日展「内閣総理大臣賞」
彫刻家・久保田俶通さん
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内閣総理大臣賞を受賞した「慈恵」 |
市川市在住の彫刻家・久保田俶通さん(72)が、昨年十二月に開かれた第四十一回日展の彫刻部門で最高賞の「内閣総理大臣賞」を受賞した。先月九日には市内のホテルで受賞記念パーティーが開かれ、市川美術会の中村政勝会長や大久保博市長などが久保田さんの受賞を祝った。
久保田さんは長野県松本市生まれ。故・藤野天光のもとで彫刻を学んだのち、樹脂やブロンズなどの素材を使った人物像を中心に制作し、国内最大規模の公募展と言われる日展などで受賞を重ねた。昭和五十四年から同展審査員に就任し、現在は同展審査員と評議員、市川美術会の参事を務めている。
今回の受賞作品「慈恵」は、女性をモチーフにした樹脂製の像で、高さ一八三㌢㍍。「自然の生命と作者の生命のぶつけあいと語り合い。その瞬間のひとときをやわらかく芸術として結晶させた秀作」と評価を受けての受賞となった。
なお、久保田さんの作品は同市にも収蔵されており、国府台にある里見公園のバラ園や、東京メトロ東西線南行徳駅北口などに野外彫刻が設置されている。
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