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「手児奈太鼓」5年ぶり自主公演 曲、太鼓、衣装も勇壮に華やかに 女性だけで30年― 14日 市川市文化会館


笑顔あふれる手児奈太鼓のメンバー

表情も動きも軽やかに

 万葉集にも歌われた伝説の美女「手児奈」の地、市川市を拠点に活動する女性だけの和太鼓グループ「手児奈太鼓」が今年、活動開始から30周年を迎え、9月14日に、市川市文化会館で、「手児奈太鼓30周年記念演奏会『楽宴』」を開く。コロナ禍以来、5年ぶりの自主公演で、メンバーの思いも強い。本番を控え、追い込みの練習に力の入る週末の稽古場を訪ねた。

 ■小学校の音楽室

 8月中旬の市内の小学校。練習場所として借りている音楽室に向かうと、体に響く太鼓の音が近づいてきた。

 祭りやイベント会場での活躍は見たことがあるが、間近で手児奈太鼓を体感するのは初めて。

 舞台「梨の善六と純白の花」(本紙8月2日付1面)にパーカッションで出演し、音で会場を魅了した今井雅子さん(44)が所属する手児奈太鼓の演奏を聞きたくて、取材をお願いした。

 ■楽しく軽やかに

 張りつめた空気を予想しながら恐る恐る音楽室に入ると、赤と黒の色違いのTシャツを着たメンバーはみな、表情も動きも明るく軽やかで、何よりも、楽しそうに太鼓を打つ姿が印象的だった。

 メンバーは17人だが、産休や、部活でお休み中の高校生もいて、今回の演奏会には13人が出演する。

 休憩なしで30分以上練習しても、疲れを感じさせない斉木ひとみさん(75)が最年長。中心は、40代だ。

 市川や船橋、都内から集まり、家庭と仕事と掛け持ちで、ふだんは日曜日午後の週1回、演奏会前の今のような時期は土、日と練習する。運搬用のワゴン車もあり、大きな太鼓も自分たちで運ぶ。

 30年前、手児奈にゆかりの真間山弘法寺の祭りの際に、演奏したのが始まりで、発足メンバーの番場ゑみさんが、代表を務める。

 海外でも活躍する太鼓奏者のヒダノ修一さんが指導、曲もつくるが、ふだんは受けた指導をもとに、メンバーだけで練習する日が多い。

 ■コロナ禍を越え

 今回の演奏会からは、キャリア23年の岡野千恵子さん(52)から、同16年の上東涼子さんに、リーダーをバトンタッチする。

 30年という歴史の重みがあるが、お二人は「もっとも辛かったのが、コロナ禍の時期。2年に1回開催してきた自主公演はもちろん、祭りやイベントへの参加、練習すらできなかった」と振り返る。

 だからこそ、「みんなで楽しく演奏することを最も大切にしている」と、上東さんは話す。メンバーには、オーケストラ経験者はいるものの、芸大や音大で太鼓を学んだような専門家はいない。それぞれ、得意な太鼓を教え合ったりする。

 ■5種類の太鼓

 演奏に使うのは、見た目も美しい桶太鼓の大太鼓、大太鼓よりもサイズの小さな桶太鼓、担ぎ桶(太鼓)と、宮太鼓、締太鼓―の5種類の太鼓に加え、鐘、銅鑼、チャッパだ。

 今回の演奏会では、第1部で、「のぞみ」「真間の響」「手児奈舞ふ」、第2部で、「楽縁~Luck―eN~」―など、11曲を演奏する。

 難しい曲もあるが、「できる、できないではなく、それぞれ自分が打ちたい太鼓を選び、練習し、楽しく演奏する」(上東さん)。

 帰りがけに、代表曲である「手児奈舞ふ」を演奏してもらった。

 高温の響きもあり、太鼓の勇壮さ、重厚さの中に、女性の繊細さが感じ取れる。14日の記念演奏会の本番の会場でも、ぜひ聞いてみたい曲だ。

 ■メンバー募集中

 上東さんは、手児奈太鼓の魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと、「興味があれば、メンバーになって、一緒に演奏しましょう」と呼びかける。女性ならば、楽譜を読めなくても参加できる。

 小学生以下(男女)の「太鼓塾」も開いている。

 問い合わせは、「手児奈太鼓」のFacebook、Instagram、Xで。

 ◆

 「手児奈太鼓30周年記念演奏会『楽宴』」は、市川市文化会館で、9月14日㈰午後3時開演(同2時半開場)。全席自由で一般千円、小学生500円。

 申し込みは、市川市文化会館など。  

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