㌘
 きなこ…大さじ4杯
 黒すりゴマ…大さじ4杯
 砂糖…大さじ4杯

作り方

 ①もち米を洗い、30分から1時間水に浸し、炊飯器で炊きます。
 ②炊き上がったら15分くらい蒸らし、すりこぎなどでごはん粒の形が半分残っている程度につぶします。
 ③ ②を12等分し、もち米が熱いうちに手に水をつけながら手早く俵型に丸めます。
 ④粒あんを4等分して丸めます。1個分をラップに広げ、③のもちを乗せてあんで包み込むようにして形を整えます。きなこと黒ゴマには砂糖を大さじ2杯ずつ混ぜ、もちのまわりにまぶします。

<2010年9月18日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<130> 給食に登場する季節のスイーツ
「リンゴのザクザクケーキ」

千葉伝統郷土料理研究会・高橋恵美子


イラスト・三橋 早苗

 ヨーロッパに「1日1個のリンゴで医者いらず」という諺があります。リンゴに多いペクチンは水溶性の食物繊維で、整腸作用があり、下痢にも便秘にも効果的です。コレステロール値や血圧の上昇を防ぐ働きもあります。 リンゴの伝来は明治時代ですが、現在は「つがる」「千秋」「ジョナゴールド」「王林」「ふじ」などさまざまな国内品種が栽培されています。 菓子作りには酸味の強い「紅玉」が向いています。

材料(12切れ分)

 リンゴ…1個(250㌘)
 レモン汁…大さじ3杯
 小麦粉…カップ2杯
 ベーキングパウダー…小さじ2杯
 無塩バター…100㌘
 砂糖…100㌘  卵…2個(100㌘)
 シナモン又は粉砂糖…適量

作り方

 ①リンゴの皮をむいて、いちょう切りにし、レモン汁大さじ1杯をまぶしておく(これに砂糖大さじ1杯をまぶしてもおいしいです)。
 ②小麦粉とベーキングパウダーを混ぜ、ふるいにかける。
 ③バターと砂糖、卵をクリーム状になるまでよく混ぜてからレモン汁大さじ2杯を加える。
 ④ ③に②の粉を入れて混ぜ合わせ、水気を切ったリンゴをざっくり混ぜる。クッキングシートを敷いた天板に流し、1㌢㍍の厚みに整える。
 ⑤オーブンに入れ、180度で25分くらい焼く。
 ⑥冷ましてから切り分け、シナモンをふる。

<2010年10月2日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<131> 給食に登場する季節のスイーツ
「クロスケボール」

千葉伝統郷土料理研究会・鶴田雪衣


イラスト・三橋 早苗

 秋になり、さつまいも掘りの季節がやってきました。今回は、さつまいもを使ったデザートの「クロスケボール」をご紹介します。

 さつまいもは、江戸時代に食べるものがなくて苦しむ人々のために、8代将軍徳川吉宗の指示を受け、青木昆陽という人物が関東地方での栽培に取り組みました。その土地の一つが、今の千葉県の幕張です。千葉県は、今ではさつまいもの生産額が全国で1位です。

 さつまいもは食物繊維が豊富なだけでなく、ビタミンCも多く含みます。このビタミンCはでんぷんで包まれているため、熱でもこわれにくいのが特徴です。

 さつまいもにココアをまぶすと、『まっくろくろすけ』のような黒いボールのようになります。今回は、ココアときなこの2種類を用意しました。お好みで、抹茶などを使うのもよいでしょう。

材料(10個分)

 さつまいも…400㌘
 生クリーム…30cc
 牛乳…30cc
 砂糖…30㌘
 バター…20㌘
 A(ココア…大さじ1杯、グラニュー糖…小さじ2杯)
 B(きなこ…大さじ1杯、グラニュー糖…小さじ2杯)

作り方

 ①さつまいもの皮をむいて適当な大きさに切り、蒸す。
 ②いもが熱いうちにつぶして、生クリーム、牛乳、砂糖、バターを加えてよく混ぜる。
 ③ ②を10等分にして丸め、半分に材料A(ココア)をまぶし、残り半分に材料B(きなこ)をまぶす。

<2010年10月16日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<132> 給食に登場する季節のスイーツ
「山芋モンブラン」

千葉伝統郷土料理研究会・小田中三津子


イラスト・三橋 早苗

 古くから日本人になじみの深い「山いも」は、「山うなぎ」といわれるほど滋養強壮によいことが知られています。秋から冬が旬の野菜で、消化酵素アミラーゼが大根の3倍程度も含まれているので生でも食べられます。また、独特の粘り気の元はムチンで、胃壁の粘膜を保護し、たんぱく質を効率よく消化・吸収させる働きがあります。

 日本に「さつまいも」や「じゃがいも」が伝わるまで、「いも」といえば「山いも」を指していました。「山のいも」「やまといも」「長いも」「いちょういも」「自然薯」「大薯」などのさまざまな呼び名があります。また、地方によって呼び名が変わり、関東では「やまといも」といえば扁平種の「手いも・いちょういも」のことですが、関西では塊状種の「つくねいも」のことを言います。一般的に「長いも」「大薯」「自然薯」をまとめて「山いも」と呼んでいます。

 秋から冬が旬の野菜ですが、低温貯蔵庫で保管されることによって一年を通じて出荷され、おいしく食べることができるようになりました。

 今回は、本県では佐倉市などで栽培が盛んな、関東でいう「やまといも」を使って「山いもモンブラン」を作ります。

 「やまといも」はなめらかで粘りが強く、とろろにも最適です。購入する際には、見かけの割に重く、先端が扇状にふくらみ、うす茶色のものを選びましょう。

材料(6個分)

 やまといも…300㌘
 食塩…1・5㌘
 上白糖…70㌘
 煮豆…60㌘

作り方

 ①やまといもの皮をむいて1㌢㍍の厚さに切り、竹ぐしが通るくらい軟らかくなるまでゆでる(または、電子レンジでラップをして加熱する)。
 ②水気を切り、裏ごしをして手早く上白糖と食塩を混ぜる(やまといもは季節によって水分量に差があるので、形を整えやすい固さに調整する)。
 ③冷めたら、うぐいす煮豆や金時煮豆を入れて、ラップで茶巾に包んで形を整える(煮豆以外にも、パインの缶詰めや、リンゴを切ったもの、甘納豆などを入れても美味しいです)。

<2010年11月6日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<133> 給食に登場する季節のスイーツ
「干し柿のケーキ」

千葉伝統郷土料理研究会・小田中三津子


イラスト・三橋 早苗

 干し柿は、秋に収穫した渋柿の皮をむいて、軒先にのれんのように干し、ひと月ほど日差しや乾燥した寒風にさらして作られます。乾燥して縮み、黒っぽい表面に白い粉がふけば渋みも抜けて、食べごろになります。

 渋い柿をおいしく食べられるように、また、たくさん収穫したものを長期保存できるように加工した干し柿は、先人の知恵が産み出した食べ物です。干し柿は乾燥させることにより、柿の渋味がなくなり、甘味が強く感じられるようになります。その甘さは砂糖の約1・5倍とも言われます。

 古くは、その薬効もよく知られていました。甘柿の3倍以上のβ―カロテンを含み、強い抗酸化作用で活性酸素を除去し、粘膜を強くする働きもあるので、体の抵抗力を高めて、疲労回復、風邪の手当法などに利用されました。また、食物繊維を多く含むので、便秘の予防・改善にも役立ちます。ただし、食べ過ぎるとタンニンの作用で鉄分の吸収が妨げられるという悪影響があるので、一日に1~2個がよいでしょう。

 きょうは、冬の保存食の「干し柿」を使って「干し柿のケーキ」作ります。

材料(マドレーヌカップ6個分)

 干し柿…(大)2個
 ラム酒…大さじ1杯
 バター…70㌘
 卵…2個
 上白糖…80㌘
 小麦粉…110㌘
 ベーキングパウダー…小さじ1杯

作り方

 ①干し柿を細かく切り、ラム酒をふっておく。
 ②バターを軟らかくしておく。
 ③卵を割り、ほぐしておく。
 ④オーブンを170℃に温めておく。
 ⑤小麦粉にベーキングパウダーを混ぜて、2回くらいふるっておく。
 ⑥ボウルにバター、上白糖を入れ、白っぽくなるまでよく泡立てる。
 ⑦ ⑥に溶き卵を少しずつ加え、さらによく混ぜる。
 ⑧ ⑦に小麦粉を3~4回に分けて加えよく混ぜ、最後に干し柿も加えて全体にざっくりと混ぜ、マドレーヌカップに分け入れオーブンで約25分焼く。

<2010年11月20日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<134> 給食に登場する季節のスイーツ
「簡単チーズケーキ」

千葉伝統郷土料理研究会・志波早苗


イラスト・三橋 早苗

 空気がピンと張り詰めて、手足がかじかむ季節がやってきました。街に楽しい音楽や明かりがあふれるクリスマスは寒さを忘れさせてくれますね。

 今年のクリスマスには、口当たりの軽いスフレチーズケーキを作ってみませんか? チーズの香りが漂うお部屋でホワーッと焼きあがるスフレを待つ時間は格別です。

材料(直径18センチメートル)

 クリームチーズ…250㌘
 バター…30㌘
 レモン汁…大さじ1杯
 卵…3個
 グラニュー糖…50㌘
 牛乳…80㍉㍑
 小麦粉…30㌘
 粉砂糖…適量

作り方

(下準備)
 クリームチーズとバターを室温でやわらかくする。
 卵を卵黄と卵白に分ける。
 オーブンを160℃に温める。
 小麦粉を2回ふるう。
 ケーキの型にクッキングペーパーを敷く。
 ①クリームチーズとバターをクリーム状になるまで練り、レモン汁を加える。
 ② ①のボールの中身をはじに寄せて、あいたところに卵黄とグラニュー糖の3/4を入れて泡だて器で白っぽくなるまで混ぜ、①と少しずつ混ぜる。
 ③ ②に牛乳を少しずつ混ぜ、次にふるった小麦粉をさっくり混ぜ合わせる。
 ④別のボールに卵白とグラニュー糖1/4を入れて、泡だて器で角が立つくらいまであわ立てる。
 ⑤泡立てた卵白をまず1/3くらい③に入れて混ぜてから、残りの卵白も入れて泡をつぶさないように混ぜる。
 ⑥ ⑤を型に流し入れたものを、天板の半分までお湯を入れた160℃のオーブンで60分焼く。
 ⑦型からはずし、冷まして切り分け、粉砂糖を茶こしでふりかける。

<2010年12月4日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト

<135> 給食に登場する季節のスイーツ
「パンプキン蒸しパン」

千葉伝統郷土料理研究会・志波早苗


イラスト・三橋 早苗

 この時期になると寒さが厳しくなり、風邪をひく人も増えてきます。

 風邪の予防として、冬至にカボチャを食べる習慣が昔からあります。これは、冬場に保存のきく野菜が少なくなる中で、比較的、日持ちのするカボチャは珍しく、また、黄色は邪をはらうとも言われていたからのようです。当時の人々は「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」と信じていましたが、実際、カボチャには粘膜を正常に保つカロテンや、免疫力をアップさせるビタミンCが豊富に含まれています。昔からこの時期に食べていたのは、現代の栄養学的に考えても理にかなっていると言えます。

 西洋カボチャは肉質がホクホクしているところから、栗カボチャとも呼ばれています。「えびす」や「みやこ」など、甘みの強いカボチャも出回っています。甘みがあるので、料理だけでなくお菓子にも使えます。今回は、カボチャを皮ごと使った色鮮やかな蒸しパンをご紹介します。

材料(直径5㌢㍍カップ×8個分)

 カボチャ…(皮ごと)100㌘
 ヨーグルト…大さじ4杯
 牛乳…大さじ2杯
 卵…1個
 オリーブオイル…大さじ2杯
 砂糖…大さじ1杯
 ホットケーキミックス…150㌘

作り方

 ①カボチャをレンジで加熱して、フォークで皮ごとつぶす。
 ②材料を全て混ぜ合わせて型に流して蒸す。
 ③竹串で刺しても生地がつかなくなるまで、蒸し器で蒸す。

<2010年12月18日>
このページのトップ
ホームページ
「おいしく食べよう」リスト