市川浦安よみうり online

市川市議会 解けぬ混迷 離合集散観測も
親市長会派に〝身内〟から批判
自民新総裁誕生で国政動向も注視


最終日まで混乱が続いた9月定例市議会。会派のさらなる離合集散観測も出始めた

 田中甲市長をめぐる週刊誌報道など、波乱含みの市川市の9月定例議会が2日、閉会した。市政の監視機能を重視する主要政党系会派に対し、「親市長会派」が2議席上回る6月からの勢力図に変化はないが、親市長の一部会派が仕掛けた市民不在の“場外戦”をきっかけに、同会派の足並みが乱れつつある。女性初の首相誕生による自民党の人気回復や、新たな連立政権の動きを背景に、市議会でも、次期市長選や市議選をにらみ、会派のさらなる離合集散観測が出始めた。

 9月議会は、29日発売の週刊ポスト(10月10日号)、その前には、田中市政を批判した匿名の文書が全議員と市長宛に届くなど、暗雲が立ち込めた。

 ■議会の質低下

 これに拍車をかけたのが、親市長会派の一つの新人会派代表が、大久保貴之議長に提出し、9月24日の各派代表者会議終了後の席上、配られた要望書だ。

 要望書は、一人の市民の議会事務局に対する「苦情」をもとに、対立構図にある保守系会派の特定議員を名指しし、議会としての対応を求めたものだ。

 要望書には、席上で回収するなどの対応を取らずに、この市民が警察署に相談した際に署が作成した「相談経過票」を添付し、すでに、各会派代表を通じ、全議員が閲覧できる状況にある。

 その後、身内の親市長会派からも、「名誉毀損に当たる可能性がある」と懸念する声が上がった。実際にこの新人会派代表は、刑事、もしくは民事で、法的対抗措置を受ける恐れがある。

 別の親市長会派からは、「いくら新人会派とはいえ、議会の秩序を乱し、品位を落としている」「親市長会派はレベルが低いと思われたくない」との批判が、相次いでいる。

 この要望書の扱いとは別に、代表者会議では、市政批判の匿名文書が、垂れ流し的に配られたことへの反発が出て、議会事務局に配布を了承した大久保議長が謝罪している。

 新人会派代表の行動も、議長が調整役として機能しなかったことを悔やむ、先輩格の親市長会派議員もいる。

 ■6月議会でも

 創生市川・自民党第1から一部議員が離脱、離党し、議会の主導権が親市長会派に移った6月議会の委員会の副委員長人事でも、親市長会派の委員が、個人的な人間関係を理由に、事前調整した候補に賛成しなかったことが問題になった。

 党議拘束などがあれば処分事案だが、今回同様、親市長会派の幹部からは、「社会性が欠如し、面倒が見切れない議員もいる」と、突き放す発言もあった。

 ■正常化に期待

 田中市長が議長に要請した議会最終日の閉会後の発言の申し入れが、同日朝の議会運営委員会で却下された。

 市幹部や、市政運営に関わっている地域の有力者の間では、「いつになったら議会が正常化するのか」との困惑が広がっており、田中市長が「再選出馬表明」し、市政を停滞させないとの覚悟を示すシナリオだった。

 議会運営委員会は、市政監視の重視会派が親市長会派を上回っており、本会議開始を45分遅れさせての議論の末、「発言を了承しない」とする動議が、賛成多数で可決された。

 現在の議会と議運の勢力からは、混乱の解消は見込めない。国政の状況に変化が生じ、復党を望む市議会の自民離党組、また、参政党や旧維新の一部の揺り戻しなど、市議会会派の流動性が高まり、結果的に市政の安定性確保に寄与することが、期待される。    

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