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26日、浦安市長選
現新3候補が争う

 任期満了に伴う浦安市長選の投票が26日に行われ、即日開票される。5期20年を目指す松崎秀樹氏(64)に対し、元市議の折本ひとみ氏(56)と市民団体代表の巖洋輔氏(28)の新人2人は「現職の長期政権を阻止する」として立候補した。東日本大震災以降初の市長選挙。大震災の影響を受けた人気のある都市・浦安の今後のかじ取りを担うべく、新人2人と4期16年の実績を持つ現職が、市民の判断を仰ぐ。

 立候補の意向をいち早く表明したのは松崎氏で、6月議会の答弁。立候補者はその後しばらく現れず、投開票約1カ月前の9月18日に巖氏が「無投票再選になるのは避けたい」として立候補を表明。続いて同26日に市議の水野実氏(47)、10月8日に折本氏が表明し、計4人の争いになるかに見えたが、その後、水野氏が「対立候補の乱立は現職を利する」として立候補の表明を取り下げた。松崎氏は長期政権との指摘に対して「選挙で選ばれるものであり、絶対政権ではない」との考えを示している。

 3氏とも、少子化対策・子育て支援などを最優先事項の一つに掲げ、松崎氏は「出会いから出産、子育てまで切れ目のない支援」、折本氏は「浦安独自の教育の実施」、巌氏は「子供を産み育てる若者世代の人口増加」を挙げる。液状化対策については、松崎氏が「合意した全地区の着工を目指す」、折本氏は「対策の見直しが必要」、巖氏は「概ね順調で、決定事項を覆すことは妨げ」としている。  

浦安市長選立候補者(届け出順)

 表記=氏名、年齢、党派、現前元新別、当選回数

 松崎 秀樹 (64) 無現④  (自民、公明、みんな、連合千葉推薦)
 
 松崎秀樹氏
 出身地=東京都世田谷区
 現住所=浦安市美浜
 職業・肩書き=市長、元衆議院議員秘書
 最終学歴=明治大院
 公約
 ▽復旧・復興工事の完了
 ▽市街地液状化対策事業の促進
 ▽りんかい線の延伸・乗り入れ
 ▽東西線浦安駅周辺整備の促進
 ▽切れ目なく支援する少子化対策
 ▽リハビリセンター誘致▽集中豪雨・高潮対策

 折本 ひとみ (56) 無新  
 
 折本ひとみ氏
 出身地=広島県福山市
 現住所=浦安市今川
 職業・肩書き=保育園園長、元市議
 最終学歴=日本女子大
 公約
 ▽テーマパーク集客力で活気ある街づくり
 ▽国際色豊かな教育環境の充実
 ▽東京五輪・パラリンピックに合わせ街を活性化
 ▽地震・水害に強い街づくり
 ▽高齢者や障害者のサポート強化
 ▽無駄やしがらみを排した市政実現

 巖 洋輔 (28) 無新  
 
 巌洋輔氏
 出身地=浦安市
 現住所=浦安市東野
 職業・肩書き=市民活動団体代表、元飲食会社社長
 最終学歴=新宿調理師専門学校
 公約
 ▽現役世代の人口拡大と流出阻止
 ▽高齢者による公認ベビーシッター制度
 ▽自転車シェアリング
 ▽地域SNS(会員制交流サービス)リリース
 ▽市政の不透明性、非流動性の追放
 ▽年3千回の市民対話

 

浦安市長戦立候補者の「横顔」(届け出順)

 

「実効性ある少子化対策モデル発信」

 松崎 秀樹 (64) 無現④  (自民、公明、みんな、連合千葉推薦)
 
 松崎秀樹氏
 前回の当選から5カ月目に発生した東日本大震災。「今日まで復旧・復興を最優先にしてきた。市街地液状化対策事業も含め平成28年度末までに完了させる」と、復旧・復興を最優先課題に挙げる。

 少子化対策も「浦安にとって喫緊の課題」とし、「10年後を視野に、日本一若く、財政力の強い浦安から少子化対策モデルを発信し、実効性のある施策に積極的に取り組む」と訴える。

 昨年7月に高齢社会に突入した浦安市。「街全体で健康増進を図るスマートウェルネスシティの総合特区の指定を受け、さまざまな事業を進める」とする。

 明治大卒業後、衆院議員秘書に就き、政治の世界に入った。複数の議員の下で秘書を10年半務め、千葉県議を経た後、平成10年に市長初当選。「果たし得ていない公約もある」と、5期目へ立候補した。

 東京都世田谷区生まれ。浦安には「海が好きでたどり着いた」。越してから約38年、浦安の魅力は「狭いがゆえに、市民の顔が見えること」。

 座右の銘でもある政治信条は「知行合一」。趣味は篆刻。伝統的古武道の杖道の腕前は五段で、「振れば肩凝りも解消」と欠かさない。時代小説が好きで、2日に1冊読む。
 
 

「子供たちが健全に育つ社会を作る」

 折本 ひとみ (56) 無新  
 
 折本ひとみ氏
 市議に初当選して11年半。その間、現職への不満から市長選に2度出馬し、今回で3度目の挑戦。「子供たちが健全に育っていく社会を大人がきちんと作っていかなければならない。一度はあきらめかけたが、信念を持ってやりかけたことを最後まで貫き通したい」と、悩んだ末に立候補した。「市政丸洗い。多選阻止、しがらみ一掃」を掲げ、液状化対策と経済の活性化、浦安独自の教育を重点政策とする。

 液状化対策は「災害に強い街・浦安」を作る要とし、現対策の見直しを挙げる。経済活性化はテーマパークとホテル、市場、観光客、市民を循環バスでつなぐ構想。教育面では浦安版こども園を作り、国際的に活躍できる人材育成、高齢者と子供の交流を進める。これらは「持続可能なまちづくり、都市間競争に勝つために必須」とする。

 広島県福山市生まれ。日本女子大卒業後、母とともに今川で保育園を開園。「自分の国に誇りを持ち、社会に役立つ人になってほしい」を保育園の信条とする。子供たちに日々接し、孫も生まれたことが力になっている。

 座右の銘は「履信居仁」(伊藤博文)、口癖は「もったいない」。趣味は茶道と和洋裁、編み物。
 
 

「30年後に希望が持てる街づくりを」

 巖 洋輔 (28) 無新  
 
 巌洋輔氏
 「浦安に骨を埋めて生活するにあたって、20年、30年後の将来ビジョンが描けない」と未来に目を向ける。「復旧はあと2年で終わらせる。大事なのは、復興後にどういう街にするか。現職よりも明確なビジョンを持っている」と自信を見せる。

 「浦安の未来は明るくない。豊かないまのうちから解決に向けて動くべき」と、重点施策の一つとして若者・労働世代の誘致を掲げ、クリエイターが集い、スポーツチームが活動する街を目指す。医療・介護対策も踏まえた自転車シェアリング、市民と事業者と行政のコミュニティーを支える地域SNSの開設も訴える。1日10件、年3千件を目指す市民との対話は「市民の願いを市政に生かしたい。こんな市長がいればいい」という思いの表れ。観光や国際交流のために簡易宿泊施設に転用できる防災拠点の整備も重要施策。

 浦安生まれ、浦安育ち。高校卒業後、新宿調理師専門学校を経て板前修業をし、家業の飲食業に従事。同世代とゴミ拾いを行う市民団体を立ち上げたことから「住民と市との隔たりを感じ」、市議への挑戦を決めていた。

 座右の銘は「成せば成る」「一所懸命」「為政清明」「滅私奉公」。趣味は街歩きと将棋、歴史物の読書。  

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投票率は下降線
浦安市長選

 あす投開票を迎える浦安市長選のこれまでの投票率は下降の一途にある。

 投票率は、平成9年51・36%、市長の死去による選挙で現職が初当選した翌10年49・05%、同14年48・50%、同18年45・71%、前回の同22年45・06%と減少を続けている。

 今回の有権者数は、男6万2985人、女6万4587人の計12万7572人(10月18日現在)。投票は午前7時から午後8時まで。投票所は31カ所。

 なお、仕事や旅行などを理由に投票日に投票できない場合の期日前投票は、きょう25日の午前8時半から午後8時まで、市役所(猫実1の1の1)1階住民ホール、中央公民館(猫実4の18の1)1階ロビー、浦安市民プラザWAVE101(JR新浦安駅前のショッパーズプラザ4階)市民ギャラリーで行われる。  

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