顔も体も泥だらけ
 市川米っ人くらぶが田植え

「真っ直ぐ植えられたかな?」横一列に並んで皆で苗を植える
 市川市大野町の小川再生親子ふれあい農園で15日、親子で年間を通じた稲作を体験する「市川米っ人くらぶ」(藤間信夫会長)の田植えが行われ、参加した親子たちが顔や体を泥だらけにしながら、機械を使わない農作業を体験していた。
 
 同くらぶは、米作りを通じて自然や人と触れ合い、収穫の喜びや異年齢の人々との共同作業を学ぶことが目的。開催10年目となる今年は61世帯154人の親子のほか、地元農家や農協職員などがボランティアで参加している。
 
 肌寒い気温ながら晴天に恵まれた15日は、集まった親子が3班に分かれて2枚の田んぼで田植え作業。田んぼの中に横一列に並ぶと、泥に足をとられながら「長靴が泥の中に埋まった!」「まっすぐ植えたつもりなのに曲がってる」と全身を真っ黒にして、苗一本一本を植えていた。今回初めて田植えを体験した東菅野の稲田さん一家4人は「田植えは大変だったが、これから苗の生育が楽しみ。収穫できれば全員の喜びになるのが良い」と期待に胸を膨らませていた。
 
 活動の節目となる今年は、「自然界の摂理を学んでほしい」(藤間会長)と、一部の田んぼでは田おこしをしない「不耕起栽培」にも挑戦。水田に籾(もみ)をまいたあとは除草や農薬散布もせず、自然に任せているという。藤間会長は「稲作を通じて親子のきずなも深まる。この10年間で、参加者たちに『他人と協働する姿勢』が身についたのもうれしい」と目を細めていた。
 
 今後は9月中旬の収穫を目指し、月2回の活動で田草取りや防鳥ネット張りなどの手入れを行っていく。

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