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パンチ人気「静かに見守って!」 市川市動植物園
いずれはぬいぐるみと離れ、群れの中に
観覧10分ルール 公共交通利用などお願い


ぬいぐるみと遊ぶパンチ(2月15日撮影)

群れに入り、他のサルと過ごす姿も(2月27日撮影)=いずれも、記事中のMさん提供

 SNSで発信された情報が国境を越えて拡散され、一大ブームを引き起こしている市川市動植物園のオスのサル「パンチ」くん(昨年7月生まれ)。人工哺育で育ち、飼育員が与えたぬいぐるみで遊ぶ愛くるしい姿が人気の秘密だが、徐々にサル山の他のサルとも打ち解け始めてきた。海外からも含め、来園者の急増で混乱が続くが、動物園では、成長する姿を「静かに見守って」と呼びかけている。

 ■小さな動物園

 同園は、自然豊かな市川市北部(大町)にあり、地元に愛されている小さな動物園だ。

 「流しカワウソ」が人気を集めたシーズンもあったが、パンチくん人気は、「前代未聞で、流しカワウソの比ではない」(水品繁和・動植物管理長)。

 数字の上でも、2月の来園者は、前年比2倍以上の約4万7千人を記録。2月28日と、今月1日の週末も、前週を上回る混雑ぶりで、園では安全確保のため、サル山での観覧時間の10分間ルールや、スマホの自撮り棒の使用の禁止などをお願いしている。

 水品さんは「全職員が日々、動物の命に関わっており、パンチや動物園人気に一喜一憂せず、園のすべての動物たちに、ふだん通り向き合っていきたい」と話す。

 ■慣れない対応

 「サル山の中にぬいぐるみを持った子ザルがいます」。同園が2月5日、公式Xに投稿してから、入園者が急増し、入園ゲートや駐車場の混雑が発生、職員が対応に追われた。

 今も、北総線や京成バスなど、公共交通機関を使っての来場を要請している。

 サル山周辺でも、営利非営利を問わず、ライブ配信を禁止しているほか、パンチくんの哺育方法へのネガティブな投稿への回答なども、ていねいに行っている。

 問い合わせや取材も多く、園の電話は、受話器を置くとすぐに次の着信があり、外国メディアからの英語対応も、必要になっているという。

 ■友達と遊ぶ姿

 市川市宮久保の40代の主婦、Mさん=写真提供=は、「猿活」で、パンチくんに会いに、動物園を訪れている。

 初めは、ぬいぐるみと一緒の姿を見守っていたが、今では、ぬいぐるみから離れて友達と遊ぶ姿に安心し、他の動物ゾーンも見て、楽しんでいるという。

 動植物園課長の安永崇さんは「動物の健康と、来園者の安全確保が最優先。パンチもやがて群れの中に入り、どれがパンチかわからなくなる。それまで静かに見守ってほしい」と語っている。

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