昨年度は全国平均上回る~浦安市

  学力テストの課題公表は検討


 浦安市はこのほど、昨年4月に小学6年生と中学3年生を対象に行われた全国学力・学習状況調査の結果をまとめた。学力テストの結果(市平均)は全体を通じて全国平均を上回り、特に小学6年生は大きく上回った。児童・生徒の具体的な課題について同市は指導資料を作り各校に配布しているが、児童・生徒と保護者に対しては公表してない。同市教育研究センターは「授業を通じて対応している。公表は今後の検討課題」とする。
 
 学力テストの結果、「話すこと・聞くこと」「関心・意欲・態度」「図形」「数学的な見方や考え方」など、各学年の教科(国語・算数、数学)、問題(A=知識、B=活用)の評価項目で、市平均はすべて全国平均を上回った。
 
 小学6年は評価項目ごとに見ると、全体的に大きく上回った。全国並みだったのは国語Aが12項目中3項目、同Bが1項目、算数Aは8項目中5項目、同Bは2項目。設問ごとでは全国平均を下回ったのは1問のみ。
 
 一方、中学3年は評価項目ごとでは全国並み。設問ごとでは複数の問題で全国平均を下回った。
 
 「全国平均を上回り、満足のいく結果」と受け止めている浦安市教育研究センターは、市全体の傾向と児童・生徒の課題である問題を挙げて冊子「指導資料」としてまとめ、各校に示している。
 
 同資料で挙げている学習課題は、全国平均を上回っているがさらに伸ばしたいものも含む。具体的には、小学6年国語A「ローマ字」、同B「調査報告文を書く」、算数A「偶数」、同B「情報の選択と判断の根拠の説明」、中学3年国語A「言語事項(漢字を書く)」、同B「情報を読む(筋道を立てて最後まで伝える力)、数学A「比の意味」、同B「平面図形の角(多角形の外角の性質の理解)」がある。同資料では、教諭が活用できるよう、具体的な授業のアイデアも示している。
 
 児童・生徒の具体的な傾向と学習課題は、家庭での学習でも生かせるもの。情報公開として公表している自治体もあるが、同市では「教諭を通じて普段の授業で課題解決に取り組む」として公表していない。同センターは「保護者や児童・生徒に広く公開することは考えていなかった。公開は今後の検討課題」とする。
 
 また、中学3年生の結果が高くないことを受け「現在も教諭向けの研修を行っているが、教諭の指導力をさらに高めることが必要」と見ている。

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