市川浦安よみうり online

市川市議会 混迷 議長不信任も一時浮上 コメ購入支援の補正予算など審議 小泉氏と市長 一般質問で直接対決も


9月定例議会開会前の記者会見で、コメの購入支援について説明する田中市長

紆余曲折の末に行われた松永氏の本会議での説明。議長の不信任決議案提出も一時浮上した

 主要政党系会派と、親市長会派の勢力が拮抗する市川市の9月定例市議会が5日、開会した。ICHICOのポイント還元によるコメ購入支援など、物価対策の補正予算案を審議。一般質問では、田中甲市長と対立軸にある創生市川・自民党第1の小泉文人氏が、市長の政治姿勢を問い、直接対決する。一方、6月議会で可決した松永鉄兵氏に対する決議への対応をめぐり、大久保貴之議長の不信任決議案提出が一時浮上するなど、混乱が続いた。

 9月議会は、3日間の代表質問、5日間の一般質問などを経て、10月2日に閉会する。

 ■物価高騰対応

 9月補正予算案の目玉は、国の物価高騰対応の重点支援地方創生臨時交付金を活用したコメの購入支援。

 市川市のデジタル地域通貨ICHICOでの支払いで、ポイント還元率30%、つまり事実上、3割引でコメが買える。新米を割安で買っても、備蓄米をさらに安く買ってもいい。

 ポイント還元の上限は1人5千円。22日からで、予算総額7500万円で終了する。

 ポイント還元率がコメだけ異なり、会計が煩雑になるため、コメを扱うすべての加盟店が参加するかは未定で、22日までに、市のホームページやアプリで公表する。7割超の店が、参加する見込み。

 田中甲市長は8月26日の定例記者会見で、参院選後の国政の混乱の中にあって、「国がスピーディーにできないことを地方行政だからできる」と強調した。

 学校給食に関しても、食材などの値上がりによって質や栄養価を落とさないよう、国の交付金を使い、1食分の学校給食費を小学校で3円増の333円、中学校で4円増の424円にする補正予算案を提出している。

 ■政治姿勢問う

 一般質問では、創生・第1の前会派代表の小泉氏が、来春の市長選を控え、田中市長の公務と政務の線引き、前回市長選の公約の進捗状況など、政治姿勢について質問する。

 来春の市長選には、再選を狙う田中市長を含め、公式な出馬表明はまだないが、田中市長は定例会見で、「対抗馬は出たほうがいい。互いに政策を議論し合い、1人でも多くの市民に、市政に関心を持ってもらうことが必要」とした。

 足元では対立の構図にある自民党の推薦については、「自民党に推薦を求めないとは言っていない。残されている任期を市民の期待に応えるよう、務め上げる。それ以上は考えていない」としている。

 ■非公開で開催

 9月議会を控えた8月6日の各派代表者会議が、報道機関の傍聴を認めない非公開で開かれ、6月議会の決議に基づく、政務活動費の返還命令をめぐる松永氏の説明が、「密室」で行われた。

 松永氏は、2024年度の政務活動費の収支報告書を期限までに提出せず、市長から96万円の返還命令を受けて返還。6月議会では、松永氏に対して「説明を求める決議」が賛成多数で可決されたが、公の場での説明は行われていなかった。

 代表者会議は、報道機関の傍聴希望に対し、冒頭で出席委員の意向を聞き、議長が公開、非公開を決める。

 この日の代表者会議の議事録によれば、会議の協議事項には、本会議で可決された松永氏に関する決議の扱いが含まれていることから、創生・第1、同・第2、日本共産党、市民クラブの各会派が公開を求めた。

 しかし、最大会派の公明党が非公開を主張し、大久保議長が所属する未来市川などが同調。意見が割れたまま、議長が、「議員の一身上のこと」として、非公開で押し切った。

 さらに、松永氏の本会議などでの説明機会について協議せずに、議長が「発言の申し出を許可する」形で、新しい流れの会派代表として出席していた松永氏が、代表者会議内で経緯を説明。その内容についても疑義が出されたが、議長が一方的に議論を打ち切った。

 ■波乱要因残す

 開会後の8日、9日の代表者会議も、複数の報道機関が傍聴を希望したのに対し、大久保議長は非公開と決定。9日には、当日の松永氏自身の代表質問の前に説明が必要と、創生・第1、同・第2、共産、市民クラブが、本会議前の議会運営委員会の開催を要求したが、開かれなかった。

 本会議でも、松永氏の質問の直前に、議運委開催のための休憩を求める動議が出されたが否決。最終的にこの日の代表質問終了後に、松永氏が謝罪し、返還に至る経緯を説明したものの、大久保議長や、公明党から出ている議運委の久保川隆志委員長への反発が出て、しこりを残した。

 8月の代表者会議以降、議事運営の透明性や公平性を欠く、親市長会派の大久保議長の議事運営に対しては今後、来春の市長選、6月の議長任期、その翌年の市議選に向け、責任を追及する声がさらに強まっていくことが、予想される。  

  ホームページ
ページのトップ